三菱自動車のワークスブランド「ラリーアート」復活が発表されたのは2021年5月のこと。2022年の東京オートサロンではアウトランダーをベースにした「ビジョン・ラリーアート・コンセプト」なるショーモデルが披露され、3月入ってアウトランダー、エクリプス クロス、RVR、デリカD:5用のラリーアート・アクセサリー類がローンチされました。
そしてついにラリーアートがモータースポーツの現場に帰ってくることが正式発表されたのです。
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総監督を増岡浩が務める準ワークス体制!
復帰の舞台に選ばれたのは、ラリーアートのイメージがもっとも強いラリーレイド競技にも通じるところのあるクロスカントリーラリーです。具体的には、2022年8月6日~12日に開催される予定のアジアクロスカントリーラリーに、三菱自動車の1トンピックアップトラック『トライトン』で、「チーム三菱ラリーアート」として参戦します。
同チームは、タント・スポーツ(タイ)が運営するプライベートチームということですが、三菱自動車による技術支援のみならず、2002~2003年にダカールラリーを2連覇した増岡浩さんが総監督を務めるということですから、ワークスにかなり近い体制であることは疑う余地はありません。
タイは三菱自動車の主要市場のひとつであり、ラリーアート・ブランドの復活においてはキーとなっている市場。日本でラリーアートのアクセサリー類が発売されたタイミングで、タイでは「トライトン ラリーアート」、「ミラージュ ラリーアート」という特別仕様車が投入されているほどです。
「ミラージュ ラリーアート」のカスタマイズ内容
外観はラリーアートのロゴ入りサイドデカールとマッドフラップで差別化。さらにブラックカーボン柄のオーバーフェンダーを装着しているのはイメージを大きく変えることに成功しているといえるでしょう。
インテリアはレッドとブラックのツートンカラーのシートやラリーアートのロゴ入りフロアマットといった仕様になっています。パワートレインなどのハードウェアには手が入っていないようですが、タイ限定にするには惜しい迫力あるアピアランスのコンパクトカーに変身。
また、ラリーマシンを想起させるロゴ入りマッドフラップを採用しているのも注目で、土煙を上げて駆け抜けるラリーシーンを想起させるワークスブランドとして展開していくのではないでしょうか。日本仕様のアクセサリーにも各モデルにマッドフラップを用意しているのは、ブランドとしての統一性を感じさせます。
ラリーイメージを押し出せる数少ないワークスブランドに
思えば、国産メーカーのワークスチューンブランド(トヨタ:TRD、日産:NISMO、ホンダ:無限、スバル:STI)でラリーイメージが強いところは少数派。STIもルーツこそWRC活動にありますが、近年はスーパーGTやニュルブルクリンク耐久などサーキットイメージが強くなっています。
その中でラリーレイドのイメージを前面に押し出してラリーアートが復活することは、三菱のSUVとの親和性の高さも含めて、他社とは違うワークスブランドとしてイメージアップにもつながるでしょう。もっとも、「パジェロ」や「パリダカ」といった世界的な活躍を連想させるキーワードがなくなった今、かつてのイメージを取り戻すことができるかは疑問もあります。
また、モータースポーツ由来のワークスチューン・ブランドは、成績を残すことも重要ですが、手の届く存在であることも重要です。
その意味でも、ヤングユーザーにとって身近な価格帯のミラージュ ラリーアートを日本でも展開すべきではないでしょうか。エンジンに手を入れなくともMTを設定して、スポーツタイヤを履かせ、タイ仕様と同じくカーボン調オーバーフェンダーを与え、手の届く価格を設定すれば、ラリーアート復活の本気度がクルマ好きに伝わると思うのです。
文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
※写真はいずれもタイ仕様
1~3枚目:ミラージュ ラリーアート
4~6枚目:トライトン ラリーアート(ダブルキャブ)
7~8枚目:エクスパンダー
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