TOYOTA GAZOO Racingは2025年3月21日、「スープラ RZグレード」の一部改良を発表。同時に、かねてからその存在を明らかにしていた特別仕様車「スープラ“A90 Final Edition”」の抽選受付を開始した。生産終了を前に、究極の進化を遂げた150台が抽選で販売される。
さらに洗練された一体感を目指してリセッティング
トヨタ スープラが17年ぶりの「復活」を果たしたのは、2019年のこと。日本車離れしたグラマラスなフォルムにニュルブルクリンクで鍛えられたパフォーマンスを秘めたスープラは、その特別な存在感を誇るかのように「GR」を冠してデビューした。
●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか
以降、一部改良モデルを投入しながら進化し続けてきたが、いよいよその生産が終了するに当たって、最後の改良が施されることになった。ブラッシュアップは多岐にわたる。ボディ・シャシー性能をはじめ、サスペンションセッティング、空力性能、ブレーキ性能に加え、アクティブデファレンシャルやEPSの制御にまで手が加えられている。
エクステリアに関しては、フロントにホイールアーチフラップを追加。ダックテールタイプのカーボンリヤスポイラーと合わせて、差別化が図られている。前後の空力バランスとダウンフォースを最適化することで、ここでも接地性やハンドリングの向上が図られている。マットブラックのホイールが、さらなる精悍さを演出する。
スポーティさと上質感を高めているのは、インテリアのアレンジだろう。アルカンターラ+本革シート表皮を採用するドライバーズシートは、シートベルトの赤色がアクセントとして走りへの期待感を刺激してくれる。6速マニュアルトランスミッションでは、シフトノブのリングやステッチにも赤色が配されている。
搭載される直列6気筒ターボエンジンは、最高出力387ps/最大トルク500Nmを発生。6速MTのほかに8速スポーツオートマチックも設定されるが、価格はどちらも800万円となる。
そこかしこに漂う「GT4」の凄みと色気を詳細解説
特別仕様車「GRスープラ “A90 Final Edition”」は、エンジン型式こそスタンダードモデルに共通するものの、レゾネーターの廃止やインテークパイプの経路最適化などの吸気系改善を実施。同時に低背圧触媒を採用することで圧力損失を低減しながら、アクラボヴィッチ製チタンマフラーを装備、サウンドも含めて排気系をチューニングしている。
さらにエンジン制御を最適化することで最高出力をプラス48psの435PS、最大トルクを+70Nmの570Nmへ向上させるなど、加速性能とレスポンスが向上している。ラジエーター冷却ファンの強化、サブラジエーター追加など、冷却性能を高めていることもまた、持てるポテンシャルをフルに引き出すための必然だったのだろう。組み合わされるトランスミッションは、6速MTのみとなる。
実際にレーシングモデル(GR スープラGT4)の開発を担当しているTOYOTA GAZOO Racing Europeによって空力性能が磨かれた、エクステリアのインパクトも強烈だ。フロントスポイラー、フロントカナード、スワンネック型リヤウイングはカーボン製、フロントセンターフラップとあいまって前後の空力バランス、ダウンフォース、ドラッグを最適化することで、接地性とハンドリング性能を向上している。
ボンネット上に追加されたカーボンボンネットダクトは、わかりやすく「只者ではない」感を主張する。脱着式のインナーダクトを採用することで、取り外し時には冷却性能向上まで可能にした。
インテリアで目を惹くのは、レカロ製カーボンフルバケットシート「RECARO Podium CF」の採用だろう。ドライバーオリエンテッドなコクピット感を強調するために、ドライバーズシートは赤色とされている。各部に配されたアルカンターラ素材や専用カーボンスカッフプレートなど、台数限定であることの「特別感」にもこだわった設えだ。
ボディ、サスペンションまわりの「最適化」に手抜きなし
ボディ・サスペンションまわりはハンドリングの精密感、コントロール性、ダイレクト感といったドライバビリティの精度向上が徹底された。
【ボディ・サスペンションの主要な新採用・変更点】
・KW製サスペンション(GR Supra GT4が採用)
・前後スタビライザーを強化
・フロントロアアーム 強化ゴムブッシュ
・フロントコントロールアーム ピロボールジョイント
・リヤサブフレーム アルミリジッドマウント化(GR Supra GT4と同じ)
・フロントカウルブレース強化
・フロント床下ブレース追加
・リヤ床下ブレースの構造を強化
・強化ラゲージクロスバー
・EPS制御 最適化
・前後のキャンバー角を見直し
さらにbrembo製19インチブレーキや高μブレーキパッド、フローティング構造のドリルドディスクだけでなく、制動時の圧力伝達の損失低減まで狙ったステンレスメッシュのブレーキホースが、本気モードでの優れた制動性能を支えてくれる。
スタンダードよりも10mm拡幅したハイグリップタイヤ「MICHELIN PILOT SPORT CUP 2」(リアは20インチ)も、限界性能の引き上げに貢献しているはずだ。
この充実した中身で1500万円は・・・もしかすると安い!?
特別仕様車 スープラ “A90 Final Edition”は、日本と欧州市場に投入。日本向けは150台で、抽選による販売となる。受付期間は3月21日から4月13日までで、当選発表は5月9日を予定しているという。
気になる価格は1500万円と、スタンダードのほぼ2倍に迫る。それでも伝説的名車の集大成にふさわしい、細部にわたる仕様向上がもたらすであろう圧巻の完成度を想像してみるにつけ、それがけっして法外なプライスタッグとは思えなくなってくるから不思議だ。
【特別仕様車 スープラ “A90 Final Edition”(プロトタイプ 社内測定値)主要諸元】
●ディメンジョン
全長:4380mm×全幅:1865mm×全高:1275mm
ホイールベース:2470mm
トレッド前:1595mm/後:1585mm
乗車定員:2名
車両重量:1528kg
●パワートレーン
エンジン種類・型式:直列6気筒DOHCターボ
ボア×ストローク:82.0×94.6mm
排気量:2.997L
最高出力:324kW(441ps)/6000rpm
最大トルク:571Nm/4500rpm
トランスミッション:6速MT
燃料タンク容量:52L
●シャシ
リア差動装置:アクティブディファレンシャル
サスペンション前:マクファーソンストラット/後:マルチリンク
ブレーキ前:brembo製19インチアルミ4ポット対向キャリパー+395mm径フローティングドリルドディスク/後:フローティングキャリパー +345mm径フローティングドリルドディスク
ホイール前:19インチ鍛造/後:リヤ:20インチ鍛造
タイヤ前:265/35Z1R19・後:285/30ZR20(MICHELIN PILOT SPORT CUP 2)
●車両価格:1500万円(税込)
[ アルバム : GRスープラ ファイナル はオリジナルサイトでご覧ください ]
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みんなのコメント
1000万くらいと予想していましたが、驚きました。