プジョー 308 PHEV 「デザインに惚れたら買い！」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

デザインに惚れたら買い！

2022.11.22

年式

2022年4月〜モデル

総評

欧州車のCセグメントハッチバックとしては“ゴルフじゃない選択肢”の最有力といえるモデル。個人的にはクルマとしての出来がよく、走りが気持ちよく、さらにデザインも魅力的なモデルとしてかなり気になっています。ゴルフのような安心感ではなく、毎日が楽しくなるようなクルマを求めている人にとってマッチングのいい選択ではないでしょうか。

満足している点

とにもかくにもデザインです。このデザインに惚れたら“買い”ですね。それからCセグメントハッチバックでディーゼルが選べること。国産車だとほかには「マツダ3」しか選べないし、ライバルの「ゴルフ」はもう少し価格が上がってしまうので308は貴重な存在です。あと、ステーションワゴンが選べるのもうれしい。

不満な点

「iコックピット」と呼ぶ独自の運転席設計は好みが分かれるところ。高い位置に置いたメーターと小径ハンドルの組み合わせは、「ハンドルに遮られることなくメーターが確認できる」というアイデアに基づいたものですが、小径ハンドルの操作性も含めて人によっては馴染めないと感じるようです。個人的には全く気になりませんが。

デザイン

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最大のライバルはフォルクスワーゲン「ゴルフ」だし、国産車でいえば「カローラ」や「シビック」そして「インプレッサ」ですが、ひとことでいえば308のデザインはそのなかでもっともエモーショナル。アバンギャルドなフロントデザイン、そして抑揚が生み出す陰影が美しいサイドビュー、さらに大胆なくびれを作ったテールランプ付近の造形。素直にカッコいいですね。

走行性能

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ライバルのゴルフも相当出来がいいですが、308もそれと同等に感じます。ハンドリングはかつてのフランス車のようにひたすらしなやかに動く足ではないですが、ドイツ車の芯の太さも混ぜて絶妙なマッチングを図ったような印象。パワートレインは「プラグインハイブリッド」は未試乗なのでわかりませんが、ディーゼルとガソリンでいえばディーゼルのほうがオススメ。エンジンが低回転域から力強くて運転しやすいです。

乗り心地

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いいですね、さすがプジョー。308ならどこに生卵を積んで走っても割れることがないんじゃないか……と思うくらい、乗り心地が洗練されています。路面からの衝撃を上手にいなすし、荒れた路面の上を走っても細かい揺れをしっかりと吸収して車体をフラットに保ってくれますね。

積載性

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ハッチバックの荷室容量は412L。ライバルと比べて格段に優れているというわけでもないですが、決して少なくはありません。荷室の構造はシンプルで、トレンドの上下調整式フロアボードなどはなく床は可能な限り低くし、いっぽうで後席を倒した際の床面の段差は許容する考え方ですね。ステーションワゴンの308SWではフロアの前後長が広がり、後席を倒すことなく608Lと約1.5倍ほどの荷室が手に入ります。

燃費

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プラグインハイブリッドはひとまず置くと、ガソリンとディーゼルはかなり良好な燃費。ガソリンが17.9km/L、ディーゼルなら21.6km/LというWLTCモード燃費値は国産の同クラス車にも見劣りしませんね。燃料代でいえば、選ぶべきは断然ディーゼル。燃費がいいだけでなく、燃料の軽油はハイオクガソリン（ガソリン車はハイオク指定）に比べて2割ほど安いのだから出費はそれなりに大きな差となります。プラグインハイブリッドは自宅に充電環境があることを前提に考えたいところ。なぜなら、自宅で充電すれば効率よく電気を使ってガソリンを節約できますが、単なるハイブリッドカーとして使うと燃費は普通のガソリン車程度でメリットを感じにくいからです。

価格

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ベーシックなガソリンモデルは320万円からで、これなら“国産車プラスα”程度の感覚。ディーゼルは344万1000円からで国産車の感覚からするとちょっと高いですが、ライバルの「ゴルフ」に比べるとまだ割安感がありますね。