クセが強いからいいんだよ
良くも悪くもクセの強い日産らしい高級車。クセは強くてもいいんだよ。それが好きな人から支持されるからね。万人に受けるクラウンを
2008.3.1
- 総評
- クセが強いからいいんだよ
良くも悪くもクセの強い日産らしい高級車。クセは強くてもいいんだよ。それが好きな人から支持されるからね。万人に受けるクラウンを嫌って選んだっていいじゃないか。ただ、その中でも多少あそこが気に入らない、ここが気に入ってるみたいな部分は出てくるけどさ。
まずリアに座る人より運転する者を重視した車である。ドライバーズカー。スペースも造作もそれを示している。
しかしスカイラインほどの強者ではない。程々の味付けで高級さとスポーティさをアレンジしている。日常生活では手に汗をかくことなく程々の緊張感を与えてくれるのはありがたい。
グレード構成が排気量で大きく3つに別れているが、最もフーガらしいのは3.5㍑だと思っている。かつ、このグレードこそライバルも多く、比較考慮される部分なのだが。
新型クラウンや新型インスパイア、レジェンドとは住み分けできると思う。みんな求めることが違うから。
3.5でもISやスカイラインなどはカテゴリーが違うしね。
ただ、このクルマの上級グレードの価格になると外車に逃げる人も増えてくる。自分も4.5㍑車を選ぶなら、小さくても運転していて楽しいBMWの335を選ぶだろうな。
- 満足している点
- 内装の質感は高い。今度のクラウンより上質な感じを与えてくれる。使い方がうまいな。ホンダもこのへんは真似て欲しい。
250はパワー不足だが350GTは最もフーガらしい車ではないかと思う。
接地感の高さはスカイラインに近く、ドライバーを「車を操る」思いにさせてくれる。ハンドリングも悪くない。245サイズの18インチはジャストフィットかな。堅めのフィーリングが好きだ。クラウンのしなやかさとは対照的。これにGT-Sの19インチまでは要らないんじゃないか?
スモークの濃いプライバシーガラスを選んだサイドビューは気に入っている。重厚さと高級感のバランスも比較的とれている。クラウンのような万人受けはしないかもしれないが、公用車の如く後部座席に座る車ではなく運転手のための車の印象なんだな。これって結構選択基準になるかもしれない。
- 不満な点
- デザインは人によって長所にもなり、短所にもなる。フーガのようにフロントやリアビューにクセのある車は特に好き嫌いがはっきりと分かれてしまう。
個人的にはサイドビューは好きだよ。ただフロントマスクは口を開け気味で威圧的すぎるね。それとリアビューは実寸より腰高幅狭に見えてしまい、損をしている。たとえドライバーズカーとはいえ、もう少し上品でクールな印象を作れないかなと思う。これはスカイラインにも言えるけどね。
また、ボディサイズから見るともっと広くてしかるべきなのに室内はタイトである。フロントはFRらしくコンソール部分が大きく、余裕はあまり無い。逆にこのタイトさがドライバーズカーとして運転する者をその気にさせてくれるのだが。リアも天井部分の余裕はなく、頭をすってしまいそうなのが高級車らしくないところ。
それとグレード構成。250、350、450のラインナップは幅がありすぎるんじゃないかな。
同じ外観でV6の250と350、V8の450。250と450はまるで別の車。250はトルクも細く、「頑張ってるよ~」って感じでエンジンを回してあげないと走らない。250のエンブレムがプアなイメージを強調しちゃうんだな。逆に450だと余裕綽々だけど、250の存在が高級車のイメージをスポイルしている。
価格的にも250は高すぎる。450も高すぎる。350はぎりぎり妥協の線。それでもインテリジェントクルーズやら地デジチューナーやらの装備を加えたら580万になってしまうが…
ちなみにクラウンアスリート3.5Gの希望オプションでほとんど同価格。いい勝負だ。
BMWのように、例えば5シリーズなら、525と530はシルキー6という素晴らしいエンジンが持ち味。540、550、M5は強大なトルクと爆発的なパワーが売り。シリーズの中でうまく住み分けできてる。インフィニティブランドでシーマをLSに対抗できる車にしていくつもりで、今はフーガがスカイラインの上級車種として両方の役割を担っている、今はそんな検討段階なのかもしれないが、どのグレードを選んでも満足できる、そんな車作りをしてもらいたいものだ。
- デザイン
-
-
- 走行性能
-
-
- 乗り心地
-
-
- 積載性
-
-
- 燃費
-
-
- 価格
-
-
- 故障経験