日産 スカイラインGT‐R のみんなの質問

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フロント駆動、リア駆動、4WDの車ではどれが有利ですか?
・加速
・旋回性能
・最高速度
等で優位性は変わりますか?

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ベストアンサーに選ばれた回答

変わりますね。クルマの性能は、以下のような項目で総合評価されますよね。

①加速性能 ②直進安定性 ③最高速度 ④旋回性能 ⑤制動性能 ⑥乗り心地 ⑦静粛性 ⑧環境負荷など

今回は上記のうち、①~⑤に限定して、駆動レイアウトによる優劣を整理したく思います。少し長くなりますが、最後までお付き合いいただけましたら幸いです。

■ 駆動レイアウト

クルマを設計する前に最初に決めるのがレイアウトですね。
基本となるのはご存じの通り、FF、FR、MR、RRの4つのレイアウトになります。4WDの場合もFFベースの4WD、FRベースの4WD、MRベースの4WD、RRベースの4WDがそれぞれあります。最近ではモーター駆動が出てきて、この枠組みが変わりつつありますが、ここではエンジン車をベースにお話しを進めます。

4つのレイアウトにそれぞれ利点と欠点があり、その欠点を補うために4WD仕様が設定される一方、4WD化によって失われるものもあります。
4WD化による共通した利点は、ご存じの通り発進時や加速時のトラクション性能です。タイヤのグリップには限界がありますが、発進・加速で必要なグリップを4つのタイヤに駆動配分することで、2WDよりもタイヤ1輪当たりのグリップに余力が生まれます。特に雪道の坂道発進などでは顕著ですよね。

また共通している4WDの欠点は重くなること。2WDでグリップが十分足りている場合は、同じ車種の同じエンジンでも4WDの方が加速のタイムは遅く、制動距離も長くなります。当然燃費も悪くなります。

なので2WDでタイヤのグリップが足りていれば、4WDは逆に邪魔というわけですね。逆に2WDでグリップが足りないときは4WDが補ってくれることになります。最近では、トラクションコントロール(TRC:自動的にエンジン出力を緩めてタイヤの空転を抑制するプログラム)のような電子デバイスが発達し、2WDでも空転しにくくなっています。

■ 前輪駆動

前後重量配分は65:35あたりを想定してください。

<加速/トラクション性能>
重たいエンジンが駆動輪の前輪を路面に押し付けているので、トラクションはまあまあの効率です。これは雪道などでも比較的スタックしにくい理由のひとつです。また前輪の回転力で雪を掻き登りながら走れることも関係しています。但し、ドライ路面であっても、ハイパワーになるとグリップが不足するので不向きです。前輪の荷重が抜ける登り坂も同様ですね。車重が軽いことは加速に有利ですが、ハイパワーエンジンが積みにくいことは加速には不利になります。

<直進安定性>
頭が重たく前輪で引っ張っているので、直進安定性は有利です。その代わり物理的に曲がりにくい素性です(旋回性能で説明)。

<最高速度>
直進安定性はいいのですが、ハイパワーのエンジンを搭載しにくい点は空気抵抗を切り裂くのに不利といえます。また、その空気抵抗もエンジンの搭載位置が前輪車軸より前なので、フロントフードを低くしにくいです。この点は、空気抵抗としては不利ですが、工夫により低くしている車種もあります。

<旋回性能>
高速度でコーナーに進入すると、ステアリングを切っても重たい頭が直進しようとするのでアンダーステアが出やすい素性です。また、コーナーの立ち上がりでも前輪は曲がるための横方向と加速に使う縦方向のグリップをどちらも使うので、ハイパワーだと不利になります。

<ブレーキ性能>
FF車は軽量な車種が多いので、その点はブレーキには有利なのですが、ブレーキをかけると前輪に荷重が移動します。FF車は元々前輪荷重が大きいため、ハードなブレーキングでは、ほぼ前輪のグリップだけで止まることになります。最も制動距離を短くするには、4輪全てのグリップを使ってブレーキをかけたいところですが、その点では不利になります。

<FFベースの4WD>
FFはハイバワーエンジンが積みにくいですが、4WDにすることで、そのトラクションの問題は解決します。雪道の坂道発進など、FFに不利な状況も改善します。4WD化により後輪駆動系が追加されることで重量バランスは少し改善します。

■ 後輪駆動(FR)

前後重量配分は50:50付近を想定してください。

<加速/トラクション性能>
重たいエンジンが前、駆動輪が後ということで、どう考えても不利です。なのでエンジンをできるかぎり後方に搭載して、前後重量配分を50:50に近づけます。それでもハイパワーになると後輪が空転するので加速に有利とはいえません。逆に後輪が空転しやすいので、ドリフトに向いています。雪道でFRが安定しない所以です。

<直進安定性>
発進時、路面が滑りやすい、またはハイパワーエンジンの場合は前進するためのグリップが足りず、お尻が左右に振れて直進安定性は悪いです。しかし、一度走り出してしまえばタイヤのグリップで足りるケースが多く、あとは比較的安定して走れます。

<最高速度>
空力性能についてはデザインによるところが大きいです。FRはスポーツ車や高級車というケースが多いです。ハイパワーエンジンを積むことも多く、最高速度を伸ばすのに有利な条件のクルマは多いです。メルセデスベンツやBMW等はFRで成長したメーカーですね。

<旋回性能>
一般的にFRのコーナリング性能は好まれます。これは前後重量配分が概ね53:47〜50:50の範囲の車両に当てはまります。基本的に前輪は旋回と制動、後輪は加速という役割分担なので、前輪の舵取りはしっかりできます。しかしコーナーでエクセルを踏むと横方向のグリップに耐えているタイヤに縦方向の加速が加わりグリップの限界を超えやすくなります。これがパワースライドというドリフト走行になります。このときアクセルの踏み加減によってノーズの向きを変えられますので、アクセルが第二のステアリングになります。この他にもありますが、こうしたコーナーでのコントロール幅の広さがFR車が楽しいといわれる理由です。

<ブレーキ性能>
ブレーキング時の重量配分は前輪寄りになりますが、極端な前輪荷重のFFに比べて有利です。

<FRベースの4WD>
FRは不安定ですが、4WDにすることでかなりの安定性を得られます。しかし、前輪駆動系が増設されるため、前輪荷重が重たくなることや、ステアリングのキレ角が少なくなり、回転半径が大きくなるなどのデメリットもあります。日産GT-Rのように、通常ほFRで走行し、必要な時のみ4WDになり、FRのコントロール性と4WDの安定性を両立させたモデルもあります。

■ 後輪駆動(MR)

前後重量配分40:60付近を想定してください。

<加速/トラクション性能>
重たいエンジンが運転席の後、駆動輪が後ということで、後輪のグリップはよいです。ハイパワーエンジンも積みやすいです。発進加速にも有利です。

<直進安定性>
よいです。但し、前輪荷重が少ないため、空力で前輪が浮かないようにダウンフォースを高める必要があります。雨の日もハイドロプレーニング現象に気をつける必要があり、路面グリップが悪いと不利になります。

<最高速度>
有利です。分厚いエンジンが後方にあるので、フロントフードを低くでき空気抵抗を減らせること、またハイパワーエンジンを積めるので最高速度を伸ばすのにとても適しています。

<旋回性能>
よいです。ノーズが軽いのでスイスイ曲がります。MRの場合はドリフトよりもグリップ走行に向いています。FRに比べて後輪荷重が大きいため後輪かグリップしやすいためです。しかし後輪のグリップが限界を超えるとコントロール不可能になりスピンしやすい車種もあります。

<ブレーキ性能>
よいです。平常時、後輪荷重が大きいため、前輪側に荷重が寄るブレーキング時は四輪のグリップをしっかり使って止まれます。

これら各上記のバランスから、タイムを競うレーシングカーではMRが採用されることが多いです。

<MRベースの4WD>
トラクションに有利なMRには、あまり4WDの必要性がないのですが、近年500馬力を超えるハイパワー車も増え、4WDの有効性が際立ってきました。雨や雪にも運動性能を発揮できるので、ランボルギーニやブガッティ等のスーパースポーツも4WDを採用しています。

(つづく)

その他の回答 (3件)

  • 2WDと4WDで馬力ロスが違います。2WDで1割4WDで1.5割です。
    なので同じ出力の車だと5%位加速に差ができます。
    旋回性能は昔は4WDは悪いと言われていましたが今はそんなことはありません。特に電子制御4WDはハンドルを急にきると内側のタイヤに微妙にブレーキをかけて強引にそちらに向こうとしその後4個のタイヤで一気に加速しますので走り方や馬力によっては4WDの方が有利です。

    なので基本低μであればあるほど4WDが有利で高μであればあるほど2WDが有利なくらいです。
    MRは…日本車だと軽トラ位じゃないかなぁ…。
    RRの車は日本車には多分ありません。
    FFは安価な車に多いですがドライブシャフトがないので軽量かつ高剛性なのでNAスポーツ向きです。(ハイパワーだと下りはいいですが上りは荷重がかかりにくいので空転しやすく苦しいです)

  • ・加速・・・・・・・・・・・・・4WD(0からの瞬発力) ホイルスピンが止まれば2WD
    ・旋回性能 ・・・・・・・・R2WD(最小回転半径) 高速旋回⇒4WD
    ・最高速度・・・・・・・・・F2WD⇒R2WD⇒4WD

  • F=maです。
    駆動方式による優位性は無いです。

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