3月20日(木)、2025年WRC世界ラリー選手権の第3戦『サファリ・ラリー・ケニア』のデイ1が行われ、ヒョンデ・シェル・モービスWRTのオィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヒョンデi20 Nラリー1)が総合首位に立った。TOYOTA GAZOO Racing WRTのレギュラードライバーである勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、総合2番手でデイ1を終えている。
フルスノーのラリー・スウェーデンから約5週間。WRCを戦う一行はアフリカ・ケニアの『ナイバシャ』に集結し、今季初のグラベル(未舗装路)ラリーに臨む。いよいよ戦いの火蓋が切って落とされた第3戦サファリ・ラリー・ケニアは、1953年初開催からの長い伝統を持つイベントで、今年は降水量の多い雨季中の開催となった。
【順位結果】2025年WRC第3戦サファリ・ラリー・ケニア SS2後
このラリー最初のスペシャルステージ(SS)は、集まった観客の前で2台同時に特設ステージを走るスーパーSS『カサラニ』となる。気温約20度のくもり空のもと、まずはラリー2マシンで争われるWRC2カテゴリーから計4.76kmのコースへ入った。
こうして5組全10台のラリー2カーが走った後に、最高峰クラスを戦うラリー1マシン達もコースイン。まずは、ティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)との戦いを制したエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)がトップタイムをマークし、第3戦最初のラリーリーダーとなった。
なお、この日も各選手はシェイクダウンに続いてステージ後のインタビューにて、母国語での返答や発言を控える対応を見せており、第2戦でアドリアン・フルモー(ヒョンデi20 Nラリー1)が不適切発言を理由に罰金を科されたことに対する抗議の姿勢を示している。
続くSS2『ムザビブ』は、立ち木がまばらに並ぶ草原を抜けて行くステージ。今大会最初のサファリらしい区間とも言える一本で、選手権首位のエバンスから順にアタックを開始する。
各選手が走る様子を見るに、開けた道ながらも起伏は激しく、ハイスピードで膨らみに乗り上げると横転の危険もありそうな様子。そんなSS2を最速で駆け抜けたのはオィット・タナック(ヒョンデi20 Nラリー1)だ。
そして2番手には、中間スプリットまでベストタイムを刻んでいた勝田も続いた。ひと際スムーズな走りを見せて全体ベストタイムを刻んでいた勝田だが、後半セクションの中高速コーナーでアンダーステアによりラインがはらみ、そばに建てられていた小屋と追突寸前に。勝田は間一髪のコントロールを見せ、小屋のすぐ横に空いていたマシン1台分の隙間に入り込み、少ないロスでステージを走破する力走を見せた。
その結果、デイ1終了時点の総合首位にタナックが浮上し、2.4秒差で2番手に勝田、さらに0.2秒差でグレゴワール・ミュンスター(フォード・プーマ・ラリー1)が続くトップ3が形成された。
この日は雨のない一日となったが、不穏な厚い雲がつねに空を覆っていた。空模様にも注目したい大会2日目はフルデイ初日となり、SS3からSS10までの全8本が実施される。スペシャルステージの総走行距離は157.58kmとなる予定だ。
[オートスポーツweb 2025年03月20日]
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スバル、MITSUBISHIがいた頃は観てて面白かった。