ここ数年、欧州の自動車メーカーを中心に、もの凄い勢いでピュアEV(電気自動車)のニューモデルラッシュが巻き起こっている。また、2025年にジャガー、2030年にはボルボが専門ブランドになることを発表するなど、世の中のEV化へのスピードが急加速している状況だ。
今、電動化への流れが大きく変わろうとしているが、それでも世界的にEVを代表するブランドといえば「テスラ」だ。とはいうものの、日本ではまだテスラは一部の愛好家によって指示されているEVメーカーといえるだろう。実際に都内でも、走る姿を多く見かけるほどのクルマではない。
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しかしながら、テスラは今年2月に売れ筋であるモデル3の一部モデルの価格を大幅に値下げして400万円台とし、日産のリーフなどと比べて選べるような存在にもなってきている。
まだ日本では少数派ながら、独自のブランドイメージに加えて、最近は戦略的な価格での販売を始めたテスラは、将来的には日本車の脅威になるのか? 国沢光宏氏は次のように考えている。
文/国沢光宏 写真/TESLA
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■テスラファンはこの記事を読まないでほしい!
テスラ モデル3。一部のグレードは大幅な値下げで価格は400万円台となり、価格帯では日産リーフと競合する領域となった
最初に書いて置くが、この記事、テスラファンは読まないでほしい。きっと腹が立つし、時間のムダになります。何より自分のクルマに満足しているなら幸せなことだと思う。
ということで本題です。世界的に見れば最も売れている電気自動車はテスラである。コストパフォーマンスの高い「モデル3」が出てから、爆発的な売れゆきになった。
大雑把に言うとモデル3以前のモデルは1000万円級。モデル3で半額以下になってます。日本でも大幅な値下げを行い、441万円のリーフe+より安い429万円スタートに!
しかし日本におけるテスラの売れゆきはハッキリと伸び悩んでいる。日本だけ売れていない、と言い換えてもよかろう。なぜか? 理由は明らか。信用されていないからだ。
そもそも自動車メディアだってテスラを信用していない。売れゆきナンバー1自動車誌のベストカーですら”ほぼ”登場しないし、輸入車を専門とする『エンジン誌』でも紹介されない。
■自動車メーカーというよりパソコンメーカー寄りの企業姿勢
テスラストアがあるのは東京、川崎、大阪、愛知の4カ所だ(画像はテスラホームページより)
なぜ信用されないのかといえば、これまた簡単。テスラ、ナゾだらけです。そもそも販売台数を聞くと「公表してません」。搭載している電池の容量を聞いても「公表していません」。
私が「こりゃダメだ」と思ったのは、事故についてメディアから聞かれ「当局の捜査に協力している」しか言わないこと。命を預ける気にならないです。
火災だって同じ。テスラ、世界規模で少なからぬ台数が発火している。
2019年3月に香港で自然発火の後、3回ほど爆発。翌月上海で駐車中に爆発的な炎上を起こしている(いずれもモデルS)。「セルの不具合」とテスラは言うが、詳細不明。一連の炎上事故を受けテスラが出したコメントも「ガソリン車より燃えない」。
さらに問題だと思うのはトラブル出た時の対応である。
テスラ、ディーラーというモノが存在しない。というのもネットで契約し、納車は近所の「テスラストア」か「サービスセンター」「自宅配送」(配送料金は全額客側の支払い)の3通り。いずれも携帯電話のショップみたいなコンセプトだし、そもそも非常に数が少ない。
トラブルが起きたり、わらない事象に遭遇したらコールセンターに電話するのだけれど、PC業界の常識なんだろう。つながるのに時間がかかる。さらにやっと出たと思ったら、日本語が怪しい。もちろんその場で答えてくれないケース多し!
500万円の自動車を買ったお客に対する姿勢とは思えないです。私なら辛抱できません。
■テスラでなければ起きなかった事故
テスラ モデルX。上方向に開くウイング式ドアが特徴の7人乗りSUV
東名高速でテスラがオートパイロットを使い走行中、事故を起こして停止していたバイクを判定できずノーブレーキで突っ込み、死者を出した事故では「運転者の責任だ」の一点張り。
確かに自動運転レベル2だと100%運転者に責任ある。ただハンドルもブレーキもアクセルも操作しないで走れたら、居眠りする可能性出てきます。
だからこそ日本の自動車メーカーもドイツの自動車メーカーも15秒しかハンズフリーができない。連続してハンズフリー走行できるモデルについては、運転者の目線を追いかける車内カメラを追加。
居眠りなど前方を見ていなければ警告を出して自動停車させる安全策を採用している。ドライバーのミスをカバーすること=安全技術だ。
テスラの安全性に対する意識の低さは、ドライバーにとって脅威である以上に、周囲に危害を与える。
実際、東名道で亡くなったライダーは、テスラじゃなければ今も元気だったろう。といったことを考えたなら、今のままの安全に対する姿勢だと社会的な加害性を持っているテスラの購入を推奨する気になれない。積極的に危ないと思う。
■すでに海外では日本車は負けているが、国内では脅威にはならない
日産 リーフはテスラの値下げによってモデル3と競合するようになった
ということで本題である「テスラはいつか日本車の脅威になるのか?」だけれど、もはや海外では日本車の脅威になっている。
リーフと同じクラスに属すモデル3の世界販売台数は44万台(兄弟車含む)。リーフの世界販売台数が5万台余のため、10倍近く売れているのだった。「勝負にならないほど負けている」と言っていい。
国内はどうか? 前述のとおりテスラが販売台数を発表していないため比較できない。ただテスラの思惑どおりに売れているかとなれば「いいえ」だ。
現在日本で販売しているモデル3は上海工場製になっている。電池容量が少ないタイプは、中国のCATL社から調達しているリン酸鉄電池。電池容量が多いタイプが発火事故を多数出している韓国のLGケム製。
上海工場製に切り換えた途端、82万円の値下げを行い前述のとおりリーフe+より安くなっている。大幅値下げで売れゆき急上昇かと思いきや納期1カ月と短い。「すべて秘密」を通そうとする企業姿勢のままだと、日本では厳しいだろう。
そうこうしているウチ、トヨタから魅力的かつ安心して乗れる電気自動車が出てくる。
現時点でのテスラは1970年前後のアメ車に似てます。いろんな弱点を持ちながらも圧倒的なパワーと先進性で日本勢を凌駕していた。アメ車のファン、当時たくさんいた。
けれど日本勢が追いつけば、根っ子はアメ車。品質問題など大きな課題になってくるだろう。少なくとも日本市場でテスラが日本車の脅威になることはないと予想しておく。
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だが最もシンヨウデキナイのがクニサワオヤブンの記事という事だw