スバル クロストレック 「走りも実用性も良好」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

走りも実用性も良好

2023.1.11

年式

2022年12月〜モデル

総評

CセグメントのクロスオーバーSUVが欲しい人にとって、魅力的な選択肢。ライバルたちは専用ボディでもっと背が高いですが、クロストレックはハッチバックとボディを共用しつつもリフトアップして独特の世界観を持っているのがいいと思います。

満足している点

扱いやすいボディと実用性のバランス。タフギヤ感あふれるデザイン。AWDモデルは悪路走破性の高さ。そして乗り降りのしやすさ。

不満な点

これといってないのですが、強いて言えば「レヴォーグ」に付いている渋滞時のハンズオフアシストは欲しかったですね。

デザイン

4

注目したいポイントは従来型である「XV」に対してワイルドな雰囲気が増していること。兄貴分となるアウトバックのフルモデルチェンジもそうでしたが、無塗装の樹脂部品の範囲が増えるなどタフギヤ感を印象付けるデザインになっていますね。これを歓迎する人も多いのでは？

走行性能

4

まず押さえておきたいのは、全車ハイブリッドになったとはいえ「e-BOXER」と呼ぶマイルドハイブリッドのハイブリッド感は薄いこと。状況によりごく低速域ではエンジンを止めてのモーター走行も行いますが、それを除けば感覚的にはガソリン車と同様です。追って違うパワートレインが追加されるという噂もありますが果たして……？　フットワークはかなりいいですね。従来の「XV」時代もその走りの良さに驚きましたが、新型はさらに洗練されレベルが上がっています。新たに選べるようになったFFモデルの、その曲がり方のマナーの良さはさすが。ただしAWDのほうが、ドライでも旋回時の挙動が安定するなどよりハイレベルなハンドリングです。

乗り心地

4

素性のいいSGPシャシーを大幅改良し組み立て方法もフルインナーフレームとして改良しているので、悪いわけがありません。ストロークの長いサスペンションも手伝ってフラットライド感が高く、納得です。

積載性

3

基本的に従来型の「XV」同様と考えていいです。床上荷室容量は315Lで、「XV」のマイルドハイブリッドより25L減っているものの、これは内張などの設計の違いによるもので基本的には同じ広さ。大型スーツケースは3個積載可能です。ライバルに比べると広さ自慢のトヨタ「カローラクロス」には負けますが、ホンダ「ヴェゼル」よりは収納上手。

燃費

3

WLTCモード燃費はFFモデルで16.4km/L、AWDモデルは15.8km/L。まずまずといっていいでしょう。ハイブリッドという響きを前面に押し出されると微妙な気がする人もいるかもしれませんが、実燃費で10km/Lに届けば「凄い」と言われていた20年前の水平対向エンジンに比べたらかなりいいですね。

価格

3

従来あった1.6Lエンジン車が廃止されたものの、新たにFFモデルを追加したことで266万2000円からのスタート。AWDとの価格差は22万円ですが、雪道を走るユーザーとハンドリングにこだわるユーザーを除けばFFモデルでもいいかなと思います。個人的には。