トヨタ プリウス 「燃費性能だけじゃない!総合性能の高い1台」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西川 昇吾
西川 昇吾(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

5

デザイン
4
走行性能
5
乗り心地
5
積載性
5
燃費
5
価格
4

燃費性能だけじゃない!総合性能の高い1台

2022.7.20

年式
2015年12月〜モデル
総評
この4代目になって、プリウスはクルマとして魅力的な1台へ大きく進化したと思う。それまでは燃費性能の高い移動手段という印象があったが、4代目からはドライバーズカーとしての魅力が高まった。年次改良からは運転支援システムの装備もより充実し、全体的な装備面での不満も少ない。ハイブリッドモデルのラインアップが広がっても、プリウスは世界的なハイブリッド車の顔であることは間違いない。どこに出しても恥ずかしくないような、しっかりとした作り込みの気合を感じることが出来る1台だ。
満足している点
燃費性能もさることながら、1台のクルマとして全体の性能がとても高い位置で仕上がっている点だ。走行性能やドライブフィールも満足のいくものだし、積載能力も高く長距離移動もストレスが少ない。見た目が気に入れば多くの人が満足のいくクルマと言える。ハイブリッドを普及させた立役者として、今でも世界の多くの地域で販売されているだけあって、その作り込みの気合を感じることが出来る1台だ。中古車でタマ数が多いのもオススメできる理由の1つ。
不満な点
見た目から予想が付くと思うが後方視界があまり良くない。これは空力を煮詰めた結果と言える部分であり、購入する上で理解しておく必要がある。また、欲を言えばインテリアの質感をもう少し高めてほしい。同価格帯の後発のトヨタ車の方がよりこだわったインテリアと感じるので、のっぺりとしたインパネ周りが変更されれば印象はかなり異なると思う。
デザイン

4

大幅改良前は結構攻めたデザインだったが、改良でコンサバになったと思う。いろいろな意見はあると思うが、大幅改良後は万人が受け入れやすいデザインになった印象だ。それでも歴代モデルと比較すると攻めた印象があるのは間違いない。全体的にヌメっとしたフォルムは好き嫌いがはっきりと分かれると思うが、空気抵抗を意識したデザインとなっていてソコに先進性や機能美を感じる。灯火類の小手先だけでなく、全体的に未来感があるデザインとなっている印象を受ける。
走行性能

5

トヨタの新世代プラットホームTNGAを採用した第1弾のモデルとして登場し、早7年程。後発のTNGAプラットホーム勢と比べると少し劣っていると感じる気がしなくもないが、気持ち程度といった具合。今でも十分に気持ちいいハンドリングを実現しているし、パワーユニットの性能も文句ない。高速域でも、空力を煮詰めているクルマだからか比較的安定していると感じる。ハイブリッド=プリウスというイメージを作り上げているだけあって、どこの国に出しても恥ずかしくない作り込みをしてきたという印象を受ける。
乗り心地

5

TNGAプラットホームを導入してから、トヨタ車全体的に乗り心地はグッと良くなった。特に、このプリウスが採用しているTNGA-Cプラットホーム以上の車種はそのように感じる。これはボディ剛性が向上したのも理由だとは思うが、リアサスペンションにダブルウィッシュボーンを採用しているのが大きな理由だと思う。このクラスのFFは比較的トーションビームが多くコストのかかるダブルウィッシュボーンは少ない。それが出来たのはTNGAプラットホームを多くの車種で使用し、コストを下げるという戦法を取ったからだろう。静寂性と乗り心地などといった快適性に関わる部分は、値段以上の価値があると思う。
積載性

5

ハッチバックスタイルでリアを大きく絞り込んだエクステリアデザインから想像すると、あまりラゲッジスペースに期待は持てないが、実際に見てみると広々という印象は少ないものの、床面が低く容量が大きいという印象を受ける。実際容量も502Lとなっていて同価格帯のSUVよりも積載容量があるのだ。トランクの経常的な使い勝手という面では分が悪いかもしれないが、このボディサイズのセダンと考えれば必要十分なラゲッジスペースと言えるだろう。
燃費

5

このクルマで燃費性能に文句を言う人は少ないだろう。むしろこれで文句が出るのであれば他にどんな選択肢があるというのか教えてほしい。もちろん、コンパクトカーにもハイブリッドが普及した今、単純な燃費性能だけで言えばプリウスを超える車種も数多くある。しかし、大人4人がさほど不満なく座ることが出来て、荷物もソコソコ載って高速での長距離移動のストレスも少ない。そのような各種性能が高いクルマでこれだけの低燃費を実現しているという点が高評価と言える。
価格

4

エントリーモデルは260万円ほどからの価格設定となっているが、実質的に個人のクルマとして購入を考えると300万円プラスアルファといったところだろう。実用性と低燃費、各種性能を考えれば妥当な値段だと思うし、少しお買い得感も感じられる。しかし、トヨタのSUVラインアップが充実してきた今では、価格の面でのインパクトが薄いというのが正直なところだろう。
西川 昇吾
西川 昇吾
自動車ジャーナリスト
1997年生まれ、大学時代から自動車ライターとしての活動をスタート。現在はWEB・紙の各種媒体で様々なジャンルの記事を執筆するほか、車両解説動画にも出演し、喋りの分野にも挑戦中。愛車のマツダ・ロードスターで定期的にサーキット走行をし、ドラテクの鍛錬も忘れない、目指すは「書けて、喋れて、走れるモータージャーナリスト」
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