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米国のジャンクヤードで出会った廃車 40選 後編 雑草に埋もれた半世紀前の名車たち

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米国のジャンクヤードで出会った廃車 40選 後編 雑草に埋もれた半世紀前の名車たち

シボレー・ベルエア(1958年)

(この記事は後編です。前編の「米国のジャンクヤードで出会った廃車 40選 前編 朽ちていく半世紀前のアメ車たち」もぜひお読みください)

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何十年もの間、同じ場所に置かれている1958年型シボレー・ベルエア。床がウィスコンシンの土に埋まるほど深く沈んでしまい、シルはスイスチーズのように溶けている。

この4ドア・セダンは49万1000台以上売れ、同年のシボレーのベストセラーモデルとなり、ライバルであるフォードから販売台数トップの座を奪還するのに貢献した。

ポンティアック・カタリナ(1966年)

取材班がクーリーズ・ステートワイド・スクラップ&サルベージを訪れたとき、ヤードの一部は下草に飲み込まれていた。この1966年型ポンティアック・カタリナはまだ見ることができたが、周囲のクルマはほとんど草木に埋もれてしまっている。こうなると、見逃しているかもしれない隠れた名車が気になるところだ。

スチュードベーカー・チャンピオン(1950年)

これは1950年に製造された4万6027台のチャンピオン・デラックスのうちの1台で、同年のスチュードベーカーの総生産台数の約15%を占めている。1950年は絶好調で、スチュードベーカーの販売台数は32万1000台に達した。残念ながら、その後数年のうちに10万台を越えることも難しくなった。

マーキュリー(1946年)

マーキュリーはエドセル・フォード氏によって1938年に設立され、写真の1946年型が出荷されたころはまだ歴史は浅かった。この4ドア・セダンは第二次世界大戦中の中断を経て、1945年11月に生産が開始された。約8万7000台が販売され、マーキュリーは米国で10番目に人気のある自動車ブランドとなった。

パッカード(1952年)

紛らわしいことに、まったく同じ色をした1963年型シボレーのボンネットが載せられているが、当然ながら別物。1952年式のパッカード200の4ドア・セダンだと思われるが、この角度から見ただけではよくわからない。非力なV8エンジンを搭載する、節約仕様のエントリーモデルだった。

キャデラックの霊柩車(1971年)

1971年型キャデラックの霊柩車はヤードの入り口にあるため、レストアの対象となる可能性がある。部品などはしっかり残っており、コンディションもかなり良い。キャデラックはこの年、コーチビルダーに2014台の商用シャシーを供給しており、そこから生まれた非常に珍しい車両である。

オハイオ州に本拠を置くプロ向け自動車メーカー、ミラー・メテオが製造したものだ。同社は1984年の映画『ゴーストバスターズ』で使用されたキャデラックの救急車を製造したことでよく知られている。

いすゞ・トルーパー2

このいすゞ・トルーパーが最後に走ったとき、雪が降っていたことは明らかで、後輪にはいまだにチェーンが装着されている。1984年から米国で販売され、トヨタ・ランドクルーザーに代わる、実用的で頑丈かつ手頃なオフローダーとして注目を集めた。この車両はもう救いようがないが、まだ使える部品はたくさんある。

ナッシュ・アンバサダー(1956年)

この時代のナッシュ車は車輪をフェンダーで覆っており、車高が低く見えたが、ここまで地面に近くなることはなかった。この1956年型アンバサダー・スーパーは土の中に沈んでおり、明らかに長い間同じ場所に置かれていたことがわかる。1956年は発売5年目を迎えたこともあり、販売台数は減少していた。

フォードLTD(1977年)

1977年型フォードLTDはきれいな塗装ときらびやかなクロームメッキを誇。一見すると健全なように見えるが、やがてリアフェンダーが腐っていることがわかり、下部を覗き込むと、そこでも恐ろしい腐食が進んでいることが確認できた。この4ドア・ピラー・ハードトップは16万255台以上製造されたが、現存するのはごく一部である。

GMCサバーバン

この7代目GMCサバーバン・シエラ・クラシック25のフロントフェンダーには、誰かが「良いトランス、フルードは焼けていない」と落書きしている。トランスミッションの状態が良いらしく、数少ない長所の1つのようだ。サバーバンは1930年代半ばから生産されており、シボレーの歴史上最も長く続いている車名である。

オールズモビル・トロナド(1966年)

眠りから覚めたかのように、初代オールズモビル・トロナドがわずかに開いた片目からこちらを覗いている。発売初年度である1966年に製造された4万1000台のうちの1台だ。トロナドの前輪駆動レイアウトは当時としては画期的なもので、1966年の欧州カー・オブ・ザ・イヤーでは米国車としては異例の3位を獲得している。

AMCランブラー・クラシック770(1965年)

AMCランブラー・クラシック770コンバーチブルは、販売台数5000台以下という実に希少なクルマである。しかし、この車両は真っ二つに折れてしまっているため、コンディションは末期的と言っていいだろう。

最高出力145psの3.8L 6気筒エンジンを搭載し、0-97km/h加速12.2秒というゆったりした走りを見せた。

オールズモビル・ダイナミック88(1964年)

この1964年型オールズモビル・ダイナミック88は、今にも宇宙へ向かって飛び出そうとしているように見える。

どこまで飛べるかは、搭載される6.4L V8エンジン、通称「ロケット(Rocket)」のバージョンに大きく左右される。最高出力330psのバージョンなら、0-97km/h加速8.7秒、最高速度は200km/hだから、かなりの時間を飛行できるだろう。同年に製造された3万2369台のうちの1台である。

ビュイック・ルセイバー・コンバーチブル(1967年)

1967年型ビュイック・ルセイバー・コンバーチブルは販売台数3000台に満たない極めて希少なクルマである。ただ、よくあることだが、希少性と価値は必ずしも一致しない。しかし、隣に停まっている、あの醜悪な創造物ほど珍しいものではない(取材班は訪問時に気づかなかった)。

フォード・サンダーバード(1970年)

1967年から1971年まで製造された5代目フォード・サンダーバードは、初期の売れ行きは好調だったものの、時間の経過とともに徐々に落ち込んでいった。消費者の関心を呼び起こすため、フォードは1970年に大幅な改良を行い、新しい角ばったボンネットと鳥のくちばしのような突き出たグリルを採用した。

この個体はほぼ無傷だが、完全に錆びきっており、道路を羽ばたいていた時代はとうに過ぎ去ったことがわかる。

フォード・エコノライン

1980年代初頭のフォードE150エコノラインの当時のカラーリングには感心する。しかし、下半分の錆がひどいのが気になる。4本のタイヤにはまだ空気が入っており、道路から離れて間もないことがうかがえる。

Eシリーズは1961年のデビュー以来、820万台が販売されたロングセラーだ。この個体は第3世代のモデルで、1975年から1991年まで製造された。

ビュイック・ルセイバー(1959年)

この4ドア・ハードトップの1959年型ビュイック・ルセイバーはところどころ擦り切れているものの、驚くほど完全な状態で残っている。もともとは最高出力250psの6.0L V8エンジンを搭載していたが、これは1957年と1958年のビュイック全車種の標準装備されていたものだ。1/4マイルを17.6秒で走破し、最高速度は180km/hに達した。

ジャガーXJ40

1986年に発表されたXJ40は、1960年代以来初めて基本設計を作り直した真のニューモデルである。オリジナルのスケッチやスケールモデルは1970年代初頭にまで遡り、1981年にようやくプロジェクトが承認された。直近のシリーズIIIのような特徴的な曲線はなかったが、評判は上々で、よく売れた。

本国の英国では錆びやすいと評判だったが、この個体は比較的腐食していないようだ。

スチュードベーカーMシリーズ

まるで亀が甲羅から顔を出すように、茂みの中から姿を現したスチュードベーカー。慎重に周囲の様子を探っているのは、1938年に登場し、1950年代初頭まで製造されたMシリーズである。

スチュードベーカーは1852年に設立され、20世紀初頭に自動車製造を開始した古いメーカーだ。

ビュイック・エレクトラ225(1963年)

1959年から1990年までビュイックのラインナップにあったエレクトラは、テキサス州の社交界の名士エレクトラ・ワゴナー・ビッグス氏にちなんでこのように名付けられた。写真の4ドア・ハードトップのエレクトラ225は、リアフェンダーのシャープな垂直エッジから1963年型であることがわかる。ビュイックの最高級車としてさまざまな快適装備が詰め込まれ、オプションにはチルト機構付きステアリングホイールやクルーズコントロールが用意されていた。

フォード・ランチ・ワゴン(1958年)

この1958年型フォード・ランチ・ワゴンのエンジンベイには、かつて木が生えていた。幹の大きさから判断するに、伐採されたときには少なくとも樹齢20年は経っていたはずだ。ランチ・ワゴンのフロントフェンダーをよく見ると、容赦なく侵食してくる錆に対抗するために、過去に充填剤を塗った跡が残っている。

プリマス・フューリー・ステーションワゴン(1966年)

1966年型のプリマス・フューリー・ステーションワゴンがサルベージヤードで見つかるのは珍しいことだ。左の車両(エアフォース・ワンと書かれている)はフューリーIIで、フューリーIとフューリーIIIの中間に位置する中間グレードだ。

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