フォルクスワーゲン ID.4 「ID.4試乗～悪くはないのだが、感動レベルには至らず。～」のユーザーレビュー

ID.4試乗～悪くはないのだが、感動レベルには至らず。～

2024.7.6

総評

日本では、日産アリアのセグメントに対抗馬として乗り込んだように思えるID.4だが、目下の販売はかなり苦戦しているようだ。
6ヶ月点検の予約にディーラーに行ったら、店頭には5台のID.4があった。新車がショールームに3台、中古車が1台、そしてもう1台はこの試乗車だった。
ID.4は、乗ってみてここが不満というのは無いのだ。しかしながら、EVで得られる生活のメリットや、夢のカーライフというものが浮かんで来なかった。

フォルクスワーゲンはつい先日、T-クロスとゴルフのフェイスリフト、パサートとティグアンのフルモデルチェンジの予告を行った。
日本市場では当面、ICE車で糊口を凌いでいく方策らしい。これらはきっといい車だと思うし、フォルクスワーゲンの販売テコ入れに寄与することだろう。

一方で、ID.4の不振を受けID.Buzzのリリースが延期を繰り返して、国内発売未定とのこと。
本国では、up!クラスのEVカーの開発を急いでいるとも聞く。
ICEとEVを車の両輪にして発展しているメーカーは意外と少ない。
ICE車並みの長距離走行、充電時間短縮、交換可能なバッテリーの開発、低価格化など、EVはブレイクスルーすべき課題が数多い。

ID.4に乗ったわが子も、感想は「まあまあ」とのことだった。
ああやっぱり、思うところは似ているのかもね。

満足している点

良い点
ガソリンエンジン車から乗り換えても、特にまごつくことなく乗れる。
コンフォートモード、回生モード、スポーツモード等試してみたが、一番気持ちよく走れたのはコンフォートモードだった。
回生モードでもアクセルを離した時につんのめるようなことはなく、あくまで自然な運転感覚だった。ワンペダルではないとのことだったが、私はこのくらいの回生の効き方が好き。

インパネは至ってシンプルだが、目に見える所はソフトパッドが貼られ、高級感がある。
シートもタンレザーとアルカンターラの組み合わせで、趣味の良いカラーリングだと思った。

不満な点

致命的にここがダメという点がない代わり、どうしてもこの車を選びたいという点が希薄だった。
自動車メーカーの作るEVと、新規参入者が作るEVと、どちらが乗って満足感が得られるのだろう。
私は最近、後者の方に傾きかけている。

自動車メーカーの作るEVは、仕上げがきっちりとしている反面、機能や装備の割り切りが出来ず、結果的に割高になってしまうのではないか。
フォルクスワーゲンや日産のような大衆車メーカーのEVは、新興の中国製EVに比べるとコストパフォーマンスでは痛し痒しなのではないだろうか。

デザイン

4

シンプルかつクリーンなフォルクスワーゲンらしいスタイリング。実物は全長4585㎜、全幅1850㎜とSUVの標準サイズ。私にはちょっと大きい。

走行性能

4

静かでスムーズだが、感動レベルには至らず。

乗り心地

4

足回りの不満は特にないが、感動レベルには至らず。タイヤは前235/50R20、後255/45R20。ハンコックタイヤを履く。

積載性

-

未測定

燃費

3

WLTCモードで618㎞走れるとのことだが、残量80％で300㎞弱を示していた。

価格

-

故障経験