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これはもうプチGT-Rだ。【ノート オーラ NISMO】

掲載 更新 15
これはもうプチGT-Rだ。【ノート オーラ NISMO】

新車試乗レポート [2024.07.31 UP]


これはもうプチGT-Rだ。【ノート オーラ NISMO】
文●ユニット・コンパス 写真●ユニット・コンパス、日産

改良5モデルを一気見! 日産ノート、意外と変わってます【オーテック、NISMO】

 オーラNISMOはいいなぁ。乗るたびにしみじみ思う。運転を愛する人たちが作っていることが伝わってくるからだ。

 2024年7月のマイナーチェンジで追加された4WDモデル「NISMO tuned e-POWER 4WD」を試乗する機会を得て、その思いはますます強くなった。


あるべきだった4WDモデル

ノート オーラ NISMO tuned e-POWER 4WD
 クルマ好きには釈迦に説法かもしれないが、4WD=雪国のイメージはもうだいぶ古い。もちろん4WDが降雪地域で有用だというのはそのとおりで、それ以外にも4WDにはメリットがあるという話だ。

 それこそ日産でいえば1980年代後半の「ATTESA(アテーサ)」からチャレンジは続いている。

 パワーユニットが生み出す力を路面に余さず伝えたい。ドライバーがイメージした走りを実現しながらも、安全性を確保したい。

 エンジニアたちの夢は、GT-Rが搭載する「アテーサE-TS」でひとつの完成形を見た。レーシングカーのような性能のクルマを、安全に楽しめるようになったのだ。

 時代は移り変わって現代。日産は電動化の時代にふさわしい4WDシステムを開発した。それが、2つのモーターで4WDを実現した「e-POWER 4WD」だ。


e-POWER 4WD
 電気モーターならば1/10000秒の精度でパワーユニットを制御できる。しかも前輪と後輪それぞれにモーターを搭載するツインモーター方式であれば、プロペラシャフトもセンターデフも必要ない。スペース効率がいいし、コストも車両重量も大幅にできる。

 だからこそ、コンパクトカーであるノートにも「e-POWER 4WD」が採用できたのだ。氷上のテストコースでノートの4WDモデルをテストしたことがあるが、とにかく安定していて運転しやすかった。それこそ、同じ氷上のコースであればスポーツカーよりも早く走れるだろう。

 そんな「e-POWER 4WD」の実力を知っていたからこそ、2021年にノート オーラNISMOが登場したときに4WDモデルの設定がなかったのは残念だった。ユーザーからも要望が多かったようで、今回のマイナーチェンジでめでたく「NISMO tuned e-POWER 4WD」の登場となった。

 なお、日産の4WD技術にはアリアやエクストレイルが搭載する「e-4ORCE」があるが、こちらはさらに緻密な制御を可能とする上位システムと覚えていただきたい。


マイナーチェンジでルックスと空力を磨き上げた

ノート オーラ NISMO tuned e-POWER 4WD
 NISMOは長年モータースポーツに取り組んできたブランドだけに、マイナーチェンジによるデザイン変更にも理屈がついてくる。

 新型グリルは空気抵抗を減らすデザインを採用。また、リヤバンパーは4WDモデルを追加するために改修が必要だったのをきっかけに、さらに空力性能を磨き上げている。具体的には、バンパー両端のエアスプリッター(縦の黒い板状のもの)はボディサイドからの空気を剥離させる機能が。リヤバンパー下部の重なり合うような造形のディフューザーは、床下からの風を流すことで空気抵抗を低減している。


ノート オーラ NISMO tuned e-POWER 4WD

BOSEがついに選択可能に。ユーザーの声を反映した装備の見直し

ノート オーラ NISMO tuned e-POWER 4WD
 改良前のユーザーが聞いたら悔しがりそうな改良も多い。ノート オーラにオプション設定されていた「BOSEパーソナルプラスサウンドシステム」が選択可能になったのもそう。これは、ヘッドレスト内蔵スピーカーが包まれるような音場を作りあげるというもの。


ノート オーラ NISMO tuned e-POWER 4WD
 また、オプションのレカロシートが、リクライニングが電動調整式に進化しているのも見逃せない。これでちょっとリラックスしたい、体調に合わせてシートの背もたれ角度を変えたいといった時に格段に便利になった。


ノート オーラ NISMO tuned e-POWER 4WD

アクセルを自信を持って踏める気持ちよさ

ノート オーラ NISMO tuned e-POWER 4WD
 今回の試乗では、日産の施設内で、高速道路、郊外路、ワインディングといったパターンの状況をテストできた。

 では、「NISMO tuned e-POWER 4WD」の走りは、2WDと何が違うのか?

 ずばり、楽しさの質・種類が違う。

 そもそも2WDモデルは、驚くべき加速やコーナリングの切れ味の良さを楽しめる電動化時代のホットハッチといったキャラクターだった。

 それに対して4WDモデルは、アクセルを踏む喜びを楽しめる領域が大きく広がっている。

 とくにコーナリング。2WDモデルがコーナー出口で姿勢が変わったのを待ち構えてからアクセルを踏み込むようなドライビングだったのに対して、4WDモデルはもっと早くからアクセルが踏める。まるでスポーツカーのようにアクセルで姿勢をコントロールするような運転が楽しめるのだ。これは気持ちいい!

 その秘密は後輪用モーターにある。オーラの4WDに搭載される後輪用モーターが最高出力68ps、最大トルク100Nmだったものが、オーラNISMOでは最高出力82ps、最大トルク150Nmまでパワーアップされている。とくにトルクの150Nmというスペックは強烈だ。


ノート オーラ NISMO tuned e-POWER 4WD
 従来の2WDモデルでは、前輪だけで曲がる力と加速する力の両方を担当していたのが、4WDでは後輪にも加速させる力を分担できるようになったので、その分前輪に曲がる仕事をもっと任せられるようになった。さらに、モーターならではの超速かつ緻密な制御が、スポーツカー顔負けの走りを可能にしているのだろう。

 さらに用意されたスペースでパイロンスラロームを試すことができたが、アクセルを踏んでもステアリングを切った方向にクルマがグイグイと進む。4WDだからといって安定性重視ではなく、タイヤのグリップ内でドライバーのわがままをより受け入れてくれるようになった。指定タイヤであるミシュラン・パイロットスポーツ4のグリップ力を最大限に引き出している。

 これなら実際の路上でも自信と安心感をもってドライビングを楽しめるはず。


これはもう、小さなGT-Rだ

ノート オーラ NISMO tuned e-POWER 4WD
 いろいろなシチュエーションでアクセルを踏み込める楽しさを備えた「NISMO tuned e-POWER 4WD」。もうこれはプチGT-Rといっていいほどの仕上がりだ。

 なるほど魅力的なのはわかったが、価格はどうだろう。2WDモデルの307万2300円に対して4WDモデルは347万3800円。速さ、楽しさに加えて全天候での安心感を得られると考えれば悪くない価格差だ。

 ちなみに、「NISMO tuned e-POWER 4WD」はホイールも専用で、こちらも空力性能に貢献するデザインになっているという。こういう話を聞いてしまうと、もう4WDモデルが欲しくて仕方がなくなってしまう。そんなところも、クルマ好きの気持ちがわかっているクルマだと思う。

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みんなのコメント

15件
  • こばやん2000
    昔はいろんな車のグレードにGT-Rあったから。
  • rom********
    この車の四駆を雪国向きで選ぶ人はいないだろう。ニスモは車高低いし。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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