実車を見てきました
新型パッソKGC30の展示車を見てきました。地元のカローラ店では特段のイベントも無く、来店客はプリウスの修理に来た方が大半で、パッ
2010.2.21
- 総評
- 実車を見てきました
新型パッソKGC30の展示車を見てきました。地元のカローラ店では特段のイベントも無く、来店客はプリウスの修理に来た方が大半で、パッソにとっては辛い門出となったようです。
試乗車はまだ用意されておらず、試乗レビューではないことを予めお断りしておきます。外観や内装についての感想のみとなります。展示車のグレードは1.0+Hana(2WD)でした。
スタイリングは写真ではかなり丸っこく見えますが、実車で立体的に見るとそれほどキャシャではなく適度な骨太感もあり、よくまとまっていると思えました。丸みを帯びた分、初代には無い高級感がかもし出されており、メーカーが狙ったセンは行けてるように見受けられました。
ところが外観の高級化に比して、内装の質感はよく見れば初代と変わらないレベルでしかなく、チグハグな印象です。小物入れやシートアレンジも初代の機能を継承しており使い勝手は良さそうですが、目新しさが全くありません。グローブボックスやラゲージルームランプなど初代の標準装備が一部削られているのも気になりました。
足回りも、タイヤのグレードアップ以外は初代のままではないかと見受けられました。CVT化も含めて走りの質感に変化があるのか、いずれ試乗して確認したいと思っています。
1.0+Hana(2WD)の希望小売価格は129.5万円。ホンダフィット1.3G Fパッケージ(2WD 128.7万円弱)が買えてしまう価格です。しかし1.0+Hanaの見た目の印象では、それ相応の価値が見い出せるかは微妙に思えました。早々に特別仕様車投入となりそうな予感がします。
- 満足している点
- ■外観は初代より高級感があり悪くない。
■ボディサイズ(特に横幅)を拡大しなかったのは卓見。
■165/70R14のタイヤはスタイリング上のバランスが良い。
【内装・装備で初代パッソの長所を継承しているところ】
■広い室内と使い勝手の良いラゲージスペース。
■座面が大きく乗り降りしやすい前後シート。ロングクッションモードも健在。
■着座位置、アイポイントの高さ。初代同様運転しやすそう。
■コラムATレバーで左右ウォークスルーができる。
■ベンチシートのセンターアームレスト部の小物入れ。収納力は初代と同様大きく、フタが縦開きから横開きに変わって使い勝手が向上した。但しフタの裏側が補強用のリブ丸出しで安っぽいが。
■マルチトレイ、助手席シートアンダートレイ、ワイドフリーラックなど、これでもかとある小物置き場。
■バニティミラーが運転席、助手席両方にある。引き戸式のミラー扉も使いやすい。
■フューエルリッド裏側の給油キャップハンガー。
【内装・装備で初代パッソより改善されたところ】
■各種スイッチの位置が改善された。ドアミラーの調整スイッチやヘッドライトの光軸調整ダイヤルが運転席右下の手の届く位置に移動。フォグランプのスイッチは方向指示レバー内に統合された。アクセサリーソケットもマルチトレイ右上に移動。
■スピードメーターがインパネ側に移動して見やすくなった。
■買い物フックをフロントに移したのは正解。ひっくり返すとフックを隠せる仕掛けも良い。
■バックドアがプライバシーガラスになった。初代のラゲージスペース丸見え状態が緩和された。
■ルーフアンテナが全グレード標準装備になった。取り付け位置が中央後部ではなく左後部に寄せてある。スタイリング上のアクセントになるほか、背の低い方でもアンテナの取り外し・取り付けがしやすくなっている。
■ボンネットステーの先端にプラスチックのフックが付き、ボンネットに差し込みやすくなった。初代のものはステーを曲げ加工しただけの針金フック状態で安っぽく、ボンネット裏にキズ付けないよう扱いに気を遣わされる。
- 不満な点
- ■下回りをのぞき込んで見た限りでは、足回りは初代と変わっていなさそう。リヤサスのトーションビームなど初代のまんまなのでは。Racy用リヤスタビライザーの取り付け用ボルト穴まで同位置にあると思われた。初代同様のふわふわサスの予感がする。
■新型でも低グレード車のタイヤは、初代1.0L標準グレードと同じ155/80R13だが、165/70R14に統一できないものか。メーカーオプション価格から推測するとタイヤ4本合計の価格差はわずか9,000円と思われる。車両本体価格が9,000円+α高くなっても全グレード165/70R14に統一し、ディスクブレーキをサイズアップするなど初代の弱点を克服して欲しかった。アフターマーケットでのタイヤ調達のしやすさにも配慮して欲しい。
【内装・装備で今一つなところ】
■ドアの内張りがチョコ色のプラスチック板1枚構成(?)。表面加工もプラスチッキーなもので、いかにも安っぽい。ドアを開閉した時の振動で、内張りが震えるのもいただけない。
■グローブボックスが無いのには驚いた。初代のグローブボックスは収納としては使い物にならないが、車検証入れとしては機能する。新型では車検証はどこに入れるのか?とカローラ店の女性店員さんに聞いたら、ラゲージスペース右側のポケット(デッキサイドポケット)に入れるのだとか。店員さんも変わったクルマだとおっしゃっていた。
■天井中央にルームランプが無く、フロント天井部のマップランプがルームランプ兼用となっている。展示車にはディーラーオプションの「ナノイー*ドライブシャワー」がマップランプの位置に取り付けられており、「ナノイー*ドライブシャワー」に白色LED1眼のマップランプ兼ルームランプが付いていた。夜乗ってみなければ実際のところはわからないが、ルームランプの光量不足が懸念される。
■ラゲージルームランプが標準装備から落ち、ディーラーオプションに降格した。
■スピードメーター中央の警告灯類が集中している部分が見づらい。
■相変わらずタコメーターが無い。それどころか新型ではオプション設定すら無い。
■リヤシートのヘッドレストの高さ不足が初代のままで、全く改善されていない。
- デザイン
-
-
- 走行性能
-
-
- 乗り心地
-
-
- 積載性
-
-
- 燃費
-
-
- 価格
-
-
- 故障経験