2024年5月
■2024年5月
ポルシェジャパンは、新型「911カレラ」および「911カレラ GTS」の予約受注を2024年5月29日に開始した。
今回導入されたのは、「911カレラ」および「911カレラ GTS」にデザイン刷新やエアロダイナミクスの向上などを施したアップグレードバージョン。標準装備も充実化が図られている。
新型「911カレラ」は、従来はGTS用だった3.0リッター水平対向ツインターボエンジンの改良版を搭載し、最高出力290kW(394PS)、最大トルク450Nmを発生。0-100km/h加速タイムは4.1秒(スポーツクロノパッケージ仕様車は3.9秒)、最高速度は294km/hで、先代モデルに比べて、それぞれ0.1秒、1km/hの向上を実現したという。
もう一方の新型「911カレラ GTS」は、「T-ハイブリッド」と名付けられた軽量かつパワフルなハイブリッドシステムを搭載。量産911としては初のハイブリッドは、最高出力357kW(485PS)、最大トルク570Nmを発生する新開発の3.6リッター水平対向エンジンに電動モーターと8速デュアルクラッチトランスミッション(PDK)を組み合わせる。システムの合計最高出力は398kW(541PS)、合計最大トルクは610Nmとなり、従来型と比較した出力増加は45kW(61PS)。0-100km/h加速は3.0秒、最高速度は312kmと公表されている。T-ハイブリッドシステムに搭載される新開発されたウエイストゲートのない電動ターボチャージャーは、従来のツインタイプからシングルタイプに変更。また、ターボチャージャーの電気モーターはジェネレーターとしても機能し、最大出力11kW(15PS)の電力を発生するという。
「911カレラGTS」には、サスペンションについても見直しを実施。リアアクスルステアリングが初めて標準装備され、ポルシェダイナミックシャシーコントロール(PDCC)アンチロール安定化システムをパフォーマンスハイブリッドの高電圧システムに統合された。
エクステリアでは、専用バンパーや4灯のグラフィックを備えたマトリックスLEDヘッドライトに加えて、計7つの19/20インチまたは20/21インチのホイールデザインを用意。初採用されたエクスクルーシブデザインのホイールは、空気抵抗係数を低減し、効率を高めるカーボンブレードを備えている。「911カレラGTS」のフロントエンドには、外側から見える5つの縦に配置されたアクティブ冷却エアフラップと、両側に隠れたフラップを装備。アンダーボディのアダプティブフロントディフューザーによって補完され、冷却エアフラップと一緒に制御される。加えて、スポーツデザインフロントバンパー、それにマッチしたサイドシルパネル、軽量の固定式リアウイングを含む「エアロキット」をオプションで設定した。
インテリアは2シーターが標準となり、追加費用なしで2+2シートにも変更可能。コックピットには、お馴染みの911デザインのDNAと最新のテクノロジーが融合され、重要なコントロールエレメントはステアリングホイール上またはステアリングホイールの周囲に直接配置されている。また、フルデジタルのメーターパネルも911では初装備となり、12.6インチの曲面ディスプレイは幅広いカスタマイズが可能。レブカウンターを中央に配した伝統的なポルシェの5連メーターにインスパイアされた独自のクラシックディスプレイを含む、最大7種類が表示できる。
ポルシェコミュニケーションマネジメント(PCM)システムは、10.9インチの高解像度センターディスプレイで操作し、ドライビングモードのカスタマイズ性やドライバーアシスタンスシステムの操作性を大幅に改善。新しいコネクティビティー機能も装備され、QRコードはポルシェIDによるPCMへのログオンプロセスを大幅に簡素化している。Apple CarPlayでは必要に応じてメーターパネルに情報を表示することができ、Siri音声アシスタントなどを介してAppleエコシステムで車両機能を直接操作することができる。駐車中のビデオストリーミングもオプションで利用可能とした。SpotifyやApple Musicなどのアプリは、スマートフォンを接続しなくてもPCMのネイティブアプリとして使用できる。