2011年11月
■2011年11月
ポルシェ911がフルモデルチェンジを受け、2011年9月のフランクフルトショーで発表された後、10月からは日本でも予約受注が開始された。比較的コンパクトなサイズのボディは見るからに911らしい外観デザインを継承するが、トレッドを拡大して、ホイールベースを100mm延長し、全高を低くするなど、時代に合わせた進化が図られている。ボディはアルミ二ウムとスチールを組み合わせたインテリジェント構造の軽量ボディで、新設計のリアアクスルや新しい電動式パワーステアリングなどを採用する。フロント回りのデザインは、楕円形のヘッドライトやフードよりも高い左右のフェンダーなど、ポルシェ911らしさを受け継ぐとともに、LEDポジショニングランプなどが新しさを主張している。電動ドアミラーが新デザインとされた上でドアに取り付けられる方式が採用されたのは、形は機能に従うというポルシェの設計思想に基づくものだ。搭載エンジンはカレラ用が水平対向6気筒3.4リッターで従来に比べてダウンサイジングしながらも動力性能を257kW(350ps)/390N・mへと向上させるとともに、燃費も向上させている。カレラSに搭載されるのは水平対向6気筒3.8リッターで、294kW(400ps)/440N・mのパワー&トルクを発生する。いずれも7速のマニュアルまたはPDKが組み合わされる。ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネジメントシステムやポルシェ・ダイナミック・シャシー・コントロールシステム、ポルシェ・トルクベクトリングなど、最新の技術がふんだんに盛り込まれている。新型911はカレラとカレラSの2グレード設定で、今後はさまざまなバリエーションが追加されていくことになる。
■2013年7月
ポルシェジャパンは、911にターボエンジンを搭載した搭載した911ターボと911ターボSを追加し、2013年5月14日から予約受注を開始すると発表した。
外観デザインは911ターボのパフォーマンスを表現したもので、ボディのリア部分は911カレラ4と比べても28mmワイド化され、リアのフェンダー部分には水平な面が広がっている。またツートンカラーの20インチ鍛造ホイールも外観の特徴だ。ターボSには、さらに4灯式の新しいフルLEDヘッドライトが標準装備される。
911ターボには、アクティブエアロダイナミクスが新採用された。これは空気圧で展開する3ステージ式可変フロントスポイラーと、3段階のポジションに調整可能な可変リアスポイラーで構成される。これにより、ドライバーの好みに合わせてエアロダイナミクスを設定できる。このシステムだけでニュルのタイムを2秒短縮できるという。
インテリアはカレラをベースに見直しが図られ、特にターボSには高い機能を備えた専用のスポーツシードなどが装備されている。
搭載エンジンは水平対向6気筒3.8リッターの直噴ツインターボ仕様で、911ターボでは383kW(520ps)、ターボSでは412kW(560ps)を発生する。エンジンには911ターボとして初めてオートスタート/ストップ機能が採用され、コースティング機能を備えた7速のPDKと組み合わされる。
駆動方式は新しい電子制御4WDで、低速では逆位相に高速では同位相に操舵するリアアクスルステア(4WS機能)が新たに採用され、911ターボのパフォーマンスを高めている。
同年7月10日から911の50周年を記念して、911カレラSをベースに特別装備を施した特別仕様車「911 50thアニバーサリーエディション」の予約受注を開始した。