アウディは、スポーティなクーペQ5 Sportbackを一新し、モデルラインナップを拡充した。このモデルは、洗練されたダイナミックなシルエットを持ち、デザインにこだわるユーザーにSUVの利便性も提供する。なお、新型Q5 SportbackおよびSQ5 Sportbackは、ドイツ市場において2024年12月からオーダー可能となる予定。
このQ5 Sportbackは、SUVの特長である多用性と広々としたインテリアを、さらにダイナミックなシルエットと融合させている。その個性的なデザインは、傾斜したリヤのシルエットとエレガントなラインによってスポーティさを際立たせている。今回の第2世代のQ5 Sportbackのラゲッジ容量は、最大515リッターで、SQ5 Sportbackでは最大470リッター。リヤシートを倒すと、Q5 Sportbackは最大1,415リッター、SQ5 Sportbackは最大1,388リッターまで収納スペースが広がる。また、Q5 Sportbackは最大2,400kgの牽引能力を備えている。
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ダイナミックに傾斜したルーフラインが生み出すスポーティなデザイン
新型Q5 Sportback のデザインは、先代モデルよりさらにシャープで洗練されている。幅広のシングルフレームは高い位置にあり、縦方向の機能的なエアカーテンに挟まれており、鋭く彫刻的なヘッドライトは、洗練された印象を与える。シングルフレームの下部には大きなエアインテークがあり、そこにセンサーが収められている。
ダイナミックなラインがロッカーパネル上部からホイールアーチを越えてリヤバンパーまで続き、停車していてもその躍動を感じさせる。さらにフロントとリヤライトをつなぐ水平のショルダーラインは、リヤライトの上でわずかに持ち上がり、フラットなリアウィンドウとともにルーフアーチを視覚的に支えている。またQ5 Sportback のリヤは、限界まで伸ばされ、Bピラーから傾斜したルーフラインが生まれている。
このデザインは、SUVのクラシックなプロポーションを強調し、スタイリッシュなSportbackのスタイルにより、さらにダイナミックなシルエットを生み出している。
リヤの部分は、ミニマルなラインでシャープに仕上げられており、リヤウィンドウから彫刻的なライトストリップの下端まで続く滑らかな表面が、全幅にわたるシャープなカットで縁取られている。そして、その下に広く整った面が広がる。スポーティで特徴的なトランクリッドのエッジが、この先進的なデザインを完成させている。ディフューザーは隆起したバンパーの高い位置に統合されて、アイランド効果を生み出している。その下にはテールパイプが配置され、Sモデルでは、アイコニックなツインラウンドテールパイプが、新たにシャープなデザインで採用されている。
先進的なエクステリアが標準装備
Q5 Sportbackには、「advanced」と「S line」の2つのバージョンが用意されており、それぞれ独自のエクステリアを持っている。「advanced」バージョンは、ベースモデルと比較して、スタイリッシュなアクセントを加えた、ダイナミックな要素を備えており、例えば、ラジエーターグリルとフロントエアインテークのインレイはスカンジウムグレー、下部のラインはタンボラグレーでコントラストをつけている。ディフューザーは、マットブラックのグレイン仕上げで、リヤのインレイはセレナイトシルバーとなる。さらに18インチの5アームツイストデザインのアルミホイールが、標準装備されている。
一方、S lineエクステリアとSモデルは、フロントエアインテークがより大きく、リヤディフューザーもよりスポーティなデザインになっている。シングルフレームは、S lineエクステリアではマットアンスラサイトのクローム調フレーム、Sモデルではマットシルバーのフレームで囲まれている。さらに、大きなLウィング型のサイドエアロチューブが、Q5のスポーティな印象を強調する。Sモデルでは、シングルフレームがマットシルバーのクローム調のL字型装飾によりさらに際立っている。
S lineエクステリアのマットアンスラサイト、Sモデルのマットシルバーのクローム調ロッカーパネルトリムが、ダイナミックなキャラクターをさらに強調している。ウィンドウトリムは、標準でアルミ調仕上げとなる。そして、第2世代のデジタルOLEDリヤライトと、新しいリヤウィンドウ上のスポイラーにあるプロジェクションライトが安全性を高めてくれる。後者はグラフィックをリヤウィンドウ上部に投影し、ブレーキライトの面積を増やす役割を果たす。
エクステリアを引き立てるインテリアデザイン哲学
新型Q5 Sportbackのインテリアは、乗員のニーズに合わせて綿密にデザインされており、新しいアウディのデザイン哲学を体現している。デザインの初期段階から素材の特性に配慮し、アウディMMIパノラマディスプレイとMMIパッセンジャーディスプレイとともに、視覚的に際立つデジタルステージを形成している。
コントラストの効いたインテリアデザインは、要素を前景または背景に配置し、美しさとエルゴノミクスが融合した3次元的な空間アーキテクチャを作り出しており、極めて居心地の良い空間をつくっている。さらに「ソフトラップ」がドアからコックピット全体を通りセンターコンソールまで伸びており、統一感の取れた温かみのある空間を演出している。
また、ユーザーセントリックに加え、持続可能な素材選びにも配慮が行き渡っている。Cascade(カスケード)のシート表皮やDinamica(ダイナミカ)マイクロファイバーといった素材は、主にリサイクルポリエステルから作られており、アウディがQ5 Sportbackにおいて、持続可能かつ効率的に資源を活用することにも力を入れていることを示している。
最新鋭の燃焼モデルとMHEV plus
新型Q5 Sportbackは、縦置きエンジンを搭載した内燃エンジン向けのプラットフォームPPC(プレミアム・プラットフォーム・コンバッション)を採用している。市場導入時には、効率性に優れたMHEV plusテクノロジーが標準装備されている。新しい48VのMHEV plus電気システムは、燃焼エンジンをサポートし、排出ガスの削減、性能の向上、快適なドライビングを実現。また、一定範囲での電動走行や駐車も可能となっている。
新しいパワートレインジェネレーター(PTG)は、最大230Nmと18kW(24PS)の追加トルクを発生する。さらに、48Vシステムにより、電動エアコンプレッサーの使用が可能となり、エンジンがオフの状態(例えば、コースティングや信号待ち)でも、エアコンをフルで稼働させ、快適な車内温度を維持することができる。
そしてMHEV plusを搭載した車両のリチウムイオンバッテリーは、リン酸鉄リチウム(LFP)をベースにしており、1.7kWhの容量を持っている。ベルトオルタネータースターター(BAS)の主な機能は、エンジンの始動とバッテリーへの電力供給となる。BASは長距離の電動走行を可能にし、燃焼エンジンの負担を軽減して、燃料消費の削減に貢献する。さらにブレーキング時には、BASが最大25kWの電力をバッテリーに回生する。PPCプラットフォームは、このようにマイルドハイブリッドとして部分的な電動化を可能にする。なお、Q5 Sportbackのバリエーションには、外部充電器と大容量バッテリーを備えたプラグインハイブリッドも登場予定となっている。
なお、Q5 Sportbackは、ヨーロッパ市場導入時に3種類のエンジンで提供され、その後さらに多くの駆動バリエーションが追加される。最初はすべてのバージョンにMHEV plusテクノロジーが搭載され、一時的に18kW(24PS)の追加出力を発生させる。そしてシリーズ全モデルには、Sトロニック7速デュアルクラッチトランスミッションが採用される。
エントリーレベルのエンジンは、150kW(204PS)と340Nmの最大トルクを発揮する2.0 TFSIで、前輪駆動となるが、オプションでquattro四輪駆動も選択可能となっている。2.0 TDIはEA288 evo世代で、出力150kW(204PS)、トルク400Nmを発揮し、quattroのみで提供される。シリーズのトップモデルSQ5 Sportbackに搭載される3リッターV6 TFSIエンジンは、出力270kW(367PS)と最大トルク550Nmを誇る。
関連情報:https://www.audi.co.jp/
構成/土屋嘉久
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