16年ぶりの新型エンジンに興味津津
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16年ぶりの新エンジンはどんなものか、早速試乗をさせてもらいに行きました。
乗ってビックリしたのが右Aピラ
2011.1.22
- 総評
- 16年ぶりの新型エンジンに興味津津
:
16年ぶりの新エンジンはどんなものか、早速試乗をさせてもらいに行きました。
乗ってビックリしたのが右Aピラーの死角のなさ。ピラーの幅は太いのだが、厚みが薄く視点から遠いので、一番重要な右前方の死角は、なんと3度に抑えられる。これだけでMRワゴンの評価がグンと上がりました。
サイドウインドウの下端は高く「視界が悪い車」とトンチンカンを言う自動車評論家もいるだろうが、逆だ。視界はイイ!
肝心の走りはどうか。
エンジンスタートは最近はやりのキーレスプッシュスタート。鍵を車内に持ち込めばシリンダーに差し込まなくともボタン1つでエンジンがかかる。
遮音に力を入れたというだけあって、セルが回る音、アイドリングの音、ともに軽の中では静かな方だ。敢えてエアコンを消して音を聞いて確認してみた。
残念なのはアイドリング時の振動。3気筒の宿命か、プルプルした振動がハンドルやシート座面を通して、小さいが確実に伝わってくる。
アクセルを軽く踏む。
低速トルク・エネルギー効率に優れるとされるロングストロークタイプに一新した新型R06A型エンジン。
―――走らない・・・私がMTに慣れているからか、思い通りに加速しないで、予想よりゆっくりと加速していく。もどかしくて踏み増すとストレスフルな音を立てて加速を始める。(ストレスフルな音を立てても加速しない昔のCVTよりはマシだが・・・)
が―――、5,6分乗っていると慣れてきたせいか、スウィートスポットを見つけた。40~60㎞/hでは、アクセル開度小さくとも、まさに低速トルクでスルスルと滑るように静かに乗りこなせる。これができるようになると、今度は信号待ちからの0発進も加速を待つように少し精神的余裕を持って乗るようにすれば、それなりに静かにストレスフリーで走れた。
ハンドリングは市街地の低中速走行では破綻は見られないのはもちろんだが、オンザレール感覚などの感動も覚えられなかった。
まとめ。キビキビした走りは苦手。エコドライブを意識したトコトコとした走りが身上。一度走り出してしまえば、高いボディ剛性と相まって、静かに快適に走れる。
(続きます。)
- 満足している点
- 気になる燃費
アイドリングストップなどの飛び道具を使わずに25.5㎞/Lは「TNP27」などとやっているムーヴよりは下だ(ノーマルNA25km/Lよりは上)。しかし、ダイハツはかつてタレントYOUを使ってしきりに1L25.5㎞などやっていたが、偽装がばれたあとはシレッと24㎞に変えていた。今回こそはそんなことがないようにしてほしいものだ。MRワゴンにアイドルストップがついたらどこまで燃費は伸びるか。実用燃費もスズキ勢はたいがいダイハツ勢より良かったこともあり、かなり期待が持てそうだ。
回す気になれないエンジン特性は省エネの1つの有効な手段なのか。
担当セールス氏は「市街地走行でも16~17㎞/Lは行きますよ。」と言っていた。
使い勝手
試乗車は売りのタッチパネルオーディオ装着車でなかったので、タッチ感覚は味わえなかった。
インパネがドアと同じRで繋がり、ラウンド感が心地よかった。
小物入れはたくさんあるが、1つ1つは小さめで、収納力は期待できない。伝統の助手席下のバケツは継続してあるが、底が浅くなり、20cmないように見えた。
この車のオリジナルではないが後部座席・助手席とも背もたれが水平に前屈するので、長さ2mの広大な空間を作ることができる。長尺物の収納はすばらしいだろう。
ヘッドレストの高さは前後席ともぎりぎりセーフといったところか
コストパフォーマンス
ベーシックグレードで116万円。横滑り防止装置とカーテンシールドエアバッグをつけようとすると最上級のターボしかないので152万円からとなる。やはり高い。
スズキはタッチパネルなど取り入れ、ダイハツに流れた若者を取り戻そうとしているというが、絶対的な低価格より「割安感」「お買い得感」が優先される昨今、「おっ、MRワゴン、安いね」と若者を振り向かせることができるか。微妙なところである。
最後に
新エンジン、新シャーシを得たからといって劇的に走りが変わるわけでもなかった。しかし、前から高かった燃費性能は新しい車体を得てさらに高みを目指せる。地味な性能だが、宇宙船地球号の中では最も重要な性能の1つを磨いたモデルチェンジといえるのではないか。
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- 不満な点
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- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験