トヨタ iQ 「先陣は消えた頃に評価される!?スゴいパッケージングだが市場に受け入れられていない」のユーザーレビュー

Takahide Sumida Takahide Sumidaさん

トヨタ iQ

グレード:100X(CVT_1.0) 2012年式

乗車形式:レンタカー

評価

4

走行性能
-
乗り心地
-
燃費
-
デザイン
-
積載性
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価格
-

先陣は消えた頃に評価される!?スゴいパッケージングだが市場に受け入れられていない

2015.8.3

総評
 スマートもそうですがもともとマイクロカーの可能性は私も多いに期待しているクチです。トヨタもスマートのカテゴリに参入した際、方向性を「セレブリティがセカンドカーとしてガンガン使える」ように、軽自動車の域を超えて、例えば同じ社内でいえばレクサスやアルファードがあるけれど、近所の足クルマとして、そのサイズ感がちょうどいいものを作ったと思うんですよね。インテリアの質感も抜群にいいし、トヨタの大衆っぽいデザインから明らかに逸脱していて、ターゲットが明快なのが裏付けられます。

 出てきた頃は私も大騒ぎして、コラムを沢山書いたものでした。当時の私はとってもエココンシャスで、ダウンサイジング崇拝だったのです。もう一つ、小さいのにプレミアムであることです。メディアも「これはレクサスにしたらいい」と書いてましたが、大いに共感出来るものです。

 とにかく、IQの出来映えを確かめようと、ビジネス利用でもないのに、目的地もなく自腹を切ってカーシェアリングで試乗しました。ファーストインプレッションはこれがびっくりで、「目をつぶったままIQに乗せられたら、これはアクシオですね」と紛うくらい、全長2.9mのクルマとは思えない位、フラットな乗り心地だったのです。

とにかく、運転席からの眺めは普通のトヨタのコンパクトカーと同じで、後ろを振り返ったらテールが目の前でビックリ、といったくだりでしょう。なるほど、コンセプト通りに富裕層のセカンドカーとして申し分ない出来映えでナットクしたのでした。それ故に、ネガティブな側面が露呈し始めたともいえるのがIQだと思います。

 市場にもっと受け入れられるだろうと思っていたら、そうでもない印象です。私が感じているのは、横っ面は超短くて斬新なのだけれども、フロントやリアだけ見ていると、マスがでかくてマイクロカーという印象がまったくないんですね。もちろん、室内長を切り詰め、機械類を収めなければいけないのだから、パンパンになるのは否めません。むしろ評価すべきはあのスペースにラジエターやらエアコンが収まっているのはスゴいらしいんです。忘れてはいけないのは3人+1人パッケージングですね。スマートはリアエンジンに2人乗りですから。極端に前後方向にシュリンクしたパッケージングは秀逸でしょう。

 トヨタはかわいらしさを出すより、スマートさを強調したようです。しかし、秀逸なパッケージングを知らない、気にしない市場は単に「短いだけのクルマ」という印象を与えている気がします。間違いなく、フィアット500のような可愛らしさがあったなら、IQは大受けしていたでしょう。

 話は変わりますがこのIQ、アストン・マーティンにOEM供給されていましたよね、その名も「シグネット」。見事にミニ・アストンになってコンクール・デレガンスでウケそうな仕上がりになっていますが、アストン・マーティン社のC02ペナルティ対策という大人の事情であったことは言うまでもありません。私はこれをみて、益々「レクサスIQ」としてポジショニングさせるべきではなかったのでは、と思います。トヨタだって考えたでしょう。でもやはり、台数を稼ぐ方にプライオリティを置いたのと、ブランドのクオリティコントロールに及ばない、という判断があったのかもしれません。でもポテンシャルはありそうだから、コスト次第で出来ると思っています。レクサスIQなら200万円でもいいと思います。

こうなるとあーしたい、こうしたいとメカど素人の私がピーチク騒ぎだしますが、クルマのサイズに大してエンジンが大きすぎると思います。1.3リッターも要らないでしょう。ドイツ車ならミディアムクラスのワゴンを引っ張るサイズですよ。そこで思いついたのはコペンのターボエンジンを800ccにして載せたら、と思います。

あと、これは半分冗談ですが、IQのワゴンがあったら面白いですね。リアシートは現状のままホイールベースもそのままに、リアオーバーハングを思いっきり伸ばす、へんてこな形になりそうですが、絶対やってくれそうにありませんが、どこかのビルダーにやってほしいものです。

 もともとスマートのようなマイクロカーが好きな私は、三菱アイに惚れ込んで買ったし、その後スバルR1も買おうと探していました。路上の一人当たりの専有面積が大きすぎる、と感じていて、自治体も本腰を入れてIQ専用駐車スペースなるものを設定すれば、これまで使えていなかったデッドスペースや2台分使えるかもしれないし、自販機を置くより利益がとれるかもしれない。せっかくこんな短いクルマを作ったのだから、その短さを生かすプレゼンテーションを期待しているのです。




満足している点
ピッチングが酷そうに見える見た目でも、実はヴィッツ以上の乗り心地。
不満な点
やはり、デカい顔の印象がつきまとい、ちいさくて可愛い印象を与えられなかった事 リアルチョロQ。あと、全幅が5ナンバー枠いっぱいなので、期待する程の取り回しのよさはなかった。
デザイン

-

走行性能

-

トヨタもダウンサイズ傾向だから、1リッターや1.3リッターを積むIQは一世代前の感じがあり、1000CC以下が望まれる。気になるオーバーステア感もない。
乗り心地

-

こんなにシュリンクしたクルマだから、ピッチングが酷そうだけれどそのネガがない。感覚はヴィッツやアクシオ並。実はかなりスゴい事だと思う。
積載性

-

リアシートやトランクスペースについてはしゃべってはいけないという法律がある。
燃費

-

車重890キロからのIQなら、ヴィッツやパッソの事を思えば、もっとよく出来るのでは。
価格

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故障経験

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