次期エルグランド!? 日産の新型高級ミニバン「ハイパーツアラー」は28年以降登場か
掲載 更新 carview! 文:ピーコックブルー 66
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日産は「ジャパンモビリティショー2023(JMS23)」で、EVコンセプトカーの「ハイパーツアラー」を発表しました。
日産は、ハイパーツアラーについて「日本ならではのおもてなしの精神や上質さ、そして自動運転をはじめとする数々の先進技術を融合したプレミアムEVミニバン」と説明しています。
日本の伝統美を表現するという、なめらかなボディパネルとシャープなキャラクターラインで構成されたエクステリアや、フルフラットで広々としたインテリアは、いずれも次世代のミニバンであることを感じさせます。
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また、パワートレインには全固体電池を用い、そこに電動駆動4輪制御技術の「e-4ORCE」を組み合わせています。
さらに、ハイパーツアラーは完全自動運転を備えており、完全自動運転モードでは、運転席と助手席を回転させることで後部座席と対面状態で走行することができるといいます。
そのほか、ヘッドレストに搭載されたバイオセンシング付きのAIが、ドライバーや乗員の脳波や心拍数を判断し、空調や照明を最適な状態へと自動的に調整するという機能も搭載されていると、日産は説明しています。
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一方、そのデザインや機能装備があまりに現実離れしていることから、ハイパーツアラーは単なるショーモデルに過ぎないのではないかとの声も挙がっています。
たとえば、現時点で「全固体電池」や「完全自動運転」を実現している市販車は、日産はもちろんそのほかの自動車メーカーを含め存在していません。
また、完全自動運転を前提とした法整備も進んでいないため、ハイパーツアラーが登場したとしても、そもそも走行できない可能性が高そうです。
もちろん、ハイパーツアラーはあくまで「コンセプトモデル」であり、日産が描く将来のプレミアムミニバンの姿を示したものであるため、現時点でその現実性を問うのは無粋かもしれません。
ただ、かつて「エルグランド」が切り開いたとされる高級ミニバンというカテゴリーで、日産はライバルであるトヨタ「アルファード/ヴェルファイア」に大きく水を開けられている現状を見ると、新型ミニバンの登場を待ち望むユーザーが多いのも事実です。
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実際、エルグランドは、2009年に現行モデルが登場してからおよそ14年にわたってフルモデルチェンジが行われていません。
その間、アルファード/ヴェルファイアは2度のフルモデルチェンジが行われ、機能や装備の面ではもはや周回遅れの状態となっています。さらに、2023年にはより2000万円クラスの高級ミニバンであるレクサス「LM」も登場しています。
ハイパーツアラーは、高級ミニバンのこうした現状に対する日産なりの回答であると考えられます。
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では、ハイパーツアラーが市販化されるとした場合、どのような内容になるのでしょうか?
現実的に考えると、ハイパーツアラーの内外装デザインに手が加えられることは間違いありません。
ただ、日産の過去のコンセプトモデルを見ると、市販版にはその面影がしっかりと残っていることが多いことから、まったく異なるものにはならないと考えられます。
たとえば、2019年の東京モーターショーで世界初公開された「IMkコンセプト」は、そのおよそ2年半後に「サクラ」として市販されることになりますが、サクラのシルエットや内外装にはIMkコンセプトの面影が色濃く残っていることがわかります。
<写真:日産 IMk>
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また、「全固体電池」や「完全自動運転」についても、あながち非現実的なものではなさそうです。
実際、日産では2028年度までに自社開発した全固体電池を搭載したBEVを発売することを明らかにしています。
加えて、日産ではすでに高速道路などにおける手放し運転機能を実用化しているため、「条件付き」であれば「完全自動運転」についても一定の成果が見られる可能性はあります。
一般的に、画期的な新技術はそのメーカーが誇るフラッグシップモデルから採用されることが多いとされています。もし、ハイパーツアラーが日産のフラッグシップミニバンであるエルグランドの次期型を示唆するものであるなら、まだ見ぬ新技術が搭載されることになると考えても不思議ではありません。
一方、全固体電池を搭載した車種の市販は「2028年度」とされていることから、ハイパーツアラーの市販版の姿を見ることができるのは、少なくともそれ以降になる可能性が高そうです。
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