3代目プリウス、This is トヨタ
3代目プリウスの試乗車に、15分ほど乗ってみた感想です。2代目インサイトの試乗レビューも、以前投稿してあります
2009.6.1
- 総評
- 3代目プリウス、This is トヨタ
3代目プリウスの試乗車に、15分ほど乗ってみた感想です。2代目インサイトの試乗レビューも、以前投稿してあります。そちらも、併せてどうぞ。
【内装・インテリア】運転席に座って、すぐ思いました。「こいつはイイ」。センターメーター、センターコンソール、ステアリング・ホイール、座席、内装の表面素材、配色。全てが調和されており、デザインに破綻がありません。ハイブリッド・カーに対してユーザーが期待する未来感が見事に表現されており、主張し過ぎることもありません。その質感は、高級ですらある。静粛性も高い。だから、乗っていて心地良い。
【ハンドリング・足廻り】「なんじゃ、こりゃあああ!!」。思わず、そう叫んでしまいました。トヨタの、例の大衆車的ハンドリングを想像していたのです。ところが、3代目プリウスのハンドリングは、違っていました。ステアリングを切ると、車体がリニアに応答します。不快なロールもなし。乗り心地も良い。まるで、高級スポーツ・サルーンのよう。
【ハイブリッド・システム】エンジンが止まっているのか、動いているのか、モーターが作動しているのか、停止しているのか。それらが全く分からない位、スムーズに連動します。静寂な車内空間が、走行時も停止時も持続します。一方、2代目インサイトの場合、エンジンの停止/スタート時に、明からな「ぶつ切れ感」が生まれます。すなわち、2代目インサイトのハイブリッド・システムが、発展途上のデジタル機器的「0/1感」を伴うのに対し、3代目プリウスのハイブリッド・システムは、三ツ星レストランのフレンチ・シェフが創り上げる、クリーム・ムースのよう。
【動力性能】フル加速させてみました。実用車として、必要にして十分な加速性能を発揮します。もちろん、モーターと合わせて2.4リットル並、車重1350kgというスペックから想像される範囲内で。動力性能面で唯一心配なのは、登坂道が連続するシチュエーションでの「充電エネルギー切れ」か。
- 満足している点
- 【価格】3代目プリウスのこの内容、このクオリティで、価格が205万~327万というのは、どう考えても安すぎます。現在、カムリが250万5000円~347万円。マークXが247万8000円~362万2500円であることを考えると、当初、巷で噂されていた249万円位からのプライシングでなければ、他車とのバランスがとれません。その点は、3代目プリウスの開発に尽力した技術者の方々も、落胆したのではないでしょうか?245万円~の「Gグレード」や、「Sツーリングセレクション」が現在の売れ筋なのだとしたら、問題ないかもしれませんが。
【エコ】3代目プリウスに、「高級」な要素は全く期待していませんでした。しかし、乗ってみて分かりました。この世界観は、正に「エコ・プレミアム」であると。静粛性。居住性。内装デザイン。動力性能。ハンドリング。燃費性能。先進イメージ。並みの高級車では、3代目プリウスに、全く歯が立ちません。「ちょっとだけスポーティな車」も、3代目プリウスの前では、かすんでしまいます。189万円~の2代目インサイトとの差も歴然。インサイトは、良くも悪くもフィット・クラスにハイブリッドを搭載した車。だから、しばらく運転していると、内装のチープな質感に、うんざりしてきます。一方、3代目プリウスは、マークXクラスの「プチ高級車」にハイブリッドを搭載し、間違えて売り出し価格を205万円に設定してしまったような車。だから、クラウンやレクサスから乗り換えても、違和感を覚えることはないはず。
- 不満な点
- 【リアシートのヘッドクリアランス】リアシートのヘッドクリアランスは、2代目インサイト同様、若干問題があります。2代目インサイトよりは、大分ましですが、アリオンには劣るレベル。まあ、平均的な身長の人が乗る分には問題ないでしょう。
【納期】「納期は11月~12月くらいになりそう」と、ディーラーの方に言われました。つまり、今、注文しても、納期は半年後。なるほど、この内容にして、この価格なら、「売れるわけだ」。
【スタイリング】「ユルカワ」路線を狙ったのかどうかは知りませんが、今は無きカルディナを彷彿させるこのデザインには、閉口。幻滅。全く賛同できません。2代目インサイトのスタイリングを100点とするなら、3代目プリウスのデザインは10点。陶器の質感を表現した?これが今風?冗談じゃない。それにしても、このフロント・セクションのデザイン、何かに似ているような・・・何だろう、思い出せないけど、何だろう・・・。ただ、3代目プリウスが、こういうデザインであるからこそ、トヨタの他ラインナップも、他メーカーの車も、かろうじてその存在価値を保てている状況だとも言えます。デザイン面のマイナス部分を差し引いても、3代目プリウスは、充分素晴らしい。その位、この車のパフォーマンスは、他を圧倒しています。最強の実用ファイブ・シーター。This is トヨタ。
【***2代目インサイトの試乗レビュー***】Yahoo!のログイン・パスワードを失念してしまったため、今回新たに別IDを取得し、投稿する運びとなりました。以前投稿したインサイトのレビューを見る際は、「武車小路」で検索してみて下さい。
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