キャデラックのフラグシップセダン「CT6」に小川フミオが試乗した。印象はいかに?
貴重な自然吸気エンジン
セダンづくりをずっと続けているキャデラックの歴史のなかで、新世代の幕開けを告げるのは今回試乗した「CT6」だ。全輪駆動のパワートレイン、コネクティビティ、さらに米国では衛星を使ったハンズフリー走行など、見るべきところが多い。
2019年に改良を受け、外観の一部が変更された。さらに、オートマチック変速機が10段になった。インフォテインメントシステムやデジタル関連技術も一部刷新されている。
CT6は、初めて乗るひとに対して、オーナーなら自慢を披露したくなるクルマだ。今回、マンガ家・コラムニストの辛酸なめ子さんと一緒に乗ったが、そのとき2点をお願いした。
西湘バイパスを走って、大磯と箱根のあいだを走るにあたり、往路は助手席に、復路は後席に乗ってほしい、と頼んだ。それぞれ、味わうべき特徴があるからだ。
助手席に座ったひとに話したいのは、操縦性のこと。ドライバーである自分が感じる楽しさを話題の中心に、インフォテインメントシステムのことをスパイスのようにまぶせる。
4つのタイヤを駆動するV型6気筒ガソリンエンジンは、3649cc。かつての大排気量時代に比べれば、随分キャデラックもコンパクトになったものだ。とはいえ、250kW(340ps)の最高出力と、386Nmの最大トルクを発揮するから必要十分。
ドライバーとしてまず語りたくなるのは、太いトルクに乗って走る快適な運動性能である。車重1950kgと重量級だが、動力性能に不足はない。10段オートマチック変速機は7速で直結と、比較的ローギアードだ。加速性にすぐれ、かつ追い越し時にアクセルペダルを踏みこんだときの反応がよく、中間加速もすばやい。
エンジンはいまどき珍しい自然吸気型。最大トルクは(なんと)5300rpmで、最高出力は6900rpmで発生、という高回転型である。新たに搭載された電子シフターをマニュアルで操作し、上の回転域を使って走ろうというとき、ターボをもたないぶん、スムーズなかんじでパワーが伸びていく。この気持ちよさは、じつはCT6のもうひとつの魅力だ。全車ターボエンジンのレクサス「LS」やメルセデス・ベンツ「Sクラス」、BMW「7シリーズ」などでは得られないフィーリングだ。
快適すぎるリアシート
インフォテインメント・システムは、Apple CarPlayなどスマートフォンに対応する。これはいまや多くのクルマで標準装備になるいっぽう、ユニークなのは、ナビゲーションシステムだ。
新しいCT6に採用されたのは、完全通信型のクラウドストリーミング・ナビゲーションシステム。ゼンリン市街地図とオンラインVICSを使っている。マップの更新はオンラインで自動だから楽チンだ。
試乗時、エンジンスタートの瞬間こそ、接続に若干の時間を要したものの、動きだすと、これまでのカーナビゲーションと変わらない。なにより更新の手間が省けるのは便利だ。
「オプションがほとんど必要ないほど快適装備は満載」というのが、日本法人の車両設定方針だ。1045万円の価格で、アクティブリアステア(後輪操舵システム)、マグネティックライドコントロール(電子制御サスペンション・システム)、20インチタイヤ、レーンキープアシストやアダプティブ・クルーズ・コントロールなどからなる運転支援システムなどが標準装備だ。
さらに、先述のナビゲーションシステム、ガラスルーフ、レザーシート、10インチディスプレイによる後席エンターテインメントシステム、プレミアム・スピーカー・システムなど、快適装備も充実している。だからリアシートは快適だ。
ホイールベースは3110mm。メルセデス・ベンツSクラスの標準ホイールベース(3035mm)とロングホイールベース(3165mm)のあいだで、後席の空間的余裕はたっぷりある。
リアシートに座った辛酸なめ子さんが、「ゴージャスですね。ハリウッドセレブの気分に浸れます」と、述べていたのが印象的だった。
リアシートでは、好きな音楽とともに頭上を含めた外の景色を楽しんでもいいし、ビデオを観てもいいし、また、眠るなど休息をとるのにもいい。
ラグジュアリーセダンといえばレクサスLSやメルセデス・ベンツSクラスやBMW7シリーズが定番かもしれないが、CT6もなかなかの実力を有することを記しておく。
文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.)
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みんなのコメント
在庫処分が必要とはいえ、今頃書く記事かな?
キャディラックのCT6って、現地アメリカじゃインフィニティQ(フーガ)やアキュラRLX(レジェンド)格。
BMWならせいぜい5シリーズ。
これが日本で1,000万円超、しかも右ハンドルも作らず販売って、ふつうなら批判するのがメディアの役目だろうに。。