ダイハツ万歳
12ヶ月点検の代車で2日間だけのお付き合いでしたが、酷評されることが多いのに、実際は大変素晴らしいクルマでしたので、大事に乗られているオ
2008.5.18
- 総評
- ダイハツ万歳
12ヶ月点検の代車で2日間だけのお付き合いでしたが、酷評されることが多いのに、実際は大変素晴らしいクルマでしたので、大事に乗られているオーナーのために投稿しました。前席が個別シートでしたので安価なモデルだと思います。当方の車歴はカローラ、ベンツ300SE、シーマ4100、セフィーロ等で現在はクラウンです。収入が激減し、物価が高騰するご時勢で、軽自動車より安く100万円でこれだけ完成度の高い車が提供されるのかと感心させられました。
車内は静かで広く、丁寧に造られており長距離でも疲れ知らずです。夕方5時ぐらいに代車で借りたのですが、乗った瞬間に今までの車とは違った乗り味でとても楽しくて面白かったので夜中の12時まで120キロほど乗り回した時の印象を報告いたします。
普段はいろいろと注文が多く、ウルサイ人間ですが不思議とこのパッソには文句が少なく、ダイハツの技術者の方のクルマ造りに対する献身的な姿勢が実感できました。
- 満足している点
- ①運転席-座った瞬間に実に良くできているのが実感できます。前後方向はシートの着座位置が高いのでゆったりしており、幅方向もタイヤの位置、コラムシフト、足踏み式パーキングブレーキにより束縛される物がありません。助手席側から運転席へ簡単に移動できるので便利です。
②アクセルペダル-レイアウトがボルボに似ており右足が疲れない構造です。オルガン式よりも優れます。
③発進時-滑らかに走り出します。急加速も得意でパワーがあります。
④市街地走行-重厚感はありませんが上下のピッチングも少なく、段差もフラットな乗り心地で通過できます。ただし現行型のヴィッツの方が優れています。流れにも普通について行けますし、中間加速も低速からのトルクのお陰で良好です。
⑤追い越し加速-トルク重視の設定ですので得意ではありません。ただし平地でも余程の登り坂でも同じように加速します。(ヴィッツより良好)
⑥高速走行-フラットな乗り味で真っ直ぐ走ります。
⑦ブレーキ-可も無く不可も無く普通です。
⑧静粛性-酷評されていますが、細いタイヤのお陰で普段は静かです。ただし路面が荒れると室内が低いこもり音で騒々しくなります。(ヴィッツの方が静か)
⑨登坂性能-かなり秀逸です。エアコンONでも強力なトルクのお陰でエンジンを回さずに登って行きます。昔のマニュアル車のようです。ヴィッツはCVTなので相当いけますが、普通の4ATのパッソの方が強力です。加速性能よりもトルクを重視しているので普段からアクセルを踏み込む量が少なくなり、燃費も向上させています。
⑩燃費-トルク重視のお陰で、市街地走行で15キロ程度でした。(雨天、エアコンON)
⑪運転席シート-身長173cm、80キロの私が5時間以上乗っても平気です。
⑫後席シート-ゆったりと座れて、座面もぶ厚いです。
⑬トランク-車外から見るよりもたくさん容量があります。
⑭維持費-車重900キロで13インチのタイヤなので走行距離が多い人には有利です。
⑮コラムシフト-見た目は貧弱ですが、操作感は重厚で良好で一度慣れたらクセになります。かなり使いやすいです。
- 不満な点
- ①高速道路での流入時の加速
トルク重視が災いして回転が上がりませんので本線の流れに全くついて行けません。初めてのときは相当コワイ思いをしました。この点は他のユーザから多く聞かれるので酷評される原因だと思います。私は昔のマニュアル車のように流入のかなり前から2レンジにシフトダウンして高回転のまま流入するようにして対策しました。そうすればキックダウンよりもスムースで、90キロまでは加速も思うようにコントロールできます。
②瞬間燃費表示について
走行中に気になるので良く見ます。平地では45キロ/Lを表示します。しかしトリップメータ(走行距離表示)を同時に表示できないので、プッシュレバーをかなり頻繁に押して表示を切り替えることになります。さらにハンドルを切り込むとハンドルの中央部分で表示が隠れるので、これは何とかして欲しいと思います。同様にスピードメータも確認できなくなります。
③エンジン始動音
イグニッション作動音は軽自動車そのものです。カローラみたいに高級感のあるものに変えられないでしょうか。ハッキリ言ってこの時に値段の差を実感しますので少し損をしていると思います。
④トランスミッションについて
搭載される4速ATは実に良く出来ています。しかし私がヴィッツを代車で2日間借りたときの燃費を比較すると、今回とほとんど同じ道なのに18キロ/Lと、20%近く差をつけられています。この差はやはりCVTにあると思います。ヴィッツのエンジンはトルクが物足りませんし、全開時はパッソの方が強力な加速をするのに、CVTの超低回転走行に4速ATは燃費で勝てないのです。このことがパッソの評価の中で意外と燃費が良くないという評価になっている原因だと思います。
⑤エンジン音
アクセルを踏み込むと急に軽自動車みたいなエンジン音に変わります。普段はトルクのお陰でエンジンを低回転のままで実に静かに走るので惜しいです。
<結論>
いろいろ短所を述べましたが、価格の割にはかなり良く造られたクルマという印象でした。
いろいろ酷評を受けているようですが、もっと高価なクルマでパッソ以下というのは結構多く見られます。
ただしCVTの次期モデルなら買いたいと言うのが本音です。
- デザイン
-
-
- 走行性能
-
-
- 乗り心地
-
-
- 積載性
-
-
- 燃費
-
-
- 価格
-
-
- 故障経験