GT-Rテストドライバーが選んだ軽
もうすぐ2回目の車検がきます。走行距離は、6万キロを超えましたが、私は、この車を手放す気にはなれません。軽自動車で
2008.11.19
- 総評
- GT-Rテストドライバーが選んだ軽
もうすぐ2回目の車検がきます。走行距離は、6万キロを超えましたが、私は、この車を手放す気にはなれません。軽自動車でも、走りをあきらめたくない方には、スタイルが気に入れば、現行の軽の中では、ベストの資質を持っていると思います。資質と表現したのは、ノーマルのSグレードといえども、ベースは、女性を意識して企画されているので、サスペンションが柔らかすぎるので、峠で飛ばせないという事です。話は飛びますが、表題にある、GT-Rとは、現行の日産R35GT-Rの事です。テストドライバーとは、ニュルブルクリンクで、最新GT-Rで市販車最速タイムを出した、元デイトナ・F3000チャンプの鈴木利男さんの事です。R2がデビューした時、カー雑誌で、加給器付軽特集で、各社のターボ車と、R2Sを乗り較べした際、テスターを鈴木さんがしていて、エンジン、ミッション、燃費でダントツ1番評価を下したのが、R2Sだったわけです。ただ、脚が柔らかいのが難点と、評価されていました。話は戻りますが、正にその通りで、直線では、ノーマルの軽として抜群の加速と、トルクを持っていますが、ブレーキを踏むと、大きくノーズダイブし、普通に交差点の右折、左折でスキール音が出てしまいます。(どアンダーステアです。)これはいかんと、不人気車の常で、アフターパーツが少ないので苦労しましたが、シュピーゲルの前後タワーバーと、エスペリアの青いダウンサス(絶品!)16インチアルミ(TMW)と45タイヤ(ダンロップLM703)で2年かかって男仕様R2Sに変貌させました。これで、やっと強力なトルク型エンジンと、脚のバランスが取れます。タワーバーと、ダウンサスは、走りを重視する方は、騙されたと思ってお試し下さい。この車の本当のポテンシャルは、ノーマル状態では、発揮できません。
- 満足している点
- 「走り」です。R2は、どちらかというと、ハイト系ワゴンの部類ですが、意外と盲点なのが、ボンネットの先端部分。現行ハイト系でダントツ低いです。アルファロメオのデザイナー、アンドレアス・ザパティナス氏は、お遊びで、この車のデザインをしたのかと思ってましたが、スポーティさをしっかり押さえてデザインしています。そして、スバルの十八番CVTの7速版と、スーパーチャージャーの組み合わせは、徳大寺有恒が、デビュー当時、数ある軽自動車中ベストと評価していました。(R2のRも可変バルタイ+電子制御スロットルまで備えていて、アクセルレスポンス抜群で驚きましたが)加速時は、Dレンジで十分ですが、下り坂ワインディングは、3速ホールドが絶品です。うまくアクセルコントロールすれば、大抵の下り坂は、ノーブレーキで行けます。Sは、車好きの玄人好みの軽で、乗り手を選ぶタイプです。内装も凝っていますが、最新の自光式3連メーターが欲しいところです。この初期型メーターは、やはりチープです。現行R2は、もうすぐ姿を消します。軽自動車も登録車も、ハイトワゴンしか売れないご時世ですが、4気筒エンジン、4独サスという贅沢なメカにプラスしてこんなにKYな趣味性の高いデザインの軽を世に出したスバルに感謝いたします。(嫌味ではないです。)
- 不満な点
- 100%居住性となるでしょうが、パーソナルユースなら、十分な広さです。後席に乗る方は、その狭さと、高い位置のウインドからくる閉鎖感で苦痛でしょうが、太いピラーや、小さなウインドウが、側面衝突に対する安心感を生むとも考えられます。又、後席もシートのクッションの厚みは十分です。
燃費は、ハイオクで、割高ですが、このエンジン性能(特にトルク)を考えれば、納得です。
一番の短所は、三角窓を覆うパッドの太さの弊害で、斜め前の視界は最悪、後方視界の悪さも
覚悟がいります。エンジン音も加速時4気筒だから低いという期待を裏切りますが、音質はカン高くなく、低音方向で、登録車に近いものです。ゆるい下り道をスーッと下って流す時のエンジンのフリクションのなさが、軽離れしていて、ここで4気筒のメリットを感じます。こういう軽もありだなと乗って始めてわかる奥深さがこの車を又、スバルから軽を奪っていってしまう結果になりました。でも、所有する喜びはひとしおです。新車で所有するチャンスは、もう長くありませんが、私からは、最後のオススメをしておきます。
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験