15分の試乗でした
前向きにはいい車。後ろを振り向くと不思議な車。そんな第一印象でした。
さあ出発。ディーラーから一般道に出るのに、ヴィッツでぎりぎり
2008.12.4
- 総評
- 15分の試乗でした
前向きにはいい車。後ろを振り向くと不思議な車。そんな第一印象でした。
さあ出発。ディーラーから一般道に出るのに、ヴィッツでぎりぎり回れるのか?と思うスペースでくるっと切り返し。大きさは違うが昔の4WSプレリュードを思い出す切れ角です。
シートは国産にしては珍しく座面が長い。大体ひざから3cmはどんな車でも開くのに、iQは膝までぴったり座面があるのにびっくり。ヨーロッパサイズだからか?とすると、ヴィッツとかは兼用じゃないのかとか、いろいろ疑問は出ます。できの悪いシートだと、私の腰痛は15分でも耐えられないですが、iQは快適で、後から試乗したヴィッツはちょっと腰に来ました。ポジションのあわせやすさもiQが上でした。センターメーターの違和感がないからかもしれません。
内装は小型車としてはいいほうだけど、確かにプレミアムというには?というかんじでしょうか。ドアトリムがハードパッドなので、ちょっと気分的に・・・
ハンドリングは普通に乗っているにはかなりいいのではないでしょうか?ホイールベースが短くて相対的にクイックなので、気分的に飛ばしたりはしたくない部類で、その意味でも燃費に貢献するのかなあ、と思います。慣れてくると踏み込むのでしょうが。
加速もそれなりに踏み込むかSポジションであれば、いい感じに加速しますから、3気筒であることのエンジン音のしょぼさに目をつぶればできはいいのではないかと思います。気持ちいい音のマフラー(大きい音という意味ではなくて)があれば改善できるのかな?
清水和夫さんが動画で「ポルシェのブレーキ」といっていたのですが、ポルシェかどうか分かりませんが、ストローク感やコントロール性はトヨタとは思えない、また小型車とは思えない感じです。
あと、CVTのコントロールがヴィッツに比べて低回転を使いたがる感じでした。車重も関係しているのかもしれませんが、ヴィッツのほうが自然な感じはします。普段燃費走行を多用してアクセルチョイ踏み領域を使いますが、その癖で踏んでいると「なわなわ」しながら1500回転くらいでしかも加速をしていきました。ちょっとびっくり。スロットルのセッティングが違うのもあるでしょうが、同じくらいの踏み代でヴィッツは2200回転くらいで回っていたのでより感覚に合うような気はしました。
- 満足している点
- ・小回り。対抗できるのはスマートやツインくらいじゃないか?
・運転中の動的質感。比較対象にもよりますが、ミッションの違和感が取れるくらい乗込めば(慣れが解決すると思うので)、かなり気に入りました。
・シート。もう少し長時間で体験したいですが、基本的にチョイ乗りの車なので、これでいいのではないかと思います。
・助手席の広々感。運転していて、隣の営業さんが途中でシートを下げてほぼ横並びになったのですが、相当脚がゆったりしていて、うらやましかった・・・
・運転感覚。クイック感とかは除いて、それでも質感はいいですね。
- 不満な点
- ・値段。高いです。きっと売りにくいでしょうね。営業さんも誰に売るのかがよく分からないといっていました。
・ミッションが一種類。選択肢が狭いので、もっと広がればと思います。
・用途が限定される。通勤や買い物に限定されるイメージで、運転した雰囲気と消費者の使用イメージがあわない。
評価関係は、所有しないとよく分からないと思いますのですべて3つでつけていますが、趣味で買うなら6MTかせめてCVTにマニュアルモードつきであれば、と思います。かなり個人的には買いたい病にかかりましたが、家庭の事情でヴィッツになるでしょう、きっと。
やはり乗って値段も納得するけど、じゃあその「感覚」を、家族全員が理解できるかというと、難しい車です。でも個人的には好きです。この車くらい動的質感の高い、安全装置も満載の小型車を作らないと、本当はだめなんじゃないでしょうか。
危険なのは軽やヴィッツ・カローラクラスに乗る運転の苦手な人たちが雨でスリップしたり、急な飛び出しを回避するときにどういった行動をとるかだと思います。VSCやステアリングアシストが本当に必要なのはこのクラスです。最上級グレードではなく量販グレードにこそつけてもらいたい。30kmでもとっ散らかるんですよ、あせると。
車がどう動くか、理屈も分からず乗っている人にこそ、実はこの車が向いているような気はします。
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