史上最強のライトウェイト4WDスポーツ
アウディーが初めて放った(アウディーには珍しく浮世離れした)生活から少し離れたライトウェイト4WDスポーツカー
2008.12.20
- 総評
- 史上最強のライトウェイト4WDスポーツ
アウディーが初めて放った(アウディーには珍しく浮世離れした)生活から少し離れたライトウェイト4WDスポーツカー。マー実際はライトウェイトと呼べるほど物凄く軽くはないのですが、これだけの剛性を得て、最新クワトロミッドシップと何でもありの車としてはアウディー得意のアルミフレームを駆使し比較的軽量に仕上げて来ています。
しかも実際見ると驚くほど小さい感じです。
どちらかというと今までのアウディーはビジネスエリート狙いの生活密着型セダンやワゴンを造り、それをポルシェに対抗するだけのスポーツバージョンに仕立て上げるのが得意でした。これがドイツのマニファクチャーという仕立てでかつ若干硬質であり、ともすると無機質感を漂わせている感じでした。今回はこれだけモータースポーツ界でも(比較的近年には限られますが)大活躍のアウディーとしてもうワンステップアップを狙い、メジャーブランドの中でもステップアップ(ハッキリ言うとややベンツ、BMWより認知度やメジャーブランドのブランド力の劣る現在の状況を打破すべく)するための第一歩としてやっと念願のR8を出せたという事でしょう。
- 満足している点
- V8?という方がいましたが、今ある世界の高性能V8のなかでも4.2L と比較的小さな排気量のエンジンとしては有数の高性能エンジンであることは間違いありません。
また重量配分に優れたミッドシップレイアウトにV12 でもなくもちろん手持ちの大パワーのW12 でもなくあえて軽量ハイパワーのスポーツエンジンのV8 を選んできたところが心憎い所だと思います。それはスーパースポーツとしてはパワー不足?とも思える420PSのエンジンを使いながらも特別な車である事を示してくれます。
高回転型V8 420PS/7800rpm 43.9kgm/6000rpm と非常に切れの良い回転上昇の鋭いエンジンに仕上がっています。これはRS4 で感動したあのエンジンです。さらに500rpm 程回るようにしてある様で甲高いスポーツエンジンの音を響かせてくれ、いささか外の人には恥ずかしい程のアピールをしてくれます。
2ペダルMT をパドルシフトで不必要に2~3段落してあの凄いエンジン音を度々響かせたくなるしびれる様でまるで引き込まれるような魔力を持っているような音です。
ただ残念なような素晴らしいようなミッドシップでエンジンがすぐ耳元にあるはずにもかかわらず、全くうるさくなくと言うか正確には気持ち悪い位非常に静かな室内エンジン音には驚かされました。エンジンの音にしびれわざわざ聞きたくて冬空に窓を開けないと痺れるエンジン音が良く分からない程でした。
逆に言うとやはり外にだけF1の様な音をさせて中は乗用車然としてクールに音楽も楽しめる正にスポーツできるが安定してクールにいられる空間のアウディーならではのスポーツカーへのアプローチと言えると思います。
0-100km/h 4.6 秒まあ不足もないけど驚く程のスーパースポーツ度というわけでもありませんがこれが、ミッドシップであり、一般道からサーキットまで普通に安定して走れるオールロードスポーツという所がスペシャルである所以です。
- 不満な点
- 2ペダルMT は非常に良く出来ていますが、普通のモードでAT モードで走るとやや初心者マニュアルの様にギューンギューンとギクシャクしがちです。もう少しオートマチックな滑らかさでも良いと思います。スポーツモードに脚もギアもすると当に簡単にコースが走れると思える運動性能に早変わりします。
しかも何度も言うように一般道も普通のラグジュアリーカーの様にとても静かに滑らかに乗り心地も非常に良く乗れてしまう所もまた不思議な感覚の素晴らしい車です。
前から見ると格好良いなーという感じですがイタリア車とも違うスポーツカーという感じです。横はMRにしては短く間延びせず良くデザイン出来たなーという印象です。後ろはボディーカラーに左右されますが、個人的にはもうちょっと格好良く出来なかったのかなーという感じがしないでもありません。
アウディーとしては決してスーパースポーツとして売ろうとしているのではないと思います。
価格も1700万と高いですが、フェラーリやランボルギーニの様な高嶺の花とも違います。
これを第一弾のステップとして考えていたのは明らかで、やはりV10 版がモーターショーに出て来ているようです。V10 は525PS 0-100km/h 3.9 秒とこちらは当にスーパーカー級になってきます。
公道を走るスポーツカーと良く言いますが、当にR8 はその物という感じです。
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験