「運転する喜び」の意味が違う車
初代をよくレンタカーで使っていたというレビューを以前書きましたが、この2代目についても
頻度は減ったものの時々借りて使
2008.8.15
- 総評
- 「運転する喜び」の意味が違う車
初代をよくレンタカーで使っていたというレビューを以前書きましたが、この2代目についても
頻度は減ったものの時々借りて使っています。
仮に、24時間で1,000km超の長距離移動をするとしましょう。
自分の所有する車はリッター10km以下という場合、その車を使わずこの車を借りても、かかるガソリン代の差額でレンタカー代を帳消しに出来ます。
そんなことが現実に出来てしまうほど、この車の売りである燃費の良さは際立っています。
最近出かける機会が減りとんと御無沙汰でしたが、先日1,200kmの旅の足にと久々に借りました。
いい機会なので、燃費以外の部分も気をつけて見てみるかと色々試しながら走ってみました。
すると…
タイトルに書きましたが、この車で走ることの楽しさということは、従来の車で言う
「楽しさ」とは違うんだなと考えさせられました。
詳しくは後述しますが、私がこの車をドライブして感じた喜びというのは、物理的な反応のことでは
なく、「最新のIT機器を使って便利さを実感する」ことに非常に近かったのです。
同じハイブリッド車でも、レクサスの2モデルには自動車を運転することでの反応と、それに対して
感じるものがありました(感じるものが良いか悪いかはともかくとして)。
しかし、この車から「自動車」を意識させるようなことはほとんどなかった。
自分で運転しているのですが、「燃費の良さ」、「燃費の向上」、「便利なスイッチ操作」に対する
ことに関心はあっても、車そのものの見せる反応に対して全く感じるところが無い。
口が悪いですが、「これなら私が運転しなくたっていいや。自動運転でもこの車の見せ場は楽しめる」
ってことになりかねないな、と。
でも、自動運転の車なんて全く興味ありませんね。
こんなことをやっていると、ユーザーが車に対して「どうでもいい」「何だっていい」と思い出す
ようになり、結果車離れを加速させてメーカー自らの首を絞めかねない、と思うのは余計なお世話
でしょうか。
上手くまとめられませんが、私がこの車を買って乗ったら、最初の車検の頃には特段思い入れが
無くなってしまっている気がするのです。
私はまだオールドタイプのドライバーということなのでしょうかね(笑)。
- 満足している点
- ・初代で見せた際立つ低燃費は健在。エアコン付けっぱなしで郊外巡航という条件で21~22km/L、エアコンオフならさらに4~5km/L増って普通の車じゃ考えられない。
・慣れるまで時間がかかるが、使いこなせるようになると結構楽しいスイッチ類。ステアリング、アクセル、ブレーキ以外はほとんどスイッチ化しているので、パソコンを使っているような気分。普段あまり使わないスイッチはモニターに収めてタッチパネル化しているので、インパネもすっきりしていてクールな印象。
・トヨタの車にしては珍しくまともな部類に入るシート。ロングドライブでもほとんど腰が痛くならずに済んだ。これは失礼だが少々意外な部分。
・初代に比べるとモーターの作動音がかなり小さくなった。初代は電車並みに聞こえてました。
・大人4人を十分快適に包み込む室内の広さ。ルーフが寝ているのでその部分は割引だがこれは空気抵抗の低減と引き換えなので仕方ない。
- 不満な点
- ・車の動作全体においてレスポンスが非常に悪い。「のろい」、「ゆるい」があちらこちらに見られる。詳しくは後述。
・アクセルレスポンスが軽自動車並みにもさーっとしている。高速道への合流のような加速が欲しい場面ではもたつくことが多く、本当にモーター付きの車か?と疑うこと多々あり。
・モーター走行からエンジン併用に切り替わる時の振動が結構大きい。ただし、私はレンタカー利用でかつ距離走っている個体(平均6~9万km)に乗ることが多いので、経年劣化かもしれない。一度ほとんど新車の個体を借りた時があったが、ここまで振動しなかったような気もする。
・100km/h以上で巡航すると目に見えて燃費が伸びなくなる。これはエコドライブを知らず知らずに強制されていると思えば悪いことではないかも(笑)。
・ブレーキは回生ブレーキだからとはいえ、結構きついカックンブレーキ状態。この車から他の車に乗り換えると、強化パッドが入っている車でも効きが悪いと錯覚してしまうほど。もうちょっと普通の車に近づけられないのか。ブレーキそのものもトヨタの悪習が残っており、立ち上がりはガツッとくるのにそこから踏み込んでも効きがほとんど変わらない。
・ノーマルグレードの足でも、路面の継ぎ目やうねりを拾うと垂直方向の突き上げが意外と大きい。
・コーナリング性能はちょっと恐怖すら感じる。燃費向上の大前提ではあるのだが、エコタイヤと路面抵抗を流す(=踏ん張らない)セッティングの足回りゆえにステアリングに伝わる反応が始終グニャリグニャリとしていて気分が良くないし、コーナリング時は大してスピードを出していなくても横にジリジリと逃げ出しそうな感覚。首都高で少しきつめのカーブを60km/h程度で入っていったところ路面のギャップ(ジョイントではありません)を拾ったのだが、一瞬真横にズレたのは冷や汗が出た。今時の日本の中型車でこんな弱い足回りがあるのかと驚いてしまった。
・スイッチやタッチパネル制御を増やすのはいいが、オーディオのボリュームやエアコンの温度風量調整のような「すぐ切り替えがしたい」部分はダイヤルやボタンで残しておくべきでは?
・DC電源の取り口がセンターコンソール内なので、レーダーなどをつけると配線を隠すのがちょっと面倒。オーナーの方々はヒューズボックスから取っているようですが。
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