ボルボ EX30 「実は一番コンパクトでリーズナブルなボルボ」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西川 昇吾
西川 昇吾(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
4
走行性能
3
乗り心地
4
積載性
2
燃費
4
価格
4

実は一番コンパクトでリーズナブルなボルボ

2024.10.29

年式
2023年11月〜モデル
総評
BEVというところに目が行きがちかもしれないが、現在のボルボのラインアップの中では、実質的にもっともコンパクトでリーズナブルなモデルということにも注目したい。その視点で考えると、機能や装備的にも「アリ」に見えてくる点も多く、日本の道路で乗るにも扱いやすいボディサイズだ。ただ、これまでのICEやHEVに慣れ親しんだ人からすると、インターフェースに関しては戸惑いを感じる部分もあるかもしれない。
満足している点
ボディサイズと値段が満足度の高いポイントだ。全長4235mm全幅1835mm全高1550mmというボディサイズは日本でも乗りやすいサイズ感だし、機械式立体駐車場にも対応できる。また、各種充実した機能とBEVモデルということを加味すれば価格も比較的リーズナブルに見えてくる。ボルボらしい暖かみのある内装も好印象だ。
不満な点
メーター機能がセンターパネルに集約されていること。価格帯やクラスを考えればヘッドアップディスプレイが欲しいと思ってしまう。また、パドルシフトで回生ブレーキの強弱をコントロールできないのもBEVモデルとしては残念なポイント。このあたりはモデルによって取捨選択されている部分なので好みの部分かもしれないが、これまでのクルマに慣れている人だと少し不満を覚えるかもしれない。
デザイン

4

一見するとボルボらしくないと感じるかもしれないが、シンプルでプレーンなデザインは基本的な理念がボルボらしい。インテリアは最近のボルボらしく、暖かみを感じる素材感が特徴となっていて、落ち着ける空間となっている。エクステリア、インテリアともに長く付き合うことのできる雰囲気だ。
走行性能

3

BEVはバッテリーを床下にレイアウトするため低重心となっていて、なおかつSUVとしては全高も低く、ロール感は少ないためワインディングでもストレスはない。動力性能も申し分ないパワフルさだ。ただ、運転フィーリングの好みの部分となってしまうが、走りが割と良いだけに回生ブレーキの強弱をパドルシフトで操作できると嬉しい。
乗り心地

4

BEVモデルの中では比較的、角の取れた乗り心地と感じる。約1800㎏の車重はBEVのSUVとして考えると軽量な部類と言えるため、これが幸いしてかBEVモデルの中ではややマイルドな感触を思わせるフィーリングだ。
積載性

2

このクラスのSUVと考えると積載性は少し悪い。ラゲッジスペースの容量は318リッターで、ライバルたちと比べても容量は少ないし、開口部も若干高い印象だ。シートは倒れるが、特出した便利機能などはない。もし購入を具体的に検討するのであれば、ラゲッジスペースは必ずチェックしておくべきポイントだ。
燃費

4

BEVなので航続距離や電費で語る事になるが、BEVとしては比較的良好な印象だ。バッテリー容量は69kWhで、航続距離は560kmとなっている。実際に長距離移動をしても、高速道路を上手く走れば残りの航続距離が伸びてくるので、ドライバーに与える安心感もだいぶ違うだろう。
価格

4

BEVモデルで充実した装備が多く備わっていることを考えると「アリ」な価格と言えるだろう。補助金を加味すると現在のボルボラインアップの中では一番リーズナブルなモデルとなり、500万円+αから狙うことが出来る。BEVとして、またこのクラスの機能満載な輸入車SUVとして考えても、魅力的なプライスではないだろうか。
西川 昇吾
西川 昇吾
自動車ジャーナリスト
1997年生まれ、大学時代から自動車ライターとしての活動をスタート。現在はWEB・紙の各種媒体で様々なジャンルの記事を執筆するほか、車両解説動画にも出演し、喋りの分野にも挑戦中。愛車のマツダ・ロードスターで定期的にサーキット走行をし、ドラテクの鍛錬も忘れない、目指すは「書けて、喋れて、走れるモータージャーナリスト」
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