Super Cityさん
トヨタ クラウンハイブリッド
グレード:ハイブリッド“スタンダードパッケージ”(CVT_3.5)
2008年式
乗車形式:マイカー
クラウン史上、最強モデルとして君臨。乗っておくべきクルマです。
2010年2月、200系クラウンはMCを行い、この時変更前と変更後の両方のモデルを比
2012.8.23
- 総評
- クラウン史上、最強モデルとして君臨。乗っておくべきクルマです。
2010年2月、200系クラウンはMCを行い、この時変更前と変更後の両方のモデルを比較して、選んだのがMC前モデルの最終ロット、クラウンハイブリッドです。
これまでに、TOM'S ロアボディブレース/サスペンションメンバーブレース(F/R用)、アッパーパフォーマンスロッド(F用)のほか、COX BODY DAMPER setting by D'TEC Crown Hybrid用 といったボディ補強パーツを組み込んでいます。
先週、2年半前に納車してからようやく、峠のワインディングに持ち込んでその走りを試す事が出来ました!
ユーザーレポートの3回目は、走りの場面で感じた点をお伝えします。
ハイブリッドシステムスタートスッチを押し、クルマの動力系を目覚めさせたあと、センターフロアコンソールのトランスミッションシフターをDレンジにセット。
Sport Mode を選択すると、TFT液晶画面上のメーターイメージと背景が真っ赤に染まり、PCUが定格288Vのバッテリーからの電圧を、通常は500V迄であるが最大650Vまで昇圧するよう切換え、ステアリングが重くなり、AVS搭載の脚周りはグっと固められます。
完全なエンジン停止状態からブレーキペダルの踏力をリリースし、ゆっくりアクセルに置いた右足先に力を入れて行きます。この時、1,840kgと重量の有る車体にストレスを感じる事無く、無音のままモーターだけの駆動力で『スーーッ!』と前に出て行く際の感激は、2年半が経過しても同じです。非常に、高級感を覚える瞬間です。
- 満足している点
- 上り坂での通常より多めに力を入れた加速へ移行。25~30km/h程度でV6-3,456ccガソリンエンジンが殆どそれと解らない程度の震動とともに目覚め、極低回転から最大トルクを発生する147kw(200ps)5,615~13,000rpm/275Nm(28.0kg・m)0~3,840rpmの性能を誇る駆動モーターが強力にアシストし、V6エンジン側の出力と単純に合算すれば、総合365kw(496ps)/643Nm(65.5kg・m)の驚異的なパワーで猛烈なダッシュを行います。
Sport Mode で峠を掛け上がる・・・。1,840kgという堂々たる車体を苦も無く超高速に押し上げる実力は、まさにTOP OF THE CROWN 、史上最強のCROWN の名を冠するに相応しい。
回生ブレーキと電気制御フットブレーキの制御、スムーズな融合は非常に難しい様で、現行PRIUSとACUAに試乗した限りでは、例のカックンブレーキ症状は完全に解消されていませんでした。新車試乗レポートを拝読する限り、New CAMRY HYBRDのブレーキ機構もこのカックンブレーキ症状を抱えているとの事。
多くのTHS-II搭載モデルにその様な状況が見られるなか、クラウンハイブリットのブレーキは非常に滑らかで、日常的な使い方ではほとんど違和感が無いのは秀逸です。20~25km/h程度の速度域で、特定の下り勾配をブレーキングしながらカーブに進入する際に、回生ブレーキ側がスーっと関与を減衰させるために制動曲線が変わるという点が有って、この時は一度抜力し、再び踏み込むという操作で再び制動力を取り戻すテクニックが必要になります。強くブレーキを踏む場面では、試乗記ではコントロールが難しいと記載されていましたが、マイチェン前最終ロットのクラハイ君の場合、その辺りはCPU制御上の修正がされているのか、感じませんでした。
脚周りはどうか。クラウンハイブリッドの脚はAVS機能を有するKYBのHYBRID車用ダンパーが純正品として組み込まれています。Normal Mode でのワインディングでの走りは快適で、水の上を滑る様に走りますが、Normal Mode からSport Mode に移行させると、4輪のダンパー減衰力が強化され、コーナリングの際グっと踏ん張る感覚が増幅されます。
- 不満な点
- クラウンハイブリッドのメータークラスタにはタコメータの表示機能は無く、動力系の状況把握はハイブリッドシステムインジケーターとその内側に表示されるエネルギーフローに全てを頼る設定です。その上、走行中のエンジン音がほとんど室内に侵入して来ませんので、マニュアル操作での的確なタイミングが掴めない。
街中でのゆっくりした走行状況で、アクセルから脚を放してエンジンブレーキによる減速制御中はV6エンジンへの燃料供給がカットされます。この後、停止線に向かってマニュアルシフトダウン操作をして行くと、3⇒2⇒1速と落として行くに従い、状況によってはシフトダウンによるショック対策で再びV6エンジンに燃料供給し、完全に車両が停止したあとも暫くの間(数秒間)はV6エンジンが回転を続けるのです。このような制御をPCUが自動で行っている事に気が付いたのはだいぶ経ってからですが、その際、V6エンジンが起動していても、エネルギーフローにはエンジンが動いている事は表示されません。そしてその状態で室内にエンジン音の侵入はごくかすかで、車外の交通騒音に消されてしまうと聞こえません。
ブレーキレバーを力強く踏み込む全力制動ではV6エンジンへの燃料供給がカットされ、シフトダウンを続けて行くと再度エンジン起動によりショックを和らげる。悩ましいのは峠道の下りを走り込む場面です。V6エンジンの加速時でも、登りの時より負荷が低いのでエンジン音はより静かになり、モーターの微かな回転音も含め、タイヤの走行音と外部ミラー周りの風切り音の騒音レベルに負けてしまい、相当な速度で走っているのに静か。まるで、グライダーで滑空しているような状況になります。
そして峠のワインディングでは、スポーツモデルでは無いが故の弱点を露呈する事になりました。ひとことで言うと、路面インフォメーションが足りない。
結構なペースでワインディングを走破しても、ステアリングやお尻に感じる路面状態の震動や負荷はあまり変化が無いのです。なので、通常のスポーツタイプ車両で、手や足、お尻に微妙な路面からの震動が、ここら辺りからヤバイよ、というシグナルとして伝わって来るものですが、クラウンハイブリッドでは、それをステアリングでほとんど感じる事が出来ない。相当時間を掛けて、探って行く必要が有ります。
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験