セダンはクルマの究極の姿
クルマを意のままに操る歓び。 “走り重視”という言い回しはちょっと古っぽく聞こえるかもしれないが、イメージ通りにクルマが反応する気持ちよさは、ドライバーにとって普遍的な歓び。そういうクルマを良しとするならば、ボディ剛性の高さや重心の低さ、その結果得られる心地よいドライブフィール、それに実用性まで兼ね備えたセダンは、ひとつの究極の姿と言えるだろう。
そうした価値観で世のクルマを見渡した時に、期待に応えてくれる数少ない国産車のひとつが、この9月に仕様変更を受けたばかりの「日産スカイライン」だ。スカイラインのラインアップを見ると、ハイブリッド車は販売終了となっているものの、内燃機関の魅力を楽しみ尽くせる通好みの純ガソリン車はいまだ現役。そこで今回は、熟成が進んだ「スカイライン」の魅力を購入目線で掘り下げてみたい。
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価格帯は約457万円~590万円。プロパイロット2.0の設定はなし
まず、現在のラインナップを確認していこう。ラインナップの頂点に位置するのは「400R」(589万9300円)。搭載する3.0L V型6気筒ツインターボエンジンは、型式こそ「VR30DDTT」と他グレードと同じだが、ターボの過給性能を極限まで高めた結果、405ps/475Nmを発生する。ド級の性能を持つにもかかわらず、ルックスはレッドのブレーキキャリパーが目立つ程度で、使い古された表現だが「羊の皮を被った狼」という趣だ。
「400R」以外の3グレードはすべて「GT」の名を冠し、エントリーレベルから「GT」(456万9400円)、「GT タイプP」(486万8600円)、「GT Type SP」(514万9100円)となる。前記のとおり、エンジンは全車「VR30DDTT」3.0L V型6気筒ツインターボエンジンだが、GT系が搭載するのは304ps/400Nmのノーマル版。とはいえ、1,700kg程度の車重に300馬力オーバーのパワーユニットだから、その動力性能に不満が出るはずがない。
装備はプレミアムセダンらしく最廉価の「GT」でもLEDヘッドライト、パワーシート、電動チルト&テレスコピックステアリングなどが標準。そして、各グレードの主な差は、「GT Type P」が「GT」の装備に加え、本革シート、18インチホイール(「GT」は17インチ)、プラズマクラスター付きインテリジェントエアコン等。「GT Type SP」が「GT Type P」の装備に加え19インチホイール、前後スポーツバンパー、パドルシフト等となっている。
以上が、現在購入できる「スカイライン」の全ラインナップだ。なお、駆動方式は全車FRでトランスミッションは7速ATとなる。一点注意したいのが、一定条件を満たした高速道路で手放し運転が可能な「プロパイロット2.0」は選べないこと。プロパイロット2.0は、専用電気系統が必要なハイブリッドだけの装備だったのだ。
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おすすめはズバリ、「400R」
次にイチ押しグレードについては、迷いなしに「400R」としたい。なぜなら、装備が充実した多気筒エンジン搭載のハイパワーFRセダンとして見ると、500万円台後半という価格設定はバーゲンプライスだからだ。では、そのお買い得度を探るため、「400R」の1万4566円@1ps(589万9300円/405ps)という馬力単価を参考に、ライバルとの比較をしてみよう。
まず、国産セダンだと「トヨタ クラウン」はフルモデルチェンジでFF化&クロスオーバー化してしまったし、「マツダ6」は(フルモデルチェンジでFR化の噂があるものの)4気筒しかラインナップしておらずプレミアムセダンとは言いがたい。そうなるとレクサス「IS」が日本勢唯一のライバル車となるが、3.5L V型6気筒自然吸気エンジンを搭載した「IS350」は651万円と「400R」より100万円近く高いにもかかわらず、出力は318psと100ps近く低い。結果、「IS350」の馬力単価は2万0472円@1psとなり、明確に「400R」の勝ち。
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輸入スポーツセダンに比べ圧倒的にお買い得
では、次は「メルセデス Cクラス」や「BMW 3シリーズ」など手強いラインナップが並ぶ輸入FRセダンと比べてみる。ここで、「Cクラス」は現状4気筒モデルしか国内導入されておらず、パワーも低いから、詳しく比較するまでもなく「400R」の圧勝。
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「3シリーズ」(こちらも9月に仕様変更したばかり)については、「400R」と同程度のスペックを求めるとBMW M社が手がける高性能モデル「M340i xDrive」(387ps・1080万3000円)になってしまい、馬力単価は2万6486円@1psと「400R」のザッと倍だ。よって、ここでも400Rの圧倒的優位は揺るがない。
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以上、「400R」がコストパフォーマンスに優れた高性能セダンであることがおわかり頂けたと思う。ただし、「スカイライン」はハイブリッドに続き純ガソリン車も販売終了するという噂も出てきた。真相はわからないが、興味がある人は早めにディーラーへ足を運んでおいた方がいいかもしれない。
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