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SUV人気は相変わらずだが中古相場に「下落」が見え始めた! なぜ売れ筋ジャンルなのに再販価値が下がっているのか?

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SUV人気は相変わらずだが中古相場に「下落」が見え始めた! なぜ売れ筋ジャンルなのに再販価値が下がっているのか?

 この記事をまとめると

■クロスオーバーSUVのブームの背景には「再販価値」の高さがある

アウトドアテイストを加えるとあら不思議! いまSUVルックの派生車がバカ売れしていた

■ここのところ中古SUV全般の相場が下落気味になっている

■相場は下落したとはいえSUVの買取金額はセダンやハッチバックに比べると圧倒的に高い

 日本だけでなく世界的に続いているSUVブーム

 世界的にクロスオーバーSUVがブームというか、それを越えて新車販売の主流になってきている。世界一の新車市場である中国、2位のアメリカだけではなく、東南アジア諸国などの広い地域でも、SUVが人気という表現では語れないレベルで売れている。そして、何かと「ガラパゴス」と呼ばれる日本でも、その傾向は同じとなっている。

 SUVブームの背景にはセダンなどに比べると圧倒的に高い「再販価値」があることも忘れてはならない。トヨタでいえば、いまでも海外への中古車輸出人気の高さから、2007年で終売した初代クルーガーや、日本国内ではその後継的立場でデビューし2013年に終売したヴァンガードあたりでも、いい意味で裏切られるような好条件の下取り査定額が提示されることがいまでもあるようだ。

 新車のランドクルーザー系が新車販売価格よりはるかに超える金額で中古車取り引きされているのは「特例」としても、とにかくトヨタ、日産、ホンダあたりのSUVはいつまでも価値が残りやすくなっている。

 中古車としての輸出先はロシアやアフリカ諸国をはじめ世界各国へ出荷されている。SUVではないものの、中米のジャマイカや東南アジアのミャンマーでは、トヨタ・プロボックスがタクシーとして大活躍するなど、日本車は中古車としても世界で高い評価を受け大活躍しているのである。

 仮に日本で10年落ち走行距離10万kmオーバーでも、海外バイヤーからは「日本での10万kmは『慣らし運転』のようなもの」として喜んで買っていくとも聞いている。道路整備が行き届き、シベリアや中央アジアなどのように使用条件が特別厳しいわけでもない日本で、丁寧に使う日本人の乗っていたクルマは低年式でも程度がいいということらしい。

 相場は下がってもセダンよりも圧倒的に再販価値は高い

 数年前にインドネシアの首都ジャカルタのあるコンビニエンスストアのイートインコーナーにいると、アフリカ某国出身という黒人に声をかけられた。話を聞くと日本にいる友人と共同で中古車ビジネスを行っているとのこと。友人が日本で中古車を購入し、その中継地であるインドネシアで待機しているとのことであった。ちなみにそのアフリカ人はイギリスの大学に留学経験のあるエリートであった。

 日本人と知ると「いい物件があったら教えてくれ」ともいわれた。海外で中古車バイヤーと思える外国人に会い、日本人と伝えると「ランクル3台売ってほしい」とか、とにかく「日本人=中古車を売ってくれる」となぜか勘違いしている人に結構遭遇することがある。

 日本でのSUV再販価値の好条件は海外バイヤーがカギを握っていることも多いのだが、事情通は「ここのところSUV全般の相場が下落気味になっている」と教えてくれた。2021年から2022年あたりにかけ、日本でも半導体不足などにより、メーカーを問わず新車の供給体制が大きく混乱し、長期の納期遅延を招いてしまった。

 その当時はいつくるかわからない新車ではなく中古車へという購買行動も目立ち、とくに高年式で走行距離の少ない物件を中心に中古車価格が大きく上昇。そのため、買い取りや下取り査定額も車種を問わず底上げとなるなか、とくにSUVの再販価値は大きく高まった。前述した事情通の話は、その一時的な高騰が落ち着いてきたぐらいのレベルかと思いきや、「日々下取り査定を行い、リアルに相場を追っている現役新車セールスマンも同じようなことを話すので、『事態の鎮静化』といった様子ではなさそうです」という。

 たとえとしては、トヨタ・ハリアーの再販価値の動きが頻繁に出てくる。現行モデルは2020年6月にデビュー。デビュー以来長期の納車待ちが続いたのだが、ここのところは納期遅延も落ち着きを見せている。「ハリアーはそもそも売れ筋グレードというか、ラインアップのなかでほぼ『一点買い』というように、売れるグレードが限られ、それもあって長期の納期遅延が続いていました」(事情通)。

 事情通によると、4WDでハイブリッドの「Z レザーパッケージ」でプレシャスブラックパールの外板色にほぼオーダーが集中してきたそうで、これに調光式パノラマルーフをオプションで装着するとさらに納期が長引いていたそうだ。

「現行型デビューからすでに4年が経過しているので、乗り換えも増え市場での流通台数が増えてきていることもあります。そのなかで、『Z レザーパッケージ』ばかりとなれば、同じ仕様がさらに多く流通することになるので、その意味では再販価値が下降気味なのも納得できます」(事情通)。もちろんデビューから4年経過し、「そろそろ新型が……」といった話が出ていることも影響しているだろう。とはいえ、再販価値の下降傾向はハリアーに限った話でもない様子。「海外バイヤーの動きの変化」が影響していることも否定できない。

 それでもたとえば残価設定ローンにおける残価率では、ハッチバックであるヤリスの5年後の残価率が20%であっても、ヤリスクロスなら50%近い残価率になっているとの話も聞いたことがあるので、セダンやハッチバックに比べれば「値落ちしにくい」状況には変わりはないようである。

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みんなのコメント

6件
  • 藍流頓瀬奈
    タマ数が多くなり需要を上回れば安くなる、これ市場の常識。
    一連の形式認定のごたごたが収まればさらに安定に向かう、買う側にとっては喜ばしいこと。
  • ********
    だからRVは一過性の流行で終わりが見えてきたんだよw
    いつの時代もクルマの基本はセダンに決まってる!!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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