トヨタ RAV4ハイブリッド 「各国で人気を博す日本風クロスオーバー」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西村 直人
西村 直人(著者の記事一覧
交通コメンテーター
評価

5

デザイン
3
走行性能
4
乗り心地
4
積載性
4
燃費
5
価格
4

各国で人気を博す日本風クロスオーバー

2022.6.24

年式
2019年4月〜モデル
総評
クロスオーバー要素をもったSUVのうち、国産モデルとしてはホンダ「CR-V」、SUBARU「フォレスター」、そして上位に「ハリアー」などが25年以上にわたり支持されている。RAV4もその一台だ。各モデルが独自のSUVらしさを装備やスタイルで演出するなか、3つの4WD方式を導入するなど走行性能で勝負する、じつに硬派な一台だ。ベースモデルの作り込みが素晴らしく価格にも納得。
満足している点
世界各国で販売されている信頼のブランドであること。プラットフォームは北米で長年販売トップ3に食い込んだカムリがベース。これら安定した素性をもつRAV4は乗ってもどこかホッとする安心感が高い。それは素のモデルに乗るほど感じられる。ハイブリッドモデルの素晴らしい走行性能と燃費数値は魅力的だが、ガソリンモデル、しかもベースグレードの質実剛健さも捨てがたい。
不満な点
まったくの個人的な意見です。ディーラーオプション装備として、いわゆるエアロパーヅ系の外観キットが用意されているのだが、デザイン上のバランスがあまり良くない。押し出しが強く、面構成がはっきりしているボディパネルであるため、後付けのパーツがどこも浮いているように感じられるからだ。好みの問題で嗜好に準ずるものながら、カタログ画像と実車との違いがあまりにも大きかった。
デザイン

3

初代はコンパクト〜ミディアムクラスの中間に位置していたが、すでに立派なミディアムクラス。現行モデルは全長こそ5ナンバーサイズだが全幅は1855〜1865mmとほぼラージクラス。デザインは6角形グリルを中心に、全身で押し出しを強調する。標準モデルは上質さを演出し、クロスカントリーテイストを強めたアドベンチャーモデルではグリルなど各部をブラックアウト化して差別化を図った。
走行性能

4

直列2.5L ハイブリッドシステムと、直列2.0Lエンジンをラインアップする。ガソリン車には2タイプの4WD方式があり、ハイブリッドの4WDであるE-Fourを含めると3タイプの4WD方式を揃える。ハイブリッド、ガソリンともFF方式がある。おすすめはハイブリッドの4WD。E-Fourの後輪独立モーターは力強く、ドライブモード切替を活用すればFR的な挙動もみせるなど、走る楽しみが演出されている。
乗り心地

4

悪路はほとんど走らないというユーザーにはガソリンのFFモデルがおすすめだ。RAV4はトヨタのセダン「カムリ」のプラットフォームを使っている。そのため、操縦安定性は素直で乗り心地が良い。ハイブリッドやE-Fourとなると重量増は最大で200kgに及ぶ、よって当然ながら足回りは引き締められる。それでも十分実用的だが、ガソリンのFFモデルに乗り換えるとビックリするほど乗り心地が良くなる。
積載性

4

いずれのSUVもラゲッジルームの使いやすさで定評がある。なかでもRAV4は後輪にダブルウイッシュボーン式を採用しながらも張り出しが非常に少なく、フロアがフラットでスクエア。だから、大きな荷物がスッと収納できる。高さ方向にもゆとりがあり、フロアのデッキボードを下端にセットすれば935㎜を確保する。リヤシートの背もたれが長いこともあり、後部視界を邪魔せずに大きな荷物が積み込める。
燃費

5

ハイブリッドモデルのWLTC燃費数値は、FFモデルで21.4km/L、4WDモデルで20.6km/L(いずれも最大)と非常に優秀。でもガソリンモデルも15.8(15.2)km/Lと優れている。ガソリンモデルは実際に街中を走らせてもカタログ値からの悪化率が少ない。40%以上の熱効率を狙ったダイナミックフォースエンジンと名付けれた2.0Lは、専用設定のCVTとの相性も良く、運転が楽だ。
価格

4

エントリーモデルはガソリンのFFモデル「X」で2,774,000円。筆者がRAV4を購入する場合、ウインタースポーツを楽しむので4WDを選ぶが、それでも3,005,000円と昨今の市場平均価格からすれば安価な部類。それでいてToyota Safety Senseにはじまる装備は標準。アドベンチャーモデルにもハイブリッドが加わったが、シンプルな外観に惹かれるユーザーも多いという。納得だ。
西村 直人
西村 直人
交通コメンテーター
WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
トヨタ RAV4ハイブリッド 新型・現行モデル

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

※ 掲載しているすべての情報について保証をいたしかねます。新車価格は発売時の価格のため、掲載価格と実際の価格が異なる場合があります。詳細は、メーカーまたは取扱販売店にてお問い合わせください。

ユーザーレビューを投稿する

ユーザーレビューを投稿する

※自動車SNSサイト「みんカラ」に遷移します。
みんカラに登録して投稿すると、carview!にも表示されます。

ログイン

中古車探しをもっと便利に

  • 中古車お気に入り管理
  • おすすめ中古車の表示
carview!の最新情報をチェック!
Facebook
carview!公式Facebook
最新のクルマ情報をお届けするcarview!オフィシャルページ(外部サイト)

carview!公式X(旧Twitter)
carview!の中の人がクルマ情報をポストする公式アカウント(外部サイト)