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ストロングHVが加わったスバルの「クロストレック」と「レイバック」は何が違う?

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ストロングHVが加わったスバルの「クロストレック」と「レイバック」は何が違う?

クロストレックに18.9km/Lの燃費性能を誇るストロングハイブリッドが加わった

いよいよ、スバル史上、最上の燃費性能、WLTCモードで18.9km/Lを誇るAWD、クロストレックのストロングハイブリッドモデルが登場した。ストロングハイブリッドモデルはプレミアムS:HEV、および最上級のプレミアムS:HEV EXの2グレードで、価格はそれぞれ383.35万円、405.35万円~となる。

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一方、レヴォーグをクロスオーバーモデル化した、クロストレックの兄貴分とも言えるレヴォーグ・レイバックは基本、モノグレードのリミテッドEXが399.3万円~(ブラックセレクションは424.6万円~)。ストロングハイブリッドモデルのクロストレックと、純ガソリンターボモデル(WLTCモード13.6km/L)のレイバックは価格が接近しているのである。

となると、より新しくストロングハイブリッドであるクロストレック(マイルドハイブリッドモデル、FWDの選択可)とレイバック(ガソリンターボモデル、AWDのみ)の選択は悩ましくなりがちだ。そこで今回は、両車の違いを明白にし、どちらがそれぞれのユーザーに向いているのかを検証することにした。

両車の基本スペックを比較してみた

まずは両車の基本スペックだ。クロストレックは全長4480×全幅1800×全高1575mm、ホイールベース2670mm。最低地上高200mm。最小回転半径5.4m。室内長1930×室内幅1505×室内高1200mm。

レイバックは全長4770×全幅1820×全高1570mm、ホイールベース2670mm。最低地上高200mm。最小回転半径5.4m室内長1900×室内幅1515×室内高1205mmとなる。

クロストレック

レイバック

ボディサイズではレイバックがひとまわり大きいものの、室内のスペック上の広さはそれほど変わらず、最低地上高200mm、小回り性にかかわる最小回転半径5.4mは同等なのである。もちろん、両車、驚異的な乗り心地の良さとロードノイズの小ささを誇るファルケンのオールシーズンタイヤを履いていることや、AWD車の場合、スバル自慢の雨に濡れた道、雪で滑りやすい道、ジャリ道、泥道でも安定・安心して走れるシンメトリカルAWDであることも変わらない・・・。

レイバックはレヴォーグのクロスオーバーモデルだが・・・

ところで、クロストレックとレイバックは血の濃い2台とも言える。というのは、レイバックがレヴォーグをただクロスオーバー化しただけでない最大の理由として、足回りがある。実は、レヴォーグ用ではなく、スバル車最上の乗り心地を実現した(クロストレックデビュー時点)クロストレックのものを用いているのだ。タイヤもクロストレックで大好評、開発陣からしても想定以上のマッチング!!と言われる、操縦安定性の高さ、乗り心地と静粛性の評価が極めて高いファルケンのオールシーズンタイヤ(専用品でサイズ違いの225/55R18サイズ)を共用しているところもそうである。

クロストレックのオールシーズンタイヤ

両車EXグレードにはアイサイトXが搭載される

さらに、EXグレードのみのレイバックとクロストレックのEXグレードでは、スバル最新の進化した先進運転支援機能のアイサイトはもちろん、高度運転支援システムのアイサイトXも装備され、カーブ前速度制御、料金所前速度制御、アクティブレーンチェンジアシスト(約70~120km/h)、さらには渋滞時ハンズオフアシスト(0~約55km/h)などの機能も備わることになる。

弟分のクロストレックには2・5Lエンジン+高出力モーターを搭載

かんじんのパワーユニットは、クロストレックのストロングハイブリッドモデルがFB25型水平対向2・5Lエンジン、160ps、21.3kg-m。モーター119.6ps、27・5kg-m。一方、レイバックはCB18型水平対向1・8L直噴ターボ”DIT”177ps、30.6kg-mとなり、ミッションはいずれもリニアトロニックCVTである。つまり、弟分のクロストレックのほうがいきなり大排気量エンジンを搭載し(HVシステムとのマッチング、燃費的に有利とされる)、さらにストロングハイブリッドの所以となる高出力のモーターを備えている違いがある(だからクロストレックの価格が兄貴分のレイバックに迫るとも言える)。燃費性能の差はすでに報告した通りだ。

クロストレックの2.5L e-BOXERエンジン

レイバックの1.8Lターボエンジン

両車の室内空間とラゲッジルームを比較する

そう書くと、ストロングハイブリッドのクロストレックとレイバックの選択でさらに悩ましくなりそうだが、室内やラゲッジルームはどうだろう。前後席のスペースについて、身長172cmの筆者のドライビングポジションを基準にして紹介すると、クロストレックは前席頭上に180mm(サンルーフ装着車)、後席頭上に100mm(サンルーフ装着車)、後席膝周りにゆったりとした210mmのスペースがある。

一方、レイバックは前席頭上に190mm(サンルーフ装着車)、後席頭上に135mm、後席膝周りに220mmのスペースが確保され、とくに後席居住空間のゆとりでは、さすがに一回り大きいレイバックがリードする。

ここで特筆すべきは、後席エアコン吹き出し口の有無。インプレッサ、クロストレックともに後席エアコン吹き出し口は未装備。しかしレイバックにはレヴォーグ同様に後席エアコン吹き出し口が備わる(後席シートヒーターも用意)。2024年の夏のような酷暑の中でドライブする際、後席乗員(あるいは愛犬)にとってより快適なのは後席エアコン吹き出し口のあるレイバックということになりそうだ。

ラゲッジルームはどうか。ハッチバックモデルのインプレッサをベースとするクロストレックは、開口部地上高750mm(フロア段差65mm)、フロア奥行き815mm、フロア幅1060mm(ホイールハウス部分)、天井高700mm。後席格納時のフロア長1395mm(フロア形状はほぼフラット)。後席分割は6:4。

一方、レイバックは開口部地上高690mm(フロア段差65mm)、フロア奥行き1080mm、フロア幅1075mm、天井高700mm。後席格納時のフロア長1640mm(フロア形状はほぼフラット)。さすがにレヴォーグというステーションワゴンベースでボディサイズに余裕あるレイバックのほうが、ラゲッジルームは大容量ということになる。

両車の後席分割方式にも注目したい

そしてレイバックの後席分割に注目だ。レイバックに後席エアコン吹き出し口があるとともに、後席分割は4:2:4。クロストレックの6:4分割に対するメリットは、2部分がアームレストとして機能するとともに、2部分を倒すことで幅220mmのスルー空間が生まれること。4名乗車で長尺物を積み込めるだけでなく、大型犬などをラゲッジルームにやむ終えず乗せる際も、愛犬と乗員のアイコンタクトがしやすくなり、エアコンの冷風も届きやすくなるわけだ。※愛犬の特等席はあくまで後席。

脱出性能を高めるXモードとAC100V/1500Wコンセントはクロストレックのみに搭載

スバルのSUV、クロスオーバーモデル自慢の走破性でも両車はやや異なる。レイバックが「都市型クロスオーバーモデル」と説明されていることからも分かるように、スバル自慢の脱出性能を高めるXモードは、エクステリアデザインのSUVテイストがより強いクロストレックに完備しているものの、レイバックはXモード不採用。最低地上高200mm、シンメトリカルAWDに変わりはないが、悪路の走破性という点では、両車ともに十二分ながら、最悪のシーンではクロストレックがやや有利ということになるりそうだ。

というわけで、価格が接近するクロストレックのプレミアムS:HEV EXグレードとレイバックでは、燃費性能ではストロングハイブリッドのクロストレックがリードするのは当然で、車内外で湯沸かしポットや簡易電子レンジなどの使用が可能になるAC100V/1500Wコンセントがメーカーオプションで用意されるのもクロストレックのストロングハイブリッドモデルならではだ。

価格が接近する両車のEXグレードの選択はこの点をチェック

アイサイトXの先進運転支援機能(クロストレックのEX)や走破性の高さなどについては互角と言っていいが、しかし、とくに後席のゆとり、暑い時期の快適性、そしてラゲッジルームの使い勝手でレイバックが兄貴分としてのプライドを発揮する・・・というのが両車の違いとなる。車格感や後席&ラゲッジルームの広さ、後席の快適性、高級サルーンに匹敵する素晴らしすぎる乗り心地の良さと、スバル車史上最上の車内の静かさを重視するならレイバック、燃費性能を含めたオールラウンダー性能を優先するならクロストレックのストロングハイブリッドモデルの選択ということになるだろうか。

いずれにしても、どちらを選んでも、操縦安定性、スバル史上最上の、しつこいようだが特筆すべき快適性&車内の静かさ、そして改めて説明するまでもないスバル自慢の走破性の高さに満足できることは間違いない。ひとつふたつ付け加えれば、まずは音楽好きに人にとっては、レイバックが向くということ。理由はハーマンガードンサウンドシステムが標準装備されるからである。このサウンドシステムはクロストレックには用意されない。そしてスバルユーザーに多い愛犬家と愛犬にとっては、この@DIMEで公開済みの「ドッグフレンドリーカーアワード2024-2025受賞」のレイバックが一歩リードすることになるだろう。

ハーマンガードンサウンドシステム

レイバックのハーマンガードンサウンドシステム

レイバックで愛犬とドライブ 撮影:雪岡直樹

文/青山尚暉

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みんなのコメント

17件
  • tub********
    価格的には比較対象になる2台だが、車格やコンセプトがワンクラス違う。
    レイバックは静粛性や乗り心地、装備や質感が圧倒的に優れている。
    レイバックのS:HEVが出ないと比較しようがない。
  • kyagura
    長年のスバル乗りから見ても異様にかっこ悪いレイバック
    思ったほど売れてない、とディーラーから聞いたけどそりゃそうだよなって思う
    銀歯のフロントグリルが自分には最悪
    荷室の狭さや全体の質感は低くても割り切って買えるのはクロストレック
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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