■軽自動車とコンパクトカーは何が違う?
日本の道路の約8割は、道幅の平均が3.9mと狭い、市町村道です。そのため、運転が苦手な人や運動神経が衰え始めている高齢者には、軽自動車やコンパクトカーが最適なクルマだといえます。
不人気にもほどがある!? ビックリするほど売れていない軽自動車5選
両車は、「経済性」や「利便性」といった日本人に合った特性から、日本の市場になくてはならない存在となりました。ひと昔前と比べて、価格や性能で近しい存在となった両車の違いとは、なんなのでしょうか。
軽自動車とコンパクトカー(普通車・5ナンバー)での大きな違いでは、おもにボディサイズとエンジン性能が挙げられます。
軽自動車の規格は、「排気量660cc以下、全長3400mm以下、全幅1480mm以下、全高2000mm以下」となり、コンパクトカーが分類される5ナンバー車は、「排気量2000cc以下、全長4700mm以下、全幅1700mm以下、全高2000mm以下」です。
エンジン性能面では、軽自動車の660ccに対して5ナンバーの普通車は2リッターまでが搭載可能となるほか、軽自動車には自動車メーカーの自主規制として最高出力を64馬力としています。
そのため、長距離走行時の走りや乗車定員での移動などで、軽自動車では辛い場面も出てきます。対して、コンパクトカーは、軽自動車と比べればパワーやトルクもあるので、移動における快適性は上です。
また、ボディサイズの違いは、高速走行時の安定性や室内空間の居住性、積載性において差が出てきますが、狭い道や駐車場などでの取り回しの良さは軽自動車に軍配が上ります。
安全・快適面では、車種によって異なりますが、ひと昔前と比べて軽自動車の安全装備は格段に向上していることもあり、発売された時期によっては軽自動車の方が安全性や快適性が上のものもあるようです。
軽自動車のなかでも、日産と三菱の共同開発車「デイズ/ekワゴン/ekクロス」には、軽自動車初となる「プロパイロット(三菱はマイパイロット)」を採用しました。
これは、高速道路でのドライバーの負担を軽減するもので、高速道路の単調な渋滞走行と長時間の巡航走行で、アクセル、ブレーキ、ハンドルの操作をクルマがアシストします。
さらに、デイズには同じく軽自動車初となる「SOSコール(ヘルプネット)」も採用。高性能の位置情報、センサー情報とともに専門のオペレーターにつながる機能で、急病時や危険を感じた際には、SOSコールスイッチを押すことで、万が一の事故発生時には、エアバッグ展開と連動して自動通報されます。
このように以前までは、普通車に標準装備またはオプション設定されていた機能や装備が、軽自動車でも定番化したものになっているのです。
ただし、基本性能や装備の充実によって軽自動車の新車価格帯も年々上がっています。ひと昔前では、100万円以下のモデルも多数ありましたが、最近では150万円台が相場となっており、諸費用を含めると200万円を超えるものも存在します。
日本一売れている軽自動車のホンダ「N-BOX」を扱うホンダの販売店スタッフは、次のように話します。
「ひと昔前の軽自動車は、あくまでも買い物や近所の移動といったイメージが強かったほか、安全性や快適性においてもずば抜けて良いという印象を持たれているお客さまは少なかったように感じます。
しかし、近年の軽自動車は普通車並の安全・快適装備を備えているうえ、走行性能も格段に向上しました。その結果、普通車から軽自動車に乗り換えるお客さまが増えております。
N-BOXでも、同じホンダ車や他社の普通車から乗り換えされるお客さまも多くおり、なかには『昔に比べて、軽自動車の性能が良くなったから、軽自動車で良い』という人もいるほどです」
※ ※ ※
このように、軽自動車とコンパクトカーは、あらゆる面で差が無くなってきています。購入時や維持費においての差は、どれほどあるのでしょうか。
■軽自動車とコンパクトカー 諸費用や維持費の違いは?
クルマを購入するときには、「車両本体価格」、「付属品(オプション品)」、「税金(自動車税・軽自動車税や環境性能割など)」、「自動車保険料」、「販売諸費用(登録作業などの代行手数料)」、「預かり法定費用(関係官庁に納入する法定費用)」、「 リサイクル法関連費用」などが掛かります。
2019年10月1日からクルマに関する税制が変更され、自動車税率の引き下げ、自動車取得税の廃止、自動車税環境性能割の導入が実施されました。
自動車税は自動車税環境性能割へと変更され、軽自動車は従来どおりですが、普通車の場合では1リッター以下のクルマでは、2万9500円から2万5000円へと、4500円も下がっています。
では、具体例としてホンダの軽自動車の「N-BOXカスタムG・Lホンダセンシング(2WD)」(174万6800円)と、コンパクトカー「フィット13G・Lホンダセンシング」(173万9100円)をホンダの見積もりサイトで比べてみます。(2019年12月時点の情報)
N-BOXカスタムの購入時の諸費用は、自動車税(0円) + 自動車税環境性能割(0円) + 自動車重量税(5600円) + 自賠責保険料37か月(3万5610円) +手続き代行費用(4万7300円) + 預かり費用(6000円) + リサイクル法関連費用(8400円)となり、合計10万2910円です。
対するフィットの購入時の諸費用は、自動車税(5000円) + 自動車税環境性能割(1万4200円) + 自動車重量税(1万6800円) + 自賠責保険料37か月(3万6780円) +手続き代行費用(4万7300円) + 預かり費用(6000円) + リサイクル法関連費用(8450円)となり、合計13万4530円となります。
購入時の諸費用や維持費では、軽自動車と普通車で税制面が大きく異なります。軽自動車税は1万800円ですが、普通車の自動車税は2万5000円から11万円と排気量によって変わります。
なお、新規登録した年の普通車の自動車税は月割となりますが、軽自動車では月割はありません。そのため、新規登録の翌年4月に1万800円を軽自動車税として収めます。
一般的に軽自動車の維持費が安いというのは、この税額分の差が理由なのです。
※ ※ ※
軽自動車は、以前から地方の公共交通機関が充実していない場所などでは、移動の手段として重宝されています。
さらに、前述のとおり軽自動車自体の魅力が高まっていることで、現在の国内新車市場では軽自動車が約4割を占めるほど普及しており、今後も増加傾向にあるといいます。
そうすると、軽自動車税の引き上げも検討される可能性があるのです。実際に、2016年には軽自動車税が7200円から1万800円に引き上げられました。
近い将来、軽自動車の割合が超えた結果、軽自動車税も引き上げられると、これまでの軽自動車のメリットは無くなることになり、規格が変わらなければかえってパワーの無いエンジン、狭い車内というデメリットしかない、ジャンルになりかねません。
軽自動車とコンパクトカーの微妙な差がこれからどうなっていくのか注目していきたいところです。
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みんなのコメント
65年前に自家用車の普及ひいては国産メーカーの育成という目的で税制その他優遇されていたが、もうとっくに役割を終えている。
軽だけ優遇するんじゃなくて、自動車の税制全般を引き下げて欲しいんだよ。
そうなると安くて取り回しに優れる軽自動車を生活の足にしている弱者には辛いだろう。