これ一台にすべてお任せ
新型WISHのキャッチコピーは「スマート・マルチプレイヤー」。スマートであるかどうかは別にして、マルチプレイヤーであることは間
2009.4.16
- 総評
- これ一台にすべてお任せ
新型WISHのキャッチコピーは「スマート・マルチプレイヤー」。スマートであるかどうかは別にして、マルチプレイヤーであることは間違いない。「平日はママの買い物や子供の塾の送り迎え、休日にはパパのドライブで家族でお出かけ、たまには近くに住むおじいちゃん、おばあちゃんも乗せてお食事に行きたい。3列目は欲しいけど、ママが乗るのであまり大きいサイズはダメ。もちろん燃費はいい方が良いし、出来れば値段も安く買いたい。」こんな贅沢な要望をたった一台で満たす車を選択するとなると、最有力はやっぱりWISHかな。
会社で社有車として旧型(1.8X)を使っているが、2列目、3列目を畳めばカーゴスペースは2mあり商用バンとしても十分使えるし、多人数での移動も可能。商用バンだとお客さんを乗せたりは出来ないが、これならそれほど恥ずかしくない。まさにマルチプレイヤーとして結構便利に使っている。実用燃費も使い方にもよるが12km/L前後で、このクラスとしては優秀だと思う。新型は全グレードCVT搭載で、燃費も10%ほどカタログ値では良くなっているので期待できる。
スタイル優先の乗用コンパクトミニバンと言うある意味非常に「中途半端」なカテゴリーの先鞭を切ったのはホンダのストリームだった。でもトヨタ得意の後出しジャンケンとはいえ、ストリーム使い勝手の悪いところをうまくカバーし、実用性では明らかに勝っている。
試乗した全体の感想は、「旧型の良いところはそのままに、キープコンセプトで細かい点を改良しました」と言う感じ。1stの狙いと売れ行きが良かったためでしょうか?
サイズはわずかに大きくなったけど(全長で+30mm)、基本5ナンバーサイズで運転していてほとんど違和感はない。最近はFMCするたびに排気量アップする車種が多いが、1.8Lを残した。これはちょっと意外。燃費や価格面でのお買い得感をだしたかったから?使い方にもよるが、この車で1.8Lではちょっとパワー不足だと思う。自分で買うなら2Lを選ぶ。
短所のところではいろいろ文句も書いたが、「これ一台ですべて済ませよう」「実用的な道具」として選ぶ一台としてはお買い得だと思う。
- 満足している点
- *主に今現在使っている旧型(1.8X)との比較です
①マルチプレイヤー
総評で書いたように、これ一台ですべてOK。僕の住む町は地方都市で車が必需品。だから、家族で複数の車を所有してを使い分けすることが多いのだけど(家にも3台あります)、車庫事情や、日常の車の使用頻度からとにかく1台ですべての用を済ませたい。というユーザーにはすごく便利な車。基本的にはファミリー向けだと思うが、法人向けに使っても結構便利。
②全グレードにCVT搭載
1.8は今では旧式といえる4ATだったので大きな進歩(ちなみに、ストリームの1.8Lは5AT)。バルブマチックエンジンとの組み合わせで、カタログ上は燃費もかなり良くなった。(試乗のみなので実燃費のデータはノーチェックです)
③安全装備
旧型車では標準装備をしていなかった、電動パワーステアリングと横滑り防止装置を統合制御する「S-VSC(Steering Assisted Vehicle Stability Control)」、フロントサイド&カーテンシールドエアバッグを新たに標準装備。
トヨタのほかの車種では、仕様がやや異なるが、両方で13万円程度のオプション価格の装備。バルブマチックエンジンとCVT搭載も合わせると計算上は20万くらいの「お買い得」になる。
シートは、むち打ち傷害の軽減に寄与するアクティブヘッドレストを装備した。後方から追突された際、乗員の頸部への衝撃を緩和するとのこと。
- 不満な点
- ①すべてが中途半端
・取り回しが良いと言っても4.5mを超えてカローラより大きい。
コンパクトだけならフリードの圧勝!
・高さも1.59mとストリームよりは45mm高い。一部のタワー式パーキングはNG?
・3列目のすわり心地もストリームよりは良いが、長時間の移動は厳しい。
あくまでも補助席レベル。
全長は若干大きくなったが、それほど3列目のスペースが広くなったとは思えない。
・動力性能も普通に走る分には特に不満は感じないが、1.8Lではややパワー不足。
2Lでも必要最低限のレベル。多人数の乗車、アップダウンが多い道を走る、
高速での使用が多いなど、走り優先ならオデッセイ(アブソリュート)やエクシーガ
(GT)を選ぶ。
・外観もちょっとエスティマみたいになってしまった。決して「スマート」ではない。
好みもあるけどスタイリングならストリームの勝ち!
・スライドドアのミニバンに比べれば当然3列目の乗り降りもしにくい。
あれもこれもとすべてを満たそうとすると、すべてが中途半端になるのは当たり前。
使う目的がはっきりしている人が選ぶなら、それにあった良い車は他にもっとある!
②三角窓
位置が前方に移動して少しは視界はよくなったが、やはり邪魔。
③2.0Lに4WDの設定がない。
このグレード設定も旧型と変わらず。
雪国は別にして、4WDを選択するユーザーはスキー、スノボなどウィンタースポーツを
楽しむ人が多いはず。
当然荷物が多くなるので4WDの設定は排気量の多い方がいいと思うのに・・・。何故?
個人的にはこの1点で「買い」は無し!
④リアテールランプがLEDからバルブに逆戻り
いろいろ安全装置をつけたから、ここに回すお金がなくなったんだろうなきっと。
これ以外にも、内装もチープではないが、細かいところでいろいろとコストカットした感じ。
これは最近のトヨタの傾向。
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