トヨタ クラウンマジェスタ 「伊達オトコのマジェスタ」のユーザーレビュー

伊達オトコのマジェスタ

2024.6.21

総評

きちんと「大人のセダン」の世界を持っている。
とてもよく走るし、どこに乗っていっても恥ずかしくない落ち着きもある。

さすがマジェスタとして歴代、クラウンからワンランク上のフォーマルさを体現してきただけあり、酸いも甘いも噛み分けた年代にふさわしい雰囲気を持つ。オーナーとして似合う年代が確実にある。

マイナーな故障が結構あったが、しょうもない人間の私を伊達男に気取らせてくれた頼もしいクルマであったと思う。

満足している点

18クラウンシリーズ共通の動的なイメージを保ったまま、落ち着き払った雰囲気もある。まさにオーナーのその日の気分にあった使い方ができる、懐の深さ。スーツにゴルフウェアに革ジャン、どれで運転席に収まってもオーナーを粋な男に見せてくれる。

不満な点

アジア圏内で売られていたので、ジャパンオリジナル感に欠ける。クラウンを名乗るならば、日本国内髄一のブランドとして君臨して欲しいもの。

オーディオはノーマル仕様であったが、ちょっと低域が極端で、楽曲によってはウーファー族のように外部に漏れてしまい恥ずかしい思いをする。

デザイン

5

保守的という言葉の呪縛から解かれようとしたかのようなちょっと日本車離れした感じ。徹底的に角を取り去った、歴代マジェスタにない独特な風貌。

豪快な曲面のハウジングをもつヘッドライトは始動時オートレベラーにより一旦光軸が上下し、これから走り出す雰囲気を盛り上げる。

うまく立体的に並べられたLEDテールランプは、装飾として見ても愉しめる。

走行性能

5

当方FRであったが、申し分なし。

セルシオ譲りの3UZエンジンは文句なし。目立たずおとなしく回るくせに相当なパワー。

従来のECTでは飽き足らず？搭載された、EMVナビの地図とリンクするNAVI AI-SHIFTとVDIMは凄い。地図上のカーブ前や勾配をも参考にして、エアサスやシフトタイミングをコントロールする。本当にオンザレール感覚。こんなのはこれまでのマジェスタにはなかっただろうし、私は完全に運転がうまくなったと勘違いしていた(汗)。私のはプリクラッシュ＆レーダークルーズもあり、走行時の安心感は別格であった。

乗り心地

4

柔らかいが、ペースを上げると引き締まる不思議なサス。荒れた路面でエアサスがバタつくのは気になったが、収まりは速く、ストレスにはならない。

オプションの本革シートはスラックスだとひたすら滑り、カーブが多いと疲れやすかった。かといってデニムで乗ると革が痛むし夏は熱いし、あんまりよいことがなかった。

積載性

5

広い。ゆえに目的地到着時よくバッグがいろんな方に転がっていたが、オプションのラゲージネットを買って解決した。

燃費

5

山間部をはりきって走っても6.5～7.0km/Lで、とてもよいのではないか。

価格

4

それなりにリセールもあったので、私は満足している。

故障経験

おそらく大多数が経験済みかと思うがダッシュボードのウッドパネルの反り。サービスキャンペーンで替えても反るとは何ごとか!?しかも反り方が半端ではなく、交換以外に解決法がない。カーリーメイプル本木を奢った結果なのかわからないが、これのせいで18マジェスタに興ざめしてしまっては、車が可哀想すぎる。

電動リアサンシェード。作動時の振動でだんだん両端の樹脂が飛び出てきてたのに気づかず、ある日パッケージトレイに引っ掛かり破損してしまった。シェードとトレイ両方を交換。

パワートランクリッド。開扉のみ電動だが、ダンパーの寿命で、上がろうと頑張るが力尽きバタっと落ちてしまい、結局降りて手で開扉することに。まぁダンパー交換で治る。