現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 全長4.4m! 日産の「4ドア“5ナンバー”セダン」がスゴかった! めちゃ「スポーティな画期的モデル」は世界一が目標! 隠れ名車「プリメーラ」はイマ求められる1台か

ここから本文です

全長4.4m! 日産の「4ドア“5ナンバー”セダン」がスゴかった! めちゃ「スポーティな画期的モデル」は世界一が目標! 隠れ名車「プリメーラ」はイマ求められる1台か

掲載 40
全長4.4m! 日産の「4ドア“5ナンバー”セダン」がスゴかった! めちゃ「スポーティな画期的モデル」は世界一が目標! 隠れ名車「プリメーラ」はイマ求められる1台か

■打倒「欧州セダン」! 30年経過もなお「素直さが素晴らしい」

「技術の日産」を標榜してきた日産自動車のクルマの中で、その先進的な設計から未だに高い評価を受けている「プリメーラ」。
 
 当時の日本車にはなかった、プリメーラの魅力とは何だったのでしょうか。

【画像】超カッコイイ! これ日産の「画期的コンパクトセダン」です!(45枚)

 日本の景気が最高潮に達し、誰もが高級な生活を夢見たバブル絶頂期。そのど真ん中である1990年にデビューした初代プリメーラ「P10型」は、あえて時代の空気に異を唱えるような、愚直なまでにマジメなクルマでした。

 プリメーラの開発は、「1990年までに技術で世界一になる」を合言葉に日産が推進した「P901(901運動、901活動とも)」の中で進められました。

 当時の日本車はコストパフォーマンスや信頼性で優れるものの、肝心の動力性能は欧州車などの「一流品」に劣る、というのが世界的な定評でした。プリメーラはP901を通じ、ヨーロッパの一流セダンたちを超えるという大きな目標を立てたのです。

 海外のライバルや、日産でノックダウン生産を行ったフォルクスワーゲン「サンタナ」を徹底的に研究し、開発チームが目指したのは、ヨーロッパ車を超える走行性能と居住性を両立した”世界一の小型セダン”でした。

 まず走りの面では、フロントサスペンションに路面追従性の高い新開発のマルチリンク式を採用しました。これは1989年発売の8代目「スカイライン」(R32型)と同タイプのものでしたが、FF駆動のプリメーラに採用したのは画期的でした。

 サスペンション自体も、当時としては異例なほど硬い味付けでした。その仕上がりは「乗り心地が硬すぎる」とクレームが入ったほど。これを受け、後にややソフトなサスペンションに改良されています。

 とはいえ今の基準で考えれば、適度にインフォメーションを伝えつつ、確実に路面をとらえる優秀なセッティングでした。テスト走行は海外だけでも18万キロに及んでいます。

 快適性も、それまで日本車が注目していなかった「パッケージング」の考え方を採り入れて追求しました。構成部品それぞれの性能ではなく、全体のレイアウトとバランスを根本から見直すことで、本質的な車両開発に取り組んだのです。

 そしてそれは「プリメーラパッケージ」としてCMでも訴求されるようになっています。

 車両レイアウトレベルからの再検討により、スタイルは短いノーズと大きなキャビン、高く構えたリアデッキを持つ機能的なものになりました。全長4.4mのサイズからは想像できないほどルーミーで、大容量のトランクルームを持つセダンが完成したのです。

 こうして発売された初代プリメーラは、狙い通り海外で高評価を受けます。ヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーでは日本車初の2位を獲得。英国では現地生産が行われました。北米でも日産の高級ブランド インフィニティから「G20」の名前で親しまれました。

 国内市場でも、プリメーラは欧州仕込みの本格セダンとして評判となりました。バブル崩壊によるニーズの変化もあり、時には兄貴分である「ブルーバード」を超える人気を集め、1995年に2代目「P11型」へバトンタッチするまで好調なセールスを記録しています。

 プリメーラは、同じくP901の成果として挙げられるR32スカイラインや「フェアレディZ」(Z32型)と比較すると、一見地味な存在に見えます。しかしその内容は時代のはるか先を目指したもので、名実ともに当時世界一のセダンのひとつだったといえるでしょう。

 さて、登場から30年以上が経過したプリメーラですが、その歴史的な価値は、根強いファンのみならず日産自身も強く認識しているようです。

 今年2024年4月に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催された旧車文化イベント「AUTOMOBILE COUNCIL 2024」の日産ブースには、「シルビア」(S13型)や「フィガロ」など、今でも根強いファンを持つバブルの名車と並び、P10型プリメーラの姿があったのです。

 来場者からは当時を懐かしむ声や、P10型のようなインパクトのある新型車を期待する声、また「当時を知らないので逆に新鮮だ」という若い層の意見など、多くのリアクションが寄せられていました。

 わかりやすい個性に頼るのではなく、「いいクルマに必要な性能」を徹底的に追求した初代プリメーラ。先行きが不透明な令和の現代においても、クルマに求められるのはこのような実直さなのかもしれません。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

トヨタ「和製スーパーカー」の究極レプリカ! ロッキーオート「ロッキー2000GT」に反響多し! 「本物と間違えそう」「名車復活だ」「“スープラの直6”積んで」の声! 斬新「屋根なし」仕様も!
トヨタ「和製スーパーカー」の究極レプリカ! ロッキーオート「ロッキー2000GT」に反響多し! 「本物と間違えそう」「名車復活だ」「“スープラの直6”積んで」の声! 斬新「屋根なし」仕様も!
くるまのニュース
日産「“次期”スカイライン」登場しないのか? 待望の「V38型」は“全電動車”化か!? 現行型「異例の11年目」突入で今後はどうなる… 北米では「4ドアクーペ」コンセプトの姿も
日産「“次期”スカイライン」登場しないのか? 待望の「V38型」は“全電動車”化か!? 現行型「異例の11年目」突入で今後はどうなる… 北米では「4ドアクーペ」コンセプトの姿も
くるまのニュース
ホンダ新型「プレリュード」2025年登場へ! 新ハイブリッド搭載? 迫力エアロ仕様もあり!? 24年ぶり復活の「スペシャリティクーペ」どんなクルマになるのか
ホンダ新型「プレリュード」2025年登場へ! 新ハイブリッド搭載? 迫力エアロ仕様もあり!? 24年ぶり復活の「スペシャリティクーペ」どんなクルマになるのか
くるまのニュース
【米国】トヨタ「カローラ“FX”」20年ぶり復活! 「専用エアロ」×走りの“スポーツサス”採用! レトロ&スポーティな「旧型オマージュ仕様」が登場 どんなモデル?
【米国】トヨタ「カローラ“FX”」20年ぶり復活! 「専用エアロ」×走りの“スポーツサス”採用! レトロ&スポーティな「旧型オマージュ仕様」が登場 どんなモデル?
くるまのニュース
【コンセプト】日産が「“T32”エクストレイル」をがっつり“カスタム”! まさかの「レコードプレーヤー」搭載!? ゴツタイヤ&“オシャ”塗装もカッコいい先代「X-TRAIL“リマスタード”コンセプト」とは
【コンセプト】日産が「“T32”エクストレイル」をがっつり“カスタム”! まさかの「レコードプレーヤー」搭載!? ゴツタイヤ&“オシャ”塗装もカッコいい先代「X-TRAIL“リマスタード”コンセプト」とは
くるまのニュース
約180万円! トヨタ最小SUV「ライズ」なぜ“本家ロッキー”よりも売れている? 登場5年でも人気継続! “究極のOEM車”となったワケ
約180万円! トヨタ最小SUV「ライズ」なぜ“本家ロッキー”よりも売れている? 登場5年でも人気継続! “究極のOEM車”となったワケ
くるまのニュース
スズキが2025年1月に新「ソリオ」公開へ! トヨタ「ルーミー」“強力ライバル”の進化に反響多数! 迫力増した「精悍マスク」に驚きの“熱視線”集まる!
スズキが2025年1月に新「ソリオ」公開へ! トヨタ「ルーミー」“強力ライバル”の進化に反響多数! 迫力増した「精悍マスク」に驚きの“熱視線”集まる!
くるまのニュース
新型「フリード」キャンピングカーを25年1月末に発表! ホワイトハウスキャンパーが斬新「パカッとルーフ」の“車中泊”仕様「STYLE_iD」幕張でお披露目へ
新型「フリード」キャンピングカーを25年1月末に発表! ホワイトハウスキャンパーが斬新「パカッとルーフ」の“車中泊”仕様「STYLE_iD」幕張でお披露目へ
くるまのニュース
「スカイライン」にそっくり!? スズキ「マイティボーイ」で伝説の“ケンメリ再現! NATS学生が作ってたカスタムカー「幻のちびメリ」がスゴい
「スカイライン」にそっくり!? スズキ「マイティボーイ」で伝説の“ケンメリ再現! NATS学生が作ってたカスタムカー「幻のちびメリ」がスゴい
くるまのニュース
日産に必要なのは「シーマ復活」!! 高級セダン需要は死なず 憧れのブランドを取り戻せ
日産に必要なのは「シーマ復活」!! 高級セダン需要は死なず 憧れのブランドを取り戻せ
ベストカーWeb
トヨタ次期型「セリカ」登場へ! クーペボディ採用? 「高性能4WD」搭載? 「スペシャリティモデル」もあり? 予想CGも登場で注目集まる! 待望の「復活モデル」どんな車になるのか
トヨタ次期型「セリカ」登場へ! クーペボディ採用? 「高性能4WD」搭載? 「スペシャリティモデル」もあり? 予想CGも登場で注目集まる! 待望の「復活モデル」どんな車になるのか
くるまのニュース
ダイハツ「アトレーワイルドレンジャー2」実車展示へ! “イエロー×ブラック”の専用カラーがカッコイイ! “災害時に頼れる装備”が満載のワイルドな「軽バン」東京オートサロン2025に登場!
ダイハツ「アトレーワイルドレンジャー2」実車展示へ! “イエロー×ブラック”の専用カラーがカッコイイ! “災害時に頼れる装備”が満載のワイルドな「軽バン」東京オートサロン2025に登場!
くるまのニュース
約250万円! ホンダ新型「フリード」最安グレードは「買い」!? シエンタ最安モデルよりも「40万円以上高い」理由とは
約250万円! ホンダ新型「フリード」最安グレードは「買い」!? シエンタ最安モデルよりも「40万円以上高い」理由とは
くるまのニュース
DAMDが「レトロ顔WR-V!?」カスタムカーを初公開! 角目2灯“カクカクデザイン”×ゴツいバンパーを採用! 「ジープ風」スタイルの「WR-V リバーブ」オートサロンで披露へ
DAMDが「レトロ顔WR-V!?」カスタムカーを初公開! 角目2灯“カクカクデザイン”×ゴツいバンパーを採用! 「ジープ風」スタイルの「WR-V リバーブ」オートサロンで披露へ
くるまのニュース
全長5m超えトヨタの「黒いシエナ」発見! リアには黒エンブレムも付与!? 個性ある3代目が中古車市場で約662万円!
全長5m超えトヨタの「黒いシエナ」発見! リアには黒エンブレムも付与!? 個性ある3代目が中古車市場で約662万円!
くるまのニュース
100万円台で衝撃の走り! スポーツモデルもブッちぎれる[バカッ速実用車]5選
100万円台で衝撃の走り! スポーツモデルもブッちぎれる[バカッ速実用車]5選
ベストカーWeb
ホンダ新型「プレリュード」登場! 24年ぶり復活の“スペシャリティクーペ”に反響多数! 「走行シーン」の動画公開で“熱視線”集まる
ホンダ新型「プレリュード」登場! 24年ぶり復活の“スペシャリティクーペ”に反響多数! 「走行シーン」の動画公開で“熱視線”集まる
くるまのニュース
「1Lで27キロ走るのサイコー」 106万円からのスズキ軽セダン「アルト」どんな人が買う?  1番軽くて680kg!?
「1Lで27キロ走るのサイコー」 106万円からのスズキ軽セダン「アルト」どんな人が買う? 1番軽くて680kg!?
くるまのニュース

みんなのコメント

40件
  • reg*******
    初代プリメーラは決して速さを追求したモデルではないが、パッケージング、ハンドリングや固い乗り心地など、欧州のFF車から学んだものは大きい。
    所謂ハイソカー的な華美な雰囲気を排したことは美点。
  • rin********
    初代プリメーラは過不足なしな感じの楽しい車でした。エンジン出力は大きくないけど、車体も軽いしキビキビした動きも良かったです。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

194.0255.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

21.8398.0万円

中古車を検索
プリメーラの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

194.0255.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

21.8398.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村