現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 走るだけでEVが充電できる道路! 運転席に座る必要のない自動運転車! 技術はあるというけどなかなか実用化されない理由と課題

ここから本文です

走るだけでEVが充電できる道路! 運転席に座る必要のない自動運転車! 技術はあるというけどなかなか実用化されない理由と課題

掲載 11
走るだけでEVが充電できる道路! 運転席に座る必要のない自動運転車! 技術はあるというけどなかなか実用化されない理由と課題

 この記事をまとめると

■技術の進歩によってさまざまな便利な機能が開発されている

一度経験すると付いていないクルマに乗れなくなるほど便利な装備11選

■その一方で、技術的にはクリアできていてもなかなか実用化できない機能もある

■最先端技術の実用化には、法律やインフラの整備など解決すべき課題も多い

 海外では実用化されているのに日本には導入できないジレンマ

 21世紀に入って22年が経った。この間、スマートフォンなどを含め、情報通信の進化と環境やエネルギーの課題、また事故ゼロを目指すさらなる安全の向上などの期待とともに、先進技術の開発が続けられている。だが、同時に、なかなか実用化しないと、じれったさを覚えるところもあるだろう。

 メルセデス・ベンツは、4年ほど前に、運転者への情報提供のひとつとして、路面にインフォメーションを映し出す技術を公開した。デジタルライトと呼ばれる照明技術のひとつだ。

 前方の障害物や危険な状況を察知したあと、それを運転者に知らせるうえで、遠くを見ている運転者の目線や、遠近の焦点を合わせる時間差などを含め、メーターやヘッドアップディスプレイなどに比べて視認性が高まると期待された。

 本国ドイツでは、Sクラスやマイバッハに搭載され、実用化もされている。だが、日本国内では法規制の違いなどで、路面照明機能を持たないデジタルヘッドライトの装備となっている。したがって、国内で路面照明を体験することはできない。

 自動運転は、高齢化社会の到来とともに多くの期待を集めている。そして、実証実験も継続されているが、完全に実用化したクルマの市販までには至っていない。

 とはいえ、日産スカイラインに搭載されたプロパイロット2.0では、ハンドルから手を放しての走行が高速道路など限定された道路で利用できるようになった。ホンダ・レジェンドには、レベル3の運転支援が車載され、やはり限定された走行条件下ではハンズフリーの走行ができる。このように、自動化の一部を体感させ、効果を実感できる技術はすでに市販されている。

 自動運転を完全なかたちで実用化するには、万一の突発事態に際し、瞬時にそれを検知し判断し操作を実行するためのセンサー技術の進展が求められている。逆に、日常的な走行については、ある程度現在の運転支援技術の延長で実用化が可能だろう。その一端が、ハンズフリーやACCとなって実現している。

 つまり、課題は緊急事態への迅速な対処と的確な判断がどこまで素早くできるかにかかっている。

 加えて、運転という行為を定義する法整備や、運転手のいないクルマが走ってきても平然としていられる人々の心理的不安の解消も必要になってくる。

 法律やインフラ整備など一企業ではどうにもならないことも多い

 電気自動車(EV)への充電は、現行の接触式に対し、誘導電流を使った非接触方式がより便利であり、すでに30年近く前から研究開発されている。また、大型トラックなどを含め、長距離移動が日常的な車両に対し、高速道路での非接触による走行中の充電などもホンダなどで研究されている。だが、非接触式は実用化されていない。

 駐車中の充電での非接触については、技術的には出来上がっているといえそうだ。しかし、誘導電流を流す装置を路面に埋めなければならず手間がかかる。それでも、コインパーキングの輪止めを設置している様子を見れば、工事ができないことはないかもしれない。

 一方で、誘導電流を使うことによる電磁波の影響により、近隣の自動ドアが勝手に開閉してしまうなど、周辺環境への悪影響が懸念されている。スマートフォンの普及を含め、通信を使った情報入手など、いまの世の中はさまざまな電波が行き来しているので、そこにEV充電用の電磁波がどう影響を及ぼすのか、しっかり吟味する必要があるだろう。

 高速道路での非接触式充電は、比較的短い距離で十分な電力を供給するため、高電圧の直流電流を非接触で送る社会基盤整備が不可欠だ。たとえばガードレールに沿ってそうした装置を整備するとして、工事代はもちろん、そこで流す電気の確保が必要だ。既存の高速道路の脇に、そうした充電設備を設置できる土地を確保できるかどうか、そこは課題だろう。技術は完成しても、社会基盤整備には土地の確保が不可欠だ。

 また、高電圧の直流を流すための電力設備も数多く必要になるのではないか。その電力をどう安定的に管理するのか。運用上の課題も解決しなければならない。

 既存の急速充電器も10年をひとつの目安に交換作業が行われている。非接触の高電圧の直流電流を流す設備の保守管理に、どれくらいの経費を見込むのか。事業化するには、そうした採算も見込まなければならない。

 いずれの技術も、開発という視点においては不可能ではないかもしれない。技術は、人の力で進化するものだ。ただ、社会基盤として整備できるのか、地域による交通事情の違いにどう対処するのか、そういう事業家の視点が、実用化には必要かもしれない。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

「ワクワクする」1人乗りの新電動モビリティ「mibot」、1か月で予約1000台突破
「ワクワクする」1人乗りの新電動モビリティ「mibot」、1か月で予約1000台突破
レスポンス
日本導入もある!?  マツダ6後継のFR電動セダン『EZ-6』、欧州でプロトタイプを発見
日本導入もある!? マツダ6後継のFR電動セダン『EZ-6』、欧州でプロトタイプを発見
レスポンス
ホンダ『CB125R』リコール…故障してない側も不具合発生のおそれ
ホンダ『CB125R』リコール…故障してない側も不具合発生のおそれ
レスポンス
北海道6空港で除雪隊の愛称を募集中…だが、なんかオカシイ
北海道6空港で除雪隊の愛称を募集中…だが、なんかオカシイ
レスポンス
初心者必見! ボディー補強パーツで愛車の走りが変わる理由と選び方~カスタムHOW TO~
初心者必見! ボディー補強パーツで愛車の走りが変わる理由と選び方~カスタムHOW TO~
レスポンス
ホンダ、風力発電による北海道最大の「バーチャルPPA」締結
ホンダ、風力発電による北海道最大の「バーチャルPPA」締結
レスポンス
【10年ひと昔の新車】クーペか、NISMOか? マイナーチェンジした日産 フェアレディZを乗り比べ
【10年ひと昔の新車】クーペか、NISMOか? マイナーチェンジした日産 フェアレディZを乗り比べ
Webモーターマガジン
【最新モデル詳報】マツダの上質&広々フラッグシップ「CX-80」は3列シートSUVを革新する!
【最新モデル詳報】マツダの上質&広々フラッグシップ「CX-80」は3列シートSUVを革新する!
カー・アンド・ドライバー
トヨタ斬新「超高級SUV」がスゴイ! 全長“5.2m”超え&まさかの「屋根なし」仕様! めちゃ豪華な“真っ白”の「センチュリーSUV」とは?
トヨタ斬新「超高級SUV」がスゴイ! 全長“5.2m”超え&まさかの「屋根なし」仕様! めちゃ豪華な“真っ白”の「センチュリーSUV」とは?
くるまのニュース
自動車用バッテリーの販売数量は前年比8%増、タイヤでは6%増と堅調
自動車用バッテリーの販売数量は前年比8%増、タイヤでは6%増と堅調
@DIME
【ほぼ確】待ってろルーミー&トール![新型キューブ]はやっぱり左右非対称ボディだった! 最新情報をついに
【ほぼ確】待ってろルーミー&トール![新型キューブ]はやっぱり左右非対称ボディだった! 最新情報をついに
ベストカーWeb
ベスパ「スプリントS150」【1分で読める 150ccバイク紹介 2024年現行モデル】
ベスパ「スプリントS150」【1分で読める 150ccバイク紹介 2024年現行モデル】
webオートバイ
シンプルだからアウトドアに最適! 日産キャラバンがベースのキャンパー
シンプルだからアウトドアに最適! 日産キャラバンがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
新型エルグランドはどうすればアルファードに勝てるのか?
新型エルグランドはどうすればアルファードに勝てるのか?
ベストカーWeb
新型[プレリュード]に期待大!! 4代目の内装がありえないほど近未来! 話題沸騰の[サラウンドインテリア]とは
新型[プレリュード]に期待大!! 4代目の内装がありえないほど近未来! 話題沸騰の[サラウンドインテリア]とは
ベストカーWeb
【さあ、夢のロードトリップへ】 ダニエル・リカルドが故郷の西オーストラリアを巡る
【さあ、夢のロードトリップへ】 ダニエル・リカルドが故郷の西オーストラリアを巡る
AUTOCAR JAPAN
新型[エルグランド]は340馬力超えか!? 日産自慢のハイブリッドで燃費にも期待大! 気になる予想CGを大公開
新型[エルグランド]は340馬力超えか!? 日産自慢のハイブリッドで燃費にも期待大! 気になる予想CGを大公開
ベストカーWeb
こりゃ歩行者が悪いだろ!! 納得いかん!! なんでもクルマが悪いのかっ!?
こりゃ歩行者が悪いだろ!! 納得いかん!! なんでもクルマが悪いのかっ!?
ベストカーWeb

みんなのコメント

11件
  • 非接触充電より、コネクターを自動連結する方式のほうが優れている。非接触はロスが多すぎ。
  • 電線から電気を取ればいい。
    トロリーバスがこれからのトレンド
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

456.9948.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

14.82050.0万円

中古車を検索
スカイラインの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

456.9948.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

14.82050.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村