2015年10月
■2015年10月
ポルシェジャパンは、主力モデルの911カレラに4WDモデルのカレラ4とカレラ4Sを追加し、2015年10月13日に発売した。同時に911タルガ4/911タルガ4Sも発売した。
新世代の911カレラの4WDモデルは、個性的な専用デザインが随所に採用されている。点灯時に奥行きのある印象を与える3Dデザインが際立つリヤガーニッシュは、先代と同様に44mmワイドなリアフェンダーを持つ4WDモデル特有のスタイルも強調する。4灯のデイタイムランニングライトを備えたヘッドライト、リセスカバーのないドアハンドル、4灯の特徴的なブレーキライトを含む新型リアライトなどが4WDモデルに共通する特徴だ。
ボディは全高が10mm低く設定された。これは標準装備のアダプティブPASM(ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネージメントシステム)シャシーによるもので、サーキットにおけるスポーツ走行とリラックスしたロングクルージング性がともに向上した。カレラ4Sにオプションで用意されるリアアクスルステアは、ダイナミック性能を著しく向上させるものだ。
搭載エンジンは水平対向6気筒のツインターボ仕様で、911カレラ4/911タルガ4用は272kW(370ps)/450N・mを発生し、911カレラ4S/911タルガ4S用は309kW(420ps)/500N・mを発生する。カレラ4Sの大きなパワーは、変更されたコンプレッサーを装備したターボチャージャー、専用のエグゾーストシステム、調整されたエンジンマネージメントによって発揮されるものだ。
4WDシステムには新たに電子油圧制御が採用された。これによって初めて後輪駆動モデルを上回る加速性能を実現している。911カレラ4のPDK仕様にオプションのスポーツクロノパッケージを装着したモデルでは、0-100km/hの加速タイムは4.1秒で、先代に比べて0.4秒向上している。911カレラ4Sでは3.8秒である。911タルガ4のPDK仕様にオプションのスポーツクロノパッケージを装着したモデルでは、0-100km/hの加速タイムが4.3秒で、911タルガ4Sでは4.0秒である。
インテリアは、7インチのマルチタッチディスプレイによる優れた操作性を備えた標準装備のPCM(ポルシェ・コミュニケーション・マネージメント)によって機能性が強化されている。またグーグルのストリートビューなど、インターネットを介したサービスへの接続も可能だ。
■2016年3月
ポルシェジャパンは、デトロイトで開催される北米国際モーターショー2016にてワールドプレミアを果たす911シリーズのフラッグシップとなる911ターボと911ターボSの予約受注を2015年12月1日に開始した。
外観デザインはよりシャープになり、装備もさらに充実したものが用意される。911カレラのデザインに加え、911ターボ専用に新しい形状のサイドエアブレード付きフロントエンドと細長いダブルフィレット付きLEDフロントライトなどがワイドな印象を与えている。
モデルの世代変更にともない、新開発のインフォテイメントシステムであるオンラインナビゲーション付きのポルシェ・コミュニケーション・マネジメントシステムが911ターボのコックピットに標準装備された。センターコンソールに統合された高品質ガラスを備えたマルチタッチモニターで構成され、標準装備のコネクト・プラスによる拡張された多数の新しい接続機能を提供する。
搭載エンジンは動力性能の向上が図られ、最高出力はそれぞれ先代モデルを15kW(20ps)上回った。911ターボには397kW(540ps)を発生するV型6気筒3.8リッターのツインターボエンジンが搭載され、インレットポートが見直されたシリンダーヘッド、より高い燃圧と組み合わされる新しいインジェクターがパワー増大をもたらしている。
911ターボSに搭載されるエンジンは、大型のコンプレッサーを備えた新しいターボチャージャーによって427kW(580ps)を発生する。
エンジンにはダイナミックブースト機能も備わり、ダイナミックなアクセルワークにおけるエンジンレスポンスをさらに向上させている。アクセルペダルを少し戻したときなどの負荷変動時に過給圧を維持するこの機能は、スロットルバルブを開いたままフューエルカットすることによって実現される。
動力性能の向上によって911ターボSクーペの0-100km/h加速タイムは2.9秒にまで短縮され、最高速度は上回る330km/hに達した。911ターボの0-100km/h加速タイムは3.0秒、最高速度は320km/hとなる。
911ターボに標準で装備されるPASM付きシャシーは、いっそう高められた性能と快適性を実現する。さらに911ターボSは、ドライビングダイナミクス機能が採用され、セラミックブレーキシステムなどが装備される。911ターボの全モデルに、レーダーベースのレーンチェンジアシストと、低速時にフロントスポイラーリップ部を40mm上昇させるフロントアクスルのリフトシステムが新たにオプションとして用意された。
2016年3月2日には、911 GT3 RSから継承した最高出力368 kW(500 PS)を生み出す排気量4リッターの水平対向自然吸気エンジンを6速マニュアルスポーツトランスミッションと組み合わせた特別仕様車「911 R」を911台限定で予約受注を開始した。