トヨタ プリウス 「アバンギャルドなデザインだけで買い!」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

工藤 貴宏
工藤 貴宏(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

5

デザイン
5
走行性能
3
乗り心地
4
積載性
3
燃費
5
価格
3

アバンギャルドなデザインだけで買い!

2023.11.28

年式
2023年1月〜モデル
総評
大胆な新型のスタイルは好みが分かれるところでしょう。でも、それもプリウスがこれからも存続するための策のひとつ。かつては「ハイブリッドカーが欲しいからプリウスを買う」だったのが、いまではプリウス以外にもハイブリッドカーがたくさん選べる状況に。そんな中、プリウスが生き残るための道として個性的なスタイルで再出発したというわけです。5代目プリウスはこれまでのプリウスとは役割が変わったと考えればいいでしょう。「プリウスが魅力的だから買う」になったのです。
満足している点
とにもかくにもカッコよさ。5代目プリウスを選ぶ最大の理由はそこじゃないでしょうか。ハンドリングも気持ちいいし、従来に比べて加速も心地よくなりました。もちろん燃費だって優れています。超個人的な話をすると、この世代のプリウスは初めて自分の愛車として欲しいと思えるプリウスになりました。
不満な点
個人的には大歓迎のスポーティなデザインですが、人によっては「乗り降りしにくい」とか「Aピラーに圧迫感がある」とか「Aピラーが斜め前方視界の邪魔をする」と感じるのも確かでしょう。でも、いいんです。そういう部分が気になる人はプリウス以外のクルマを買えばいいのですから。
デザイン

5

好みが分かれることでしょう。……と前置きして個人的な感想を言えば……超クール!なんなんですか、スポーツカーみたいなAピラーの寝かたは(笑)。プリウスがこんなにアバンギャルドなスタイルになるなんて夢にも思っていませんでした。わかりますよ、「こんなのプリウスじゃない!」とか「スタイル優先で運転しにくい」という人の気持ちも。でも、そんな人は同じプラットフォームに同じハイブリッドユニット(エンジンは1.8Lのみ)を積む「カローラセダン」を選べばいいのです。新型プリウスは“カッコいいクルマ”を求める人にフルスイングしてきましたね。いいと思いますよ。
走行性能

3

気持ちよく走ります。これまでプリウスのハイブリッドは燃費最優先で、新型も1.8Lエンジンを積むタイプはその延長。しかし2.0Lエンジンを積むタイプはこれまでのプリウスとは異なる方向性で、燃費は多少犠牲にしても加速感とか運転する気持ちよさを重視した味付けになっています。もっともパワフルで気持ちいいのは「PHEV」モデル。コーナリングに関しては、ハイブリッドのシステムにかかわらずどちらも爽快。
乗り心地

4

最近のトヨタは、操縦性と乗り心地のバランスがいいですね。プリウスも例外ではなく、スーッと気持ちよく曲がるのに乗り心地だって良好。フラットライド感が強く、視線が上下にブレないから車酔いもしにくいでしょう。「PHEV」モデルはよりエンジン音が静かで、乗り心地も上質感を感じられる仕立て。クラウンに対するクラウンマジェスタのような、ひとクラス上の乗り心地が味わえます。「乗り心地」を居住空間まで話を広げると、乗員に迫ってくるかのように大きく寝たAピラーは好き嫌いが分かれるかも。スポーツカー好きの筆者としてはまったく苦ではない、というかむしろ好きですが。
積載性

3

このクラスのハッチバックとしてまったく遜色ありません。かつてはハイブリッドカーというとバッテリー積載の関係で荷室が狭くなったりといろいろネガティブな面がありましたが、昨今はパッケージングが進化したことでまったく気にならなくなりましたね。PHEVでも実用上、荷室が狭くなるなどのネガは全く感じられません。
燃費

5

2.0LモデルのWLTCモード燃費は28.6km/L。1.8LモデルのWLTCモード燃費はさらに良くて32.6km/L(いずれも数値はFF車のもの)。なんという実力なのでしょうか。低燃費マシンのプリウスというポジションは今でも健在なのです。これ以上を求めるなんてバチあたりの行為でしょう(笑)。燃費や車両価格のリーズナブルさでいえば1.8Lですが、個人的にはアクセルを踏む歓びを多く感じられる2.0L、さらにいえばPHEVがいいですね。
価格

3

「KINTO」というサブスクリプション(リース)専用となっている1.8Lモデルは純粋な価格が出せませんが、2.0Lモデルは320万円から。プリウスと考えると「高くなったな」ですが、内容を考えれば比較的コスパがいい気がします。プラグインは460万円からですが、実は購入補助金の関係で東京都に住む人が買うと非プラグインの同等グレード「Z」よりも安く手に入ることはここだけの秘密にしておきましょう。
工藤 貴宏
工藤 貴宏
自動車ジャーナリスト
1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
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