日産に次いでホンダも採用
EV(電気自動車)の充電インフラについて、アメリカで大きな動きが出てきた。
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日本にとって「海の向こうの話」として静観していても良いのだろうか?
ホンダが2023年9月7日、北米で販売するEV(電気自動車)の充電ポートに北米充電規格(ノース・アメリカ・チャージング・スタンダード:NACS)を採用することを、テスラと合意したと発表した。
NACSとは、テスラが単独で普及させてきたスーパーチャージャーを、他のメーカー向けに規格としてその仕様を公開したもの。
NACSについては、ホンダ以外に日系メーカーでは日産が採用することを発表している。
さらに、GMとフォードというアメリカ自動車メーカーの二本柱がNACSの採用に踏み切っている状況だ。
気になるトヨタについて、現時点ではNACS採用に向けた動きは表面化していない。
こうしたアメリカでのEV向け急速充電インフラの変化は今後、世界のEV市場にどのような影響を与えるのだろうか?
また、日本でEV充電インフラといえば、高速道路のサービスエリア、カーディーラー、道の駅、コンビニなどでCHAdeMO(チャデモ)方式の急速充電を見かけることが多いと思う。
一方で、日本でもテスラ「モデル3」や「モデルY」の販売が着実に伸びてきている状況だ。
果たしてこれから、EV向け急速充電インフラはどうなっていくのだろうか?
なぜ統一規格にできないのか?
日本でEVを充電する場合、大きく2つの方法がある。
1つは、普通充電と呼ばれる方法だ。自宅や会社にある100V電源、または比較的簡単な電気工事をして200V電源にして、そこから専用ケーブルでEVに充電する。
最も安価な方法は、一般的にEVコンセントと呼ばれる方法で、機器の価格は数千円から1万円程度。出力は3kWだ。
さらに、数万円から数十万円出すと、出力6-8kWの普通充電器が自宅でも購入できる。
また、出力6kW級の普通充電器は商業施設などでも普及されている。
一方で、急速充電と呼ばれる方法は、その名の通り出力が高く、普通充電に比べると短い時間で充電できる。
直近では、出力40-50kWが主流で、90kWや150kWというハイスペックが、特に高速道路サービスエリア等で増えていている状況だ。
この急速充電の規格が、CHAdeMO(チャデモ)方式という。
チャデモ方式は2000年代後半、三菱アイミーブと日産リーフが発売されるタイミングで、日本の電力会社、自動車メーカー、充電機器メーカーなどが協議して発案した。
日本としては、世界に先駆けて日系大手自動車メーカーがEV大量生産/販売に踏み切ったのだから、充電インフラについてもセットで提案しようとしたわけだ。
ところが、欧米からチャデモによるEV急速充電規格のグローバル化に対して異論が出た……。
欧米メーカーの反発とテスラの独自性
2010年代初頭、米ロサンゼルスで開催されたEVの国際シンポジウムで、欧米メーカー各社が共同会見を開き、CCS(コンボコネクター)方式を発表。欧州型CCSと北米型CCSという2本立てである。
欧米メーカーにとっては、これから拡大の可能性があるEV市場で日本に主導権を握られることを嫌ったのだ。
一方で、テスラはモデルS発売以降、テスラ独自の充電方式であるスーパーチャージャーの設置を進めていった。
結果的に、アメリカではEV市場でテスラのシェアが上がり、テスラ方式が市場実態におけるデファクトスタンダードになってきた。これを、テスラは改めてNACSと位置付けたのだ。
日本の場合、チャデモ方式が主流であるため、日本でNACSに統一される可能性は現状では低いといえるだろう。
また、中国では国家規格GBによる方式が主流だが、中国側とチャデモが連携するChaoJi(チャオジ)の普及が検討されている状況だ。
このように、グローバルでは現在、多様な急速充電規格が並存している。
ユーザーから見れば、グローバルで規格が統一されることが望ましいのは当然だ。
しかし、メーカー間の事業競争のみならず、国や地域による経済安全保障面での政治的な駆け引きも垣間見えるなど、EV充電インフラの課題解決に向けたハードルは高いと言わざるを得ない。
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電力会社の利権まみれがユーザー目線で作ってないことは明らか