新型シビックタイプRで街乗りはキツイのか?
2022年9月1日、ホンダは新型「シビックタイプR」を発表し、翌9月2日より販売を開始しました。
新型シビックタイプRについて、ホンダは「究極のピュアスポーツ性能を追求したモデル」と説明しています。その高い運動性能は、鈴鹿サーキットにおいて市販のFFモデルで最速となる2分23秒120というラップタイムを記録していることからもうかがい知ることができます。
ホンダ、新型シビックタイプR発表。“ピュアエンジン・タイプRの集大成”として速さと走りの喜びを追求
新型シビックタイプRが、サーキットで高いパフォーマンスを発揮できるモデルであることは疑う余地がありません。ただ、実際にはほとんどのユーザーが一般道や高速道路などの公道で走ることを考えると、いかに「タイプR」の称号を持つモデルであったとしても、その日常的な使い勝手も気になるところです。
そこで今回は、新型シビックタイプRと数日過ごした経験をもとに普段使いのモデルとしての適性を考えてみました。
>>シビックタイプRの価格・スペック詳細はこちら
>>シビックタイプRのユーザーレビュー・専門家の評価はこちら
電子制御で扱いやすさが向上
まずは、シビックタイプR最大の特徴である走りについて見てみましょう。
新型シビックタイプRに搭載されている2.0L直列4気筒ターボエンジンは、最高出力330PS、最大トルク420Nmを発揮しますが、これは日常的な走行において必要十分以上なものであることは言うまでもありません。
ただ、新型シビックタイプRがこれまでのタイプRと異なるのは、搭載されている高いパフォーマンスを発揮するためには、ドライバーの明確な意図が必要であるという点です。
新型シビックタイプには、「+R」「SPORT」「COMFORT」に加えて、新たに追加された「INDIVIDUAL」を合わせた4つのドライブモードを選択することが可能です。
これらのドライブモードは、「エンジン」「ステアリング」「サスペンション」「エンジンサウンド」「レブマッチシステム」「メーター」の6つのパラメーターに影響を与えます。
最もレーシーな「+R」を選択した場合、エンジンのレスポンス向上、ステアリングのアシスト量低下、サスペンションの減衰量向上、エンジンサウンドのパワフル化、レブマッチシステムの高速化、そして専用のメーターデザインへと変化します。
ドライバーの意志によって「+R」を選択することで、シビックタイプRらしいスパルタンな走りを楽しむことができる一方、「COMFORT」で走行している限り走行中に過度な突き上げを感じることもなく、鮮烈な“VTECサウンド”は鳴りを潜めます。
この点は、新型シビックタイプRが普段使いの性能で大きく進化した点だと評価することができます。
歴代のシビックタイプRは、問答無用でスパルタンな走りを強制されてしまう部分があり、乗り手をかなり選ぶモデルでしたが、新型シビックタイプRは万人に受け入れられやすいモデルになったと言えそうです。
>>シビックタイプRの歴代モデルをチェックする
>>シビックタイプRの価格・スペック詳細はこちら
>>シビックタイプRのユーザーレビュー・専門家の評価はこちら
扱いやすい6速マニュアル
扱いやすくなったという意味では、トルクアップやレブマッチシステムの進化、シフトゲート形状の改良などによって、6速MTの操作性が大きく向上しています。
新型シビックタイプRの場合、1速であればクラッチ操作のみでクルマを動かすことができるため、駐車場内などでの低速走行時でもエンストを起こすことがほとんどありません。
また、どの速度域でもシフト操作がスムーズに行えるため、MT経験の少ないユーザーや、久しぶりにMTを運転するユーザーでも安心して乗れるモデルに仕上がっています。
さらに、新型シビックタイプRはベースとなるシビック同様ラゲッジスペースも広いため、普段の買い物や1泊2日程度の旅行でも困ることはほとんどない点も、普段使いとして魅力的です。
>>シビックタイプRの価格・スペック詳細はこちら
>>シビックタイプRのユーザーレビュー・専門家の評価はこちら
注意する点は?
一方、新型シビックタイプRを普段使いする上で、注意しなければならない点もいくつかあります。
ひとつは全幅の大きさです。新型シビックタイプRのボディサイズは、全長4595mm×全幅1890mm×全高1405mmとなっていますが、ベースモデルのシビックに比べて全長が45mm、全幅が90mm拡大されており、全高は10mm低くなっています。
全長と全高の違いについては、日常的な使用で問題になることは殆どないと思われますが、全幅が90mm拡大されている点には十分注意が必要です。
>>シビックタイプRのボディサイズ詳細はこちら
実際、筆者が普段利用している機械式駐車場は、全幅が1850mmまでに制限されているため、「シビックは入るがシビックタイプRは入らない」という事態になりました。
>>シビックのボディサイズ詳細はこちら
新型シビックタイプR自体は決して大柄なモデルではありませんが、全幅の大きさは考慮しておく必要がありそうです。加えて、車高が低いのでコンビニの入り口などの段差には注意が必要です。
また、インテリアカラーが「赤一色」の1パターンしか選択できないという点も好みが分かれるところです。「赤いインテリアがタイプRの証」と言われればそうかもしれませんが、この辺りは実車でチェックしておいた方が良いでしょう。
さらに、新型シビックタイプは乗車定員が4名となっており、ベースとなったシビックよりも1名減っている点も気をつけたいポイントです。
>>シビックタイプRの価格・スペック詳細はこちら
>>シビックタイプRのユーザーレビュー・専門家の評価はこちら
>>シビックの価格・スペック詳細はこちら
>>シビックのユーザーレビュー・専門家の評価はこちら
ベースとなったシビックの素性の良さが光る
いくつか注意すべき点があるとは言え、新型シビックタイプRは普段使いするモデルとしても十分許容範囲であると評価することができます。
この点については、ベースとなっているシビックの素性の良さがあると言えそうです。
グローバルにおけるホンダの最重要車種のひとつとして位置付けられているシビックは、その基本性能の高さを評価する声が多く聞かれます。
特に、現行モデルではスポーティな走りが大きな特徴となっており、街乗りではシビックでも十分に爽快な走りを楽しむことができます。
たしかに、シビックタイプRには数々の専用装備が与えられていますが、それでいて499万7300円という価格に抑えられているのは、その基本となる部分の性能の高さが大きく関係していると言えます。
>>シビックの価格・スペック詳細はこちら
>>シビックのユーザーレビュー・専門家の評価はこちら
>>シビックのグレード詳細はこちら
>>シビックタイプRの価格・スペック詳細はこちら
>>シビックタイプRのユーザーレビュー・専門家の評価はこちら
>>シビックタイプRのグレード詳細はこちら
文:ピーコックブルー
写真:本田技研工業
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
みんなのコメント
へぇ~、車高が低いと擦っちゃうんだぁ