かねてから日本導入が噂されているカローラシリーズの新型SUV「カローラクロス」。2021年の新型車のなかでも注目度が高く、ヤリスクロス・ライズ・ハリアーなどに続き、大ヒットのSUVとなるだろう。
今回、筆者が販売店などへの取材を重ね、今秋導入と言われるカローラクロスの最新情報を入手した。気になる発売時期やスペック等について解説していきたい。
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文/佐々木亘
写真/TOYOTA
【画像ギャラリー】本文未掲載写真含む全32枚!北米で発表されたトヨタカローラクロスの内外装をチェック!!
新型カローラクロスは前倒しで9月14日発売! 予約開始はいつになる?
2021年9月14日に、新型カローラクロスが発売されることが判明した。順調にいけば、事前受注は8月20日前後と予想される。7月現在、価格は未発表
夏から秋にかけて導入されると、ざっくりとした日程が報じられていたカローラクロスだが、すでに生産開始時期や日本での発表日は決定しているようだ。
筆者調べでは、カローラクロスの発売日は2021年9月14日だ。大方の予想は10月導入だったが、大幅に前倒しで動き始めている。順調にいけば、事前受注は8月20日前後から可能となるだろう(価格発表後、速やかに事前受注活動は開始されるが、現在、価格発表時期はわかっていない)。
パワートレインは、カローラシリーズと同様に、1.8Lガソリンエンジンと1.8Lハイブリッドの2種類を用意する。ハイブリッド車には(電動4WDの)E-Fourが設定されるのも見逃せない(ガソリン車はFFのみで4WDは設定されない)。
気になるWLTCモード燃費は、ハイブリット(HV)のFFで26.2km/L(E-Four=24.2km/L)、ガソリン車(GAS)で14.4km/Lとなる模様。
カローラツーリング(HV=25.6km/L、GAS=15.8km/L)より数値は劣るが、C-HR(HV=25.8km/L、GAS=15.4km/L)とほぼ同等であり、実質的なライバルとなるヴェゼル(e:HEV=25.0km/L、GAS=17.0km/L)よりも、ハイブリッド燃費では優位に立つ。
カローラシリーズと同様に1.8Lのガソリン車とハイブリッドを設定する新型カローラクロス。サイズは全長4490×全幅1825×全高1620mmとなる
また、日本仕様のグレードは4種類だ。上位グレードから順に、「Z」、「S」、「G」、「G’X」となり、エントリーグレードの「G’X」は、ガソリン車のみで設定される。
工場生産開始時期も決まった。初期配車へ向けて8月30日から順次、生産を開始する。ただし、生産が始まるのは、「Z」・「G」・「G’X」のみだ。「S」グレードに関しては、大きく生産予定を後ろにずらし、2022年2月1日から生産開始となる。「S」グレードを注文できないわけではないが、大幅に納期が遅れることは理解しておく必要があるだろう。
トヨタでは、先日発表したアクアでも、一部グレードの生産を後ろ倒しにした。生産グレードを絞ることで、大幅な納期遅延を起こさないような工夫をしている。人気が予想されるカローラクロスでも、長納期にならないよう、対策がとられるようだ。
ボディサイズはC-HRよりひとまわり大きい
C-HRの車体サイズは、全長4390mm×全幅1795mm×全高1550mm。C-HRの車体サイズと比較すると、カローラクロスのほうがひとまわり程度大きい。燃費では両車とも互角の位置にいる
ボディサイズは全長4490mm×全幅1825mm×全高1620mmだ。カローラツーリングとほぼ同じ全長となり、全幅はかなり広くなる。C-HRと比較すると、ひとまわり程度大きくなるイメージだろう。SUVとして気になる最低地上高は155mmだ。
ハイブリッドエンジンにはカローラシリーズやプリウスでも使用される2ZR-FXE型が採用された。最高出力は72kW(98PS)、最大トルクは142Nmを発生する。53kW(72PS)を発生するフロントモーターを採用し、E-Fourでは5.3kW(7.2PS)のリアモーターが搭載されるようだ。トヨタ王道のハイブリットシステムを採用し、ハイブリットバッテリーはリチウムイオン電池となる。
ガソリンエンジンには2ZR-FAE型を採用する。こちらもカローラシリーズでお馴染みのエンジンだ。最高出力103kW(140PS)、最大トルク170Nmを発生する。
ハイブリット、ガソリンともにレギュラーガソリン仕様で、燃料タンク容量は、ハイブリット車が43L、ガソリン車が50Lだ。
アクアのように、新技術を多く搭載するわけではないが、TNGA-Cプラットフォームを使い、実績のあるパワートレインを採用することによって、安定感と安心感を維持する。カローラシリーズの良さはそのままに、より上質な走りを目指して開発されたのが、カローラクロスである。
手頃なサイズながらヤリスクロスやC-HRにはない室内の広さ
カローラクロスの後席は、カローラシリーズでもっとも広く設計されており、後席リクライニング機能も標準装備されている(室内長1805×室内幅1505×室内高1265mm)
室内長1805mm×室内幅1505mm×室内高1265mmを確保し、カローラシリーズでは最も広い後席空間を実現した。後席シートにはリクライニング機能を標準装備されている。
さらに、ラゲッジ容量も充分だ。荷室長841mm、荷室幅は最大で1369mm、荷室高は最大で847mmにもなる。VDA法で荷室容量は487Lとなり、C-HRより169Lも大きくなった。大型スーツケースで2つ、ゴルフバッグなら3つ程度が入るだろう。
荷室フロアの高さは720mmに設定され、荷物の積み下ろしもしやすい。上級グレードにはキックセンサー付きのパワーバックドアも装備される。
荷室は、大型スーツケース2つ、ゴルフバック3つ入るほど、広く設計されている。C-HRよりも169L多い、487Lの荷室容量を確保した(荷室長841mm/荷室幅(最大)1369mm/荷室高(最大)847mm)
カローラクロスは、ヤリスクロスやC-HRで不満の多かった、室内の実質的な広さに対して、しっかりと答えを出した形だ。手頃なボディサイズで広々使える使い勝手の良さは、さすがカローラのSUVと言えるだろう。
◆ ◆ ◆
ライズ、ヤリスクロス、ハリアーなど人気SUVを多数抱えるトヨタ販売店では、カローラクロスのターゲット層を絞り込むことに余念がない。カローラクロスは、コンパクトSUV市場よりも、ミニバン等からのダウンサイジング需要が多いのではないかと、予想する販売店もあった。
全チャネル併売スタート後にドロップしてしまった、プリウスαやエスティマユーザー辺りまで、ユーザー層を広く想定できるクルマであり、販売店側の受け入れ方も好意的だ。できれば、台数が出ているコンパクトSUV軍とはバッティングさせずに、両車を好調に販売していきたい様子がうかがえる。
発表まで2か月を切ったカローラクロスは、2021年新型車の台風の目となるのだろうか。今後も動向に注目していきたい。
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みんなのコメント
ウダウダ、グダグダ、デルデル詐欺の某ニッ○ンなんかとは、ビジネスの基本動作性能に雲泥の差があるのは、傍目にも明らかすぎる。
最近の奇抜なトヨタのデザインには付いていけない。