トヨタ シエンタ 「よくばりセット」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

よくばりセット

2021.9.30

年式

2015年7月〜モデル

総評

3列シートだけではなく、あえて2列シート専用モデルを追加したりと、ユーザーにあわせて様々な使い勝手を提案してくれるシエンタ。大きなミニバンを買わなくても、この1台できちんとファミリカーとして成り立つとても便利なクルマだ。使い勝手に重きが置かれているので、運転する楽しさなどはあまり感じられないかもしれないが、様々な日常のシーンで大活躍してくれそうだ。

満足している点

コンパクトで取り回しやすいサイズ感で、抜群の積載性を誇るところ。ミニバンほどの大きさはいらないけど、緊急用に備えて7人乗りもできれば嬉しいというニーズにばっちり応えてくれるモデルだ。

不満な点

デザインが少し個性的なため、需要はファミリー層が多いはずなのに、ある意味で乗る人を選ぶモデルになってしまっているところ。また、走りの質感も近年のトヨタ車と比較すると、やや物足りない点もあるので、TNGAを採用するなど、今後のさらなるブラッシュアップに期待。

デザイン

4

スニーカーのようなポップなデザインが斬新なコンパクトミニバン。ボディカラーには蛍光色の黄緑が採用されていたり、2トーンなど様々なカラーバリエーションも楽しめる。メインのターゲットはファミリー層だと思うが、デザインがこれまでのコンパクトミニバンとは大きく異なるので、「こういうのが欲しかった」という声と「個性的すぎる」という声で賛否が分かれそう。

走行性能

4

トヨタのプラットフォームTNGAを採用していないこともあり、目を見張るような走行性能もなく、可もなく不可もなくという感じ。言わずもがな、使い勝手が優先されるクルマなので、運転についてそこまで期待を持っている人が少ないことを見越した味つけなのかもしれない。

乗り心地

4

全体的にふんわり包まれるような柔らかい乗り心地。走行性能がそこまで高くない分、乗り心地が良くなっているところは◯。

積載性

5

コンパクトで日本ではとても運転サイズ感に収まっているのに、室内はとても広い。乗員人数にあわせて、2、3列目を折りたたんで荷室を広くとることもできるので、使い方は自由自在。より荷室の使い勝手が良くなった5人乗り専用の「ファンベース」もあるので、自分や家族の使い方に合わせてモデルを選べるのも魅力だ。

燃費

4

燃費は、14.0〜22.8km/L（WLTCモード）。ガソリンとハイブリッドが用意されているが、燃費が全く違うので、最初から長期間使うつもりで購入する場合や、燃費を気にする人であればハイブリッドがおすすめ。

価格

4

価格は、約181〜258万円。ハイブリッドモデルとガソリンモデルで価格差があるので、用途にあわせて選ぶことをおすすめする。シエンタのインテリアの質感や走行性能を考えるとハイブリッドモデルは値段が高い気がするので、頻繁にクルマを使わなかったり、ある程度の期間での買い替えを考えているのであれば、ガソリンモデルでも十分。