脱炭素の流れが加速している昨今、予想以上に近い未来にガソリン車が買えない時代がやってきそうな雲行きとなってきた……。とはいえ、完全なるEVに乗り換える大英断を下すのはちょっと……と、まずはエコなガソリン車やハイブリッドカーに乗りつつ、様子見をしようという人も多いはず。
そんな様子見派の懸念事項のひとつは「充電」ではないだろうか? 充電時間、充電できる場所が限定的である、料金が高そうなどなど。そこで、ここではEVやプラグインハイブリッド車の充電に関する素朴な疑問を検証していきたい。
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文/藤原鉄二、写真/トヨタ、日産、写真AC
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混乱してない? 電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド(PHV)の違い
RAV4にも12月1日にPHVが追加された。国産のPHVの数はまだ少なく、他にプリウスPHV、三菱アウトランダーPHEV、エクリプスクロスPHEV、レクサス NX450h+と数車種にとどまっている
まずは基本中の基本。電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド(PHV)の違いについて簡単におさらいしよう。
EV(Electric Vehicle)は、搭載されている電池に蓄えた電気でモーターを回転させることで走行するクルマだ。
PHV(Plug-in Hybrid Electric Vehicle)は、充電可能な電池とガソリンエンジンを搭載し、それらを併用して走行するクルマ。充電量が不足した時は電気のかわりにガソリンを使用して走行することが可能だ。PHEVと呼ばれることもある。
現状では、EVの場合は1回の充電で走行できる航続距離は50km程度から500km程度だ。ただし、エアコンやオーディオなどの電気機器を使用すると航続距離は短くなる。遠出することが多く、EVの航続距離が不安ならガソリンを併用できるPHVがお薦めだ。
ちなみに、ハイブリット車(HV)は、電池とガソリンエンジンを搭載したクルマ。速度が低い時は電気を使用してモーターを回して走行し、燃費効率の良い速度になった時にはガソリンエンジンを使って走行する。
PHVとの違いは、外から充電する必要がないところ。減速時やアクセルをオフした降坂時のエネルギーを活用して充電をする回生充電、または、エンジンで専用の発電機を回して充電するかのいずれかのしくみを使って充電を行うからだ。
自宅で充電するためには専用の充電設備が必要
コンセント型が最も安価に設置できる。自宅で充電できれば、利便性だけではなく、電気代が安い時間帯に充電できるため、コスト面のメリットも大きい
一般的には、EVとPHVには普通充電用と急速充電用の2つの充電口(ポート)が設置されている。ただし、テスラのように1つのポートで普通と急速充電ができるクルマもある。
普通充電器は、一般に使用される単相AC200Vまたは100Vを使用する。ただし、100Vのコンセントに対応している車種は少なく、多くは200Vのコンセント対応となる。急速充電器より充電時間はかかるものの、自宅で充電ができるため、就寝時などクルマを使用しない時間帯を使って充電ができるという利点がある。
ただし、自宅で充電するためには専用の充電設備が必要だ。充電器には、コンセント型と充電ケーブル付きがあり、コンセント型の場合は、製品本体の価格は5000円以内で購入できるが、充電ケーブル費用と設置工費が必要なため、トータルで10~50万円程度はかかる。充電ケーブル付きの場合はトータルで30~100万円程度と、高めとなる。いずれにせよ、費用は業者によってかなりの幅があるので、比較検討をすることは必須だ。
初期投資はかかるが、クルマの使用頻度が高い人は、専用の充電設備の設置することをお薦めしたい。夜間の電気料金が日中よりも安くなるプランを利用できるなど、ランニングコストが安くできるうえ、充電を待つ時間の節約にもなるため、長い目で見るとお得だ。
戸建てなど専用の充電設備が設置できる環境が整っていることも条件となる。マンションなどの集合住宅では、個別に充電設備を設置することは困難だ。
いっぽうのPHVはガソリンエンジン併用であることからEVほど頻繁に充電する必要はない。そのため、専用の充電設備の必要性は低いだろう。
充電時間はどのくらいかかる?
充電スタンドにも急速充電と普通充電のスタンドがある。充電量が多い時は急速充電でないと、長時間にわたり充電しなくてはならない。高速道路のPAの充電スタンドは基本的には急速充電だ
おおいに気になるのは充電時間だろう。充電時間は車種によって差はあるが、端的に言うと、カタログに表記されているバッテリー容量の数値が大きければ大きいほど充電時間は長くなる。
バッテリーの容量が大きいほどたくさんの電気を貯めることができる反面、満充電までの時間もかかるのだ。ざっくり言うと、同じ条件で充電した場合、バッテリー容量が100kWhのクルマは50kWhのクルマの2倍の時間がかかるということだ。
また、電圧も充電時間に関わってくる。電圧が低いとバッテリーに電気を流し込む力が低くなるため、充電時間が長くなってしまう。例えば、100Vで充電すると200Vの約2倍の時間がかかることになる。
おおよその目安だが、一般的に家庭の充電用コンセントの出力は3kW(200V)なので1時間でおよそ3kWhを充電することができる。バッテリー容量を3kWhで割れば、おおよそではあるが充電時間が推測できる。より正確な数値はメーカーが提示しているので必ずチェックしておこう。
急速充電器は、充電スタンドにより電圧は異なるが、普通充電よりも高い電圧で電流を流すため一般的に30分程度で約80%まで充電可能だ。いっぽう普通充電は、10時間を超えるものが多い。
ちなみに、急速充電器はバッテリーへの負荷を減らすため、バッテリー容量の80%程度を上限として充電することが一般的となっている。
充電スタンドでの充電には充電認証カードが必要?
ガソリンスタンドとは異なり、充電スタンドで充電する時は基本的に事前登録して「充電認証カード」を入手する必要がある。
充電認証カードとは月額制の会員カードで、自動車メーカーが独自に発行しているものや、いくつかの企業が提携して発行しているものなど、さまざまな種類がある。
発行費用や月額料金、充電費用などはカードの契約内容によって大きく異なるため、自分のクルマの使い方に合わせた料金プランを選択しよう。基本はスマホの料金プランの選択と同様と考えよう。
カードなしでも充電ができる充電スタンドもあるが、割高になるので、充電スタンド利用が多いのであれば充電認証カードを作っておいたほうがお得だ。
クルマを購入した時に入会を薦められるが、これはあくまでも任意。自宅での充電が可能、かつ基本的には遠出をすることは稀で外出先で充電スタンドを利用する機会がほぼゼロというならカードは必須ではないだろう。
充電認証カードは月会費などの維持費がかかることは悩ましいが、上記のような場合を除けば、充電認証カードは入手しておいたほうが安心と言える。
ホテルなどでも充電できる?
最近では、充電スタンドが設置されている駐車場や道の駅なども増えている。旅先で電欠の心配は少なくなっているものの、山間部などへの遠出には不安は残る
旅先の宿泊施設で充電ができれば充電時間の節約になるのだが……。現状では、電気自動車の充電器スタンドを設置している宿泊施設はチェーン店では増えているものの、広く普及しているとは言えない状況だ。
また、宿泊施設ごとに使える充電認証カードが異なっていることもネックだ。今のところ、eMP提携カードが使用できる宿泊施設が多いようだ。
旅先で充電をする場合、事前にスマホなどで所有しているカードが使用できる充電スタンドを確認しておくことをお薦めする。
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みんなのコメント
200Vの電源工事が10万円~50万円?何も調べずに鉛筆でも転がして適当に書いたのだろうな。実際には、数万円~10万円で済む。
それから、200Vの充電で10時間、というのもナンセンス。自宅充電する人は、帰宅すると充電ケーブルつなぐだけ。毎日、バッテリー残量がからっけつになる使い方する人がいるのか?このライター、きっとスマホもバッテリー切れになるまで充電しない人なのだろう。
こういう馬鹿げた、現実を知らない思い込み、決め付け批判を自動車雑誌がやるのが非常に目立つ。
EV車は実際には自宅以外で急速充電する事はあまりない。だから充電器待ちで数時間なんてEV批判、現実を全く知らない人。
逆に言えば、急速充電器を頻繁に使う走行距離(1日何百キロ)の人はEVは絶対に買うべきではない。それだけの事なのに。
そんな馬鹿な話があるか。充電切れたPHEVなんて、ただひたすら重いだけのハイブリッド。自宅で充電できないなら、充電不要の普通のHEVを買った方がマシだ。