■あのヒット作の再来を!「ベリーサ」に込められた思い
今から約20年前の2004年、マツダが発売したコンパクトカー「ベリーサ」は、小さな高級車と呼ぶにふさわしい、クラスの常識を超えた上質さを持った一台でした。
どのようなモデルだったのでしょうか。
【画像】超カッコイイ! これがマツダの「小さな高級車」です! (43枚)
今でこそ、レクサス「LBX」や日産「ノートオーラ」などが支持を集める「小さな高級車」というジャンル。
海外では、イギリスの名車「バンデン・プラ・プリンセス」に代表されるように、取り回しの良さと高い性能、豪華さを兼ね備えたモデルとして古くから人気がありました。
しかし、日本のマーケットでは長い間、「車=大きいほうが上級」という価値観が根強く、小さな高級車というキャラクターがそのまま受け入れられたモデルは、現在までほとんどなかったのです。
この日本での市場開拓に挑戦したのが、2004年6月にマツダが発表したコンパクトカー ベリーサです。
ベリーサは、全長3975mm×全幅1695mm×全高1530mm、ホイールベース2490mmというコンパクトサイズのハッチバック。
パワートレインは1.5リッターガソリンエンジンに4速ATの組み合わせのみで、FF駆動のモデルと後輪の駆動にモーターを用いる「e-4WD」が選べました。
ベリーサに採用されたのは、新世代のエントリーハッチバックで2代目「デミオ」などと共通の「DYプラットフォーム」。これはアメリカのフォードと共同開発した、当時の新世代プラットフォームです。
ベリーサはこれをベースに、従来のコンパクトモデル「ファミリア」から上級移行した「アクセラ」と、デミオの中間を埋めるモデルとして企画されました。
そこで、デミオやアクセラと差別化するためにベリーサに与えられたのが“小さくても高級”という商品価値だったのです。
車名は、イタリア語で「真実」という意味の「verita」と「満足」を意味する英語の「satisfaction」を合わせた造語。「真の充足」という意味を表したもので、ベリーサにはその名の通り、オーナーに本質的な高級さを感じさせるためのこだわりが詰まっています。
エクステリアは完全にベリーサ独自のデザインで、広い室内空間を強調した丸みのあるシルエット。
あえてメッキパーツや大型のグリルを採用せず、シックに仕上げるとともに、ボディ下部をブラックアウトしてSUV的な安定感も演出しています。また、Aピラーは断面形状を工夫することで風切り音を低減、静粛性に寄与しています。
インテリアは外観以上に力の入ったものでした。シートには当時の国産コンパクトでは珍しい、本革素材をオプション設定(のちに標準装備化)。
フロントシートには上級セダンである「アテンザ」用のフレームを使用し、リアシートも背面の厚みを増すなど、乗員がゆったりと座れるようになっています。
ほかにも、現在は広く一般的になったキーレスエントリーを全車に標準装備。ウインドウガラスも肉厚化し高い遮音性を確保するなど、ベリーサのこだわりには余念がありません。
発売された2004年の日本カー・オブ・ザ・イヤーでは、特別賞の「ベストバリュー賞」を受賞しています。
そんなベリーサの“裏テーマ”ともいうべき開発目標は、かつての大ヒット作である「ファミリア(1980年発売・5代目)の再来」でした。
質感の高いオシャレな内外装や、走りの良さで人気を集めた5代目ファミリア。ベリーサはその精神の継承を目指していたのです。
志の高さに恥じないクオリティを持っていたベリーサでしたが、やや高めの価格設定もあってか、残念ながら爆発的なヒットとはなりませんでした。
しかしそのコンセプトは根強く支持され、ベリーサは細やかな改良を受けながら、2016年まで約12年近く生産されるロングセラーとなっています。
実質的な後継となったのは、ベリーサ発売以後2回のフルモデルチェンジを経てプレミアムコンパクトカーに転身した、4代目デミオ。
現在デミオは「マツダ2」と名前を改めていますが、エントリーハッチバックとしては非常に高い質感が支持を集めています。
偉大なヒット作を目指しマツダがベリーサで培った経験は、マツダ2へと今も受け継がれていると言えるでしょう。
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みんなのコメント
初代デミオの代替としても買われた高齢の方が多かったそう
マツダ自体が初代デミオを実用的なスタイルで成功させていながら、そのコンセプトを否定するかの如く代替わりを続けていますしね