フォルクスワーゲン ID.4 「最もスムーズに近未来へ移行できるBEV」のユーザーレビュー

SS-Kei SS-Keiさん

フォルクスワーゲン ID.4

グレード:プロ_RHD 2022年式

乗車形式:試乗

評価

4

走行性能
5
乗り心地
5
燃費
4
デザイン
4
積載性
5
価格
4

最もスムーズに近未来へ移行できるBEV

2023.9.9

総評
VW/Audiが満を辞して送り出した普及型BEVにようやく試乗できました。

ID.4やQ4 e-tronは、テスラ車やヒョンデ・アイオニック5、BMW iXあたりとはコンセプトからして対極に位置する車です。
いかにも未来の車ですよと主張しすぎることはなく、充電環境さえ整うなら、多くの世代が違和感なく移行できるBEVの真骨頂だと思いました。
とにかく自然で乗りやすく、これを苦手だとか嫌いだと評する人は少ないでしょう。

私は初モノにはなかなか手を出せないタイプで、オーナーの長期レビューが蓄積されるまでもうしばらく待つつもりですが、これなら良いのではと後ろ髪を惹かれました。
満足している点
全く違和感なくICE車から乗り換えられること。VW、アウディのオーナーであれば、特にそれを感じられるはず。

癖の少ない自然な運転感覚はそのままに、BEV特有の低重心、高剛性なボディと後輪駆動のおかげで、車高を意識させないニュートラルでロール量の少ないハンドリングとどっしりソフト系な乗り心地を両立している。

デザインやUIは兄弟車のQ4 e-tronよりも未来感がある。

当然、トランスミッションが無いので、DSG・Sトロニック特有のぎこちなさとついに決別。
不満な点
先進的なインフォテイメントやユーザーインターフェースに興味を惹かれるが、ふと何かのスイッチに触れたりすると質感がゴルフVIIの頃よりも低下したことを実感。

2023年モデルもSIMが省略されたままで、車両単独ではインターネットにコネクテッドしないのはBEVとしては致命的。
デザイン

4

外装は、Q4よりもプレーンで未来感とまとまりを両立していて好みです。

内装は、デジタルメーターとインフォテイメントにUIを集約した中価格帯BEVによくある構成で、ゴルフの延長線上にあります。
Q4もそうなのですが、質感はもう一声欲しいです。
走行性能

5

スロットルを踏み込んだ瞬間の初期Gの立ち上がりには目を見張るものがありますが、一般道の制限速度に差し掛かると、もっと速い車は動力源に関わらずたくさんあります。

ハンドリングはしっとりしているのにアンダーステアとロールが少なくどんどん頭が入っていき、運転が上手くなったかのように錯覚します。
体感ですが、アイオニック5よりも曲がりたがるイメージで、峠道も難なくこなせそうです。

回生ブレーキは、10km/h以下の停止だけはペダルを踏んでドラムブレーキを効かせなければならないことを除けば、極めてスムーズに減速Gが立ち上がり、市街地はワンペダルだけでかなり広い速度域に対応できます。
乗り心地

5

BEVと言えば、低重心、ロングホイールベース、高剛性のボディですが、その車重で地面を押さえつけて縦揺れを抑えるタイプのソフトさです。
エンジン由来の細やかなノイズや共振が無いこともあり、とにかく加減速がスムーズなこともそのフラットさに寄与しています。
積載性

5

燃費

4

価格

4

故障経験

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