BMW X5 「現代仕様にアップデートされた完成度の高いX5」のユーザーレビュー

ひろと@G05 X5 ひろと@G05 X5さん

BMW X5

グレード:xドライブ40d Mスポーツ_RHD_4WD(AT_3.0) 2023年式

乗車形式:マイカー

評価

5

走行性能
5
乗り心地
4
燃費
4
デザイン
5
積載性
5
価格
3

現代仕様にアップデートされた完成度の高いX5

2024.7.8

総評
今回は大好きな車種を指名買い、ほぼ妥協無しに希望どおりの仕様な個体に巡り会えたため、前述のとおり多少気になるところはあれど大満足のお買い物でした。
この手のサイズに乗るにあたって燃費はトレードオフになる部分と思っていたのですが、均して14km/l(しかも軽油)位までは到達しますので2.4t超えの車重を加味するとかなり優秀です。2m超えの全幅、5m近い全長といったサイズですので、気軽に都心の道をスイスイ、、、というわけにはいきませんが、車内も荷室も広く一応7人乗りですので実用性も非常に高い。そのくせガンガン負荷のかかる道でもBMWらしく結構走れてしまう。とにかくこの狭い日本においてサイズさえ気にならなければ完璧な車です。
値引きの条件として保証をX3より手厚く設定しております。4年後に果たして直列6気筒のディーゼルエンジンが残っているのかどうか。。。という世の中の流れなこともあり、長く付き合っていくつもりの車でございます。
満足している点
・振動とは無縁の絶品直6ディーゼルエンジン
・48Vバッテリーの絶妙な介入
・シンプルで飽きの来ないエクステリア
・メリノレザーを用いた高級感のあるインテリア
・広い室内、広い荷室
・最新インフォテイメントシステム iDrive 8.5
・iDriveコントローラーが残っている
・Harman/Kardonの音質
・賢いドライビングアシストプロフェッショナル
・間口の広いパノラマガラスサンルーフ
・ロードノイズ、風切り音の少なさ
不満な点
・随所に見られるコストカット
┗キャリパー塗装無し
┗後席ドアのコンフォートアクセスが削除
┗後席窓のサンシェード設定なし
┗ダッシュボード上のアンビエントライト
・2mを超える車幅が故、狭い駐車場ではドアパンチが心配
・ちょっとステアリングフィールが軽い
・若干フワついた乗り心地
・エアコン操作ボタンなし
・Android Auto接続不可
・ガルバニック素材を使わないドアのスイッチ類
・サイドステップがないのでくるぶしが毎度ボディーに当たる
デザイン

5

■エクステリア
G01前期 X3と似通っていた前期モデルと比べて非常にスッキリとしたデザインです。最新の5シリーズや7シリーズはサイドのキャラクターラインが廃されていますが、この後期モデルには残っております。フロントとリアは最新デザイン言語が取り入れられているのですが、キャラクターラインの入れ方が前後にかけてまっすぐドアノブ上を通る従来のデザインとは違うため、上手く新旧デザインが融合しており見ていて飽きないです。
G20後期モデルも同じですが、フロントバンパー部分の(グロスブラックで仕上げられた)フロントマスクの面積が多いです。手入れのしやすさから引続きホワイト系を考えていたのですが、フロントマスクがやたら目立つので今回はカーボンブラックにしました。手入れは大変ですが、周りの景色や明るさの違いで真っ黒にも青くも見えて、少しばかり不思議な色です。
後期モデルからグリルも光るということで若干派手な感じも否めないですが、夜間にロック・アンロックしたときなどリア含めて演出が非常にクールです。

■インテリア
従来のメーターフードがあったダッシュボードにカーブドディスプレイを組み合わせています。これにより、ディスプレイを支える支柱が目立ったりと、最新5シリーズや7シリーズと比べたら若干取って付けた感のある見た目ですが、前期モデルでも相当インテリアの質感は高いレベルにありましたので、そこまで気にはなりません。
しかし、ダッシュボード手前のアンビエントライト点灯箇所が若干減ってしまいました。特に助手席前、グローブボックス上が「X5 >>>>>>>」と光るデザインになっていますが、正直あまり好みではないので、欲を言えば最新モデルと同じインタラクションバーを装備してほしかったです。
尚、X5は全車メリノレザー並びにコンフォートシート、センサテックダッシュボードといった見た目面含めた快適装備が標準装備です。X3でコニャック内装が気に入っていたので今回はタルトゥーフォ内装指名で個体を選びましたが大正解でした。お借りした前期モデルのブラック内装から更に質感高くお洒落に見えます。
走行性能

5

■エンジン
前車X3の4気筒ディーゼルも相当静かでしたが、良かれ悪かれ振動があったのも事実。それが決して不快というわけではないですが、6気筒ガソリンには敵わないよな、物理的成約で超えられない壁はあるなと思っておりました。また、大人数乗車時や高速域で追い加速したいときのパワー不足も感じておりました。
今回は48V電源を組み合わせた直6ディーゼル。やはりディーゼルエンジンらしくステアリングに僅かな振動は響いていますが、回転数を上げたときのガラガラ振動は皆無。ディーゼルになってもさすがはBMWの直列6気筒エンジンだなと感心しました。システム総合で352ps/720Nmと、車重があるとはいえ余裕のスペックですので、大人数乗車時でもきっとパワー不足は感じないことでしょう。
尚、前期モデルにも2022年頃から40dは存在しておりました。エンジンに変更はないのですが、48V電源の出力/トルクが微増しております(11ps/35Nm,53Nm⇒12ps/200Nm)。これにより、良かれ悪かれ「ディーゼルのSUVを運転している!」という感覚から少し電気自動車を運転しているような感覚に近くなりました。
特に街乗りをしているとエンジンの出番が減った印象を受けるので少し寂しいと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、街乗りの燃費向上に若干ながら寄与してくれています。とはいえ、グンと踏み込むと直6の快音を響かせてくれますのでそこはさすがBMWだなといったところです。
尚、X3に比べて若干WLTCモードの燃費値が下がりましたが、私全般速度域が高めなので1回の旅行時の燃費はむしろ改善しました(X3だと少し無理がある速度域だったらしい笑)。

■トランスミッション・アクセルワーク
X3で感じていたトルクが大きすぎることによる(?)加速時のガクつきやアクセルワークの難しさは感じません。48V電源が上手に介入してターボラグが抑えられているのだと思います。。最大トルクを発揮できる回転域がガソリンエンジンに比べてやや狭いのがディーゼルエンジンの特徴ですが、48V電源の強大なトルクのおかげでどの回転域でもすーっと力強くスムーズに進んでしまいます。前項で「電気自動車を運転している感覚に近い」と申し上げましたが、これが起因しているのかなと。

■ハンドリング
X3は最近の車種にしては珍しくステアリングがかなり重めでした。父のM135iよりも重たいと思ったぐらいです。今回のX5は現行の幅広い車種の例に漏れず、非常に軽いハンドリングです。前期はもう少し重たい印象でしたが、逆にM135iがかなり重たく感じました。2.4t超えという車重ですので少し軽いと思うぐらいが操舵しやすいですし、高速域では軽く手を添えるだけで十分安定していますので安心感と駐車時の負荷軽減が実現されています。
後輪操舵はついていませんが、必要十分にBMWらしく自分の意のままに車を操れますので装備無しでも大丈夫かと思います。
一方、重心の違い、サスペンションの違い、重さの違いによりX3よりはクネクネ道が若干不得意になると思います。実際運転していてもそういう道をガンガン攻めてやろう!という気持ちにならないのがX5です。といいつつ走れてしまうと思うんですけど笑

■運転支援
X3と比べてデュアルカメラからトリプルカメラに進化。G20のマイナーチェンジでカメラの解像度が上がったとのことで、恐らくG05も前期モデルに対して同じ改良が入っているでしょう。X3だと白線を見失いがちだった郊外の道でもビシッと走れますし、60km/h以下の渋滞アシストやレーンチェンジアシストも装備。ロードノイズや風切り音が減っているのも相まって、より安心して車に操舵・加減速を委ねられるので更にどこまでも遠くへ行けてしまいそうですね。
乗り心地

4

ホイールベースが長くなった、遮音対策がより強化されている、アコースティックガラス装備ということで、X3に対して風切り音とロードノイズがガクンと減りました。
21インチの大径ホイールですが、エアサスのおかげで乗り心地が悪いとも感じません。お借りした前期モデルは20インチでしたが、乗り心地の良さはスポイルされてない印象です。
積載性

5

3列目シートはほぼ使わないのですが、フルフラットで収納出来ます。
2列目シートを倒してもフルフラットとまではいきませんが、継ぎ目がほぼないのでお布団敷けると思います笑
2列目シートは電動でリクライニング可能なため、2列目に人を乗せるときは一番倒す、2人で荷物沢山積みたいときは一番立てるといった具合にアレンジ可能なため、使い勝手が非常に良いです。また、2列目シートの真ん中だけ倒すことも可能なため、スキーを積んでも運転手入れて4人まで座れます。
燃費

4

WLTCの総合値は12.5km/lですが、近場へ旅行して帰ってくるとおよそ14.0km/l強まで燃費が伸びます。このサイズや重量を考えるとかなり優秀な部類かと。
価格

3

サンルーフと21インチホイールのOP込みで1,300万円超え。前期モデルより進化した部分あれど、コストカットしているのに100万円以上の値上がり。
快適装備の充実度合いを考えれば1,300万円という数字は決して「ただ高いだけのクルマ」ではないかと。

ひしめくライバルは以下のプライス。
・Mercedes Benz GLE 450d 4MATIC Sport
⇒1,510万円

・Audi Q7 50TDI QUATTRO S Line
⇒1,098万円

・Cayenne Base Grade
⇒1,230万円

GLEよりは若干お得といった具合でしょうか。
故障経験
納車直後のため無し。
これまでの経験上、室内からのカタカタ音(異音)やミラーETCの不具合が心配(過去2台で交換しています)。

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