2021-2022日本カー・オブ・ザ・イヤー、2022RJCカーオブザイヤーそして、2021~2022日本自動車殿堂カーオブザイヤー国産乗用車イヤー賞と三冠王に輝いたのが日産ノート、ノートオーラ、ノートオーラNISMO、ノートAUTECH CROSSOVERのノートファミリーだ。
2021年の新車販売台数ランキングでも第5位と日産車で唯一ベスト10入りし、ホンダフリードとともにトヨタのベスト10制覇を阻んでいる。
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ここでは、賞典をすべて制覇した三冠王の日産ノートとライバルとなる2モデルを徹底的に比較してみたい。
文、写真/萩原文博
[gallink]
日産車で唯一販売台数ベスト10入りしたノート
ノートの走行シーン
ライバル車を選ぶために、まずノートファミリーのコアモデルであるノートのスペックを紹介したい。ノートの車両本体価格は、202万9500円(S)~279万6200円(AUTECH CROSSOVER 4WD)。試乗したグレードは、ノートで唯一プロパイロットがオプションで設定されているX2WDだ。
ノートX 2WD車の車両本体価格は218万6800円。ボディサイズは全長4,045mm×全幅1,695mm×全高1,520mm。搭載するパワートレインは1.2L直列3気筒エンジンで発電し、モーターを駆動させて走行するe-POWER。燃費性能はWLTCモードで28.4km/Lとなっている。
オプションの運転支援システム、プロパイロットを装着すると+44万2200円。16インチアルミホイールやLEDヘッドライトシステムなどのセットオプションを装着すると+33万5500円。試乗したクルマと同じ仕様にすると車両本体価格で296万4300円。
ライバルとして、まずピックアップしたのは、トヨタアクア。車両本体価格は198万円(B)~259万8000円(Z 4WD)で、2021年の新車販売台数は7万2495台の第8位だった。ヤリスではなくアクアを選んだ理由はボディサイズだ。
販売台数No.1に輝いたヤリスの全長は3,940mmで、ノートと室内空間を比較するのは正直ベストではない。そこでチョイスしたのがアクアで試乗したグレードは最上級グレードのZ。
アクアZ 2WD車の車両本体価格は240万円。ボディサイズは全長4,050mm×全幅1,695mm×全高1,485mm。搭載するパワートレインは1.5L直列4気筒ガソリンエンジンのハイブリッドシステムで、燃費性能はWLTCモードで33.6km/Lを実現している。
運転支援システムの「Toyota Safety Sense」を標準装備しており、試乗車には駐車をサポートしてくれるトヨタチームメイト18万8100円をはじめ、インテリアの質感をアップさせる合成皮革パッケージ6万1600円、16インチタイヤ&ホイールの3万9600円。そしてETCやアジャスタブルデッキボードなどの利便性を高める装備が付いて284万2200円となっている。
そして、もう1台のライバルは新車販売台数が5万8780台で第12位のホンダフィットだ。今回ピックアップした3モデルの中で唯一e:HEVと呼ばれるハイブリッドに加えて、ガソリン車を設定している。
フィットの車両本体価格はガソリン車が、155万7600円(BASIC)~224万1800円(LUXE 4WD)。e:HEVは199万7600円(BASIC)~259万1600円(LUXE 4WD)。運転支援システムが充実しているにも関わらず、ガソリン車はかなりリーズナブルな価格設定だ。
試乗したのはハイブリッド車のフィットe:HEV ホーム。車両本体価格は211万7500円で、ボディサイズは全長3,995mm×全高1,695mm×全高1,540mm。搭載するパワートレインは1.5L直列4気筒ガソリンエンジンと駆動・発電を行う2つのモーターを組み合わせたハイブリッドシステム。燃費性能は、WLTCモードで28.6km/Lを実現している。
運転支援システムの「Honda SENSING」を標準装備。オプションのナビ装着用スペシャルパッケージ、コンフォートパッケージ、16インチアルミホイール。そして9インチナビゲーションなどを加えた価格は227万1500円となっている。
販売台数での人気はノート、アクア、フィットの順番となっているが、果たして実力は人気どおりなのだろうか。
プロパイロットを装着すると300万円オーバーのノート
ノートのフロントスタイル
まずグレード構成や装備内容と価格面を見てみたい。ノートはFを除いた全グレードで2WDと4WDを用意しており、アクアは旧型モデルになかった待望の4WDをライナップ。リアにモーターを採用した電気式の4WDという点ではノートに近い。フィットは先代モデル同様に全モデルで2WDと4WDが選べる。
ノート最大のウィークポイントは装備面と価格だ。プロパイロットは最上級グレードのXにしか装着できないし、アクアやフィットと同じレベルの運転支援システムの機能に揃えるためには300万円オーバーとなってしまう。
この点においては、高速道路などで追従走行が行えるアダプティブクルーズコントロールを標準装備しているアクアとフィットが有利だ。
また、ノートにはAUTECH CROSSOVERというSUVテイストのモデルが用意されているが、フィットは3ナンバーとなるがクロスターを用意しバリエーションが充実している。グレード構成や装備内容と価格面ではフィットに最も高い評価を与えたい。
バイポーラ電池を採用し走りの質感が向上したアクア
アクアの走行シーン
続いては搭載しているパワートレインだ。WLTCモードで33.6km/Lという最も優れた数値を達成しているのはアクア。現行型アクアは燃費性能が優れているだけでなく、システムバッテリーにバイポーラ電池を使用したことで、モーターだけによる走行領域が格段に広がっている。
この結果、走行時の静粛性が向上。さらに、エンジンが掛かる際にも回転数を制御することで、従来モデルよりエンジン音の発生を大幅に抑えている。燃費性能だけでなく、静粛性に優れたアクアを最も高く評価した。
しかし、4WD車では評価が異なる。アクアとノートはリアにモーターを搭載した電気式4WDを採用している。アクアは最高出力6.4ps、最大トルク52Nmに対してノートは68ps、100Nmと高出力のモーターを搭載している。
これによって、ノートは前後輪のトルク配分の範囲が広く設定できる。これが卓越したハンドリングの扱いやすさと路面を問わない安心感を生むのだ。実際に雪上で試乗したが、走行安定性の高さには驚かされた。よってアクアとノートは同評価としたい。
ただし、乗り心地ではノートは2WD、4WDどちらもややリアサスペンションが硬く感じた。荒れた路面を走行すると、リアサスペンションの落ち着きがないためリアシートに乗った人がストレスを感じるのではないかと思った。
アクアも16インチタイヤを装着したクルマはリアに硬さを感じたが、15インチ仕様に乗るとこの硬さは感じなかった。見た目は16インチのほうがカッコイイものの、標準仕様の15インチがオススメだ。
乗り心地の良さと唯我独尊のシートアレンジがフィットの魅力
フィットの走行シーン
3モデルの中で、最も乗り心地で高い評価をしたいのはフィットだ。リアシートに乗る人が不快にならないセッティングの味付けは絶妙だ。シートはもう少し包まれ感がほしいが、乗り味という点では高く評価できる。
また、フィットはセンタータンクレイアウトを活かしたフィットだけしかできないシートバリエーションなども魅力だ。一方のアクアは家庭用電気機器が使用できる100V/1500Wを標準装備している利便性の高さは見逃せない。
結論として国産コンパクトカーの中で、最もベストバイなモデルはトヨタアクアとしたい。熟成の進んだハイブリッドシステムとバイポーラ電池の組み合わせは、モーター走行領域の拡大を実現することで走りの質感を向上させている。
運転支援システムの「Toyota Safety Sense」を標準装備し、4WD車もラインアップに加わったことは大きなアドバンテージだ。ただし、降雪地で4WD車を選ぶのであれば、ノートをオススメしたい。車両重量の増加よりも高出力のモーター搭載を選んだ開発陣の心意気は、どんな路面状況においても安定感のある走りを提供してくれるからだ。
正直言って、販売台数ほどの実力差はないように感じる。どのモデルも実力は高く、楽しいカーライフを提供してくれるのは間違いない。
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みんなのコメント
事実による批判ならまだしも
トヨタ好きによる他メーカーに対する悪口は
観ていて幼稚で不愉快
トヨタのためにもならない自己満足の幼稚な投稿だよ
トヨタからもうざがられる存在だと気づけ