日産 セドリック のみんなの質問

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昔2Lで直6エンジンがあった時代ですけど、同じ2Lでも
4気筒の方が速かったです。何故なのか教えてほしいです。

例えば直6だと1GーGとかRB-20とかです。

4気筒はFJ20や後発ですが3S-Gとかあと三菱のギャランの4気筒とか。

感じた事はトルク感が違うというか、加速が違いました。
あとV6ですが、2Lのセドリックはびっくりする位遅かったです。
2Lの6気筒はバランスが悪いのでしょうか。

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ベストアンサーに選ばれた回答

>何故なのか

よく考えてみましょう、実は意外に簡単というか、『当たり前』の理由です。

※トルクとは?
ピストンがクランクを押し下げるチカラです。ピストンを押し下げるチカラは、単純にピストンの吸気行程で吸い込める混合気の量で決まります。同じ排気量なら、1気筒当りのピストンが大きい方が、押し下げるチカラは大きくなります。
アメリカ人が、同じ大排気量でもV12でなくV8を好むのは、これが理由です。
ついでに言うと。
この考え方で言うと、トルクを増すには1気筒当りの排気量を大きくするのがベスト、ということになります。(これも、アメリカ人が大排気量エンジンを好む理由です。)
しかし・・・排気量が大きいエンジンは外寸も大きくなり、単純に重くなったりエンジンルームに収まらなかったり、また税金が高くなるなどの維持費の問題も出てきます。そこで登場するのがターボやスーパーチャージャーなどの過給器です。
例えば2ℓのエンジンに、ターボで大気圧の倍の圧力をかけて混合気をエンジンに押し込むと、理論上は排気量が倍になったのと同じ理屈になります。

※トルクを決めるもう一つの要素
それは、ストロークです。スロトークが長いと、クランクセンターから離れたところにコンロッドが接続されることになり、当然、同じ排気量でもストロークが長い方がトルクが大きくなります。
単気筒の容量が大きい4気筒は、単気筒が小さい6気筒よりもストロークが長くなり、当然トルクも大きくなります。

・・・では何故小排気量の6気筒があるのか?というと(英車では、1.1ℓの6気筒なんてのも作られたことがあります)・・・振動です。

※回転する物体は、必ず1回転でn回の振動を発生します。
クルマの場合、クランク1回転で1回発生する回転1次振動と、クランク1回転で2回発生する回転2次振動を主に問題としますが(もっと高次の振動も発生していますが、振動の周波数が高い分パワースペクトル=振動の大きさが小さいため、主に問題とされるのは1次と2次です)、6気筒で120°クランクとすると、回転1次・2次両方がキャンセル出来ます。一方4気筒は、1次はキャンセル出来ますが2次はキャンセル出来ず、6気筒の方が高回転まで滑らかに回り、上品で高級な印象となります。
これが、6気筒が好まれる理由で、特にアメリカ市場では『国産(アメ車)はV8、輸入車は直6』が高級車、というイメージが強いです。(V8も90°=クロスプレーンクランクとすると、1次2次が打ち消せます。)
メルセデスやBMW、最近だとマツダが直6に拘るのは、これが理由です。
この話からすると、高回転まで回す機会が多い小排気量クラスこそ、直6のメリットが体感出来ることになります。
それで英車に1.1ℓ6気筒が登場したワケで、かつてはバイクでも、1~1.3ℓで6気筒というバイクがありました。(ホンダ・CBX1000とかカワサキZ1300とか。)

もっとも。
現在ではカウンターシャフト(サイレントシャフト)という偏芯したシャフトをカラ回りさせ、回転振動をキャンセルする技術が定着しました。
今ではバイクを含む殆どの4気筒エンジンにカウンターシャフトが組み込まれ、回転振動に対しては6気筒と遜色ないものになりました。
それで登場したのが、6気筒車に小排気量の4気筒+過給器を搭載する『ダウンサイジング』という設計思想です。

尚、最後に余談ですが。
直6とV6は、同じではありません。V型にすると歳差運動(エンジン全体がミソスリ運動をすること)が発生し易く、これも振動源となります。
理想はあくまでも直6と直8で、厳密に言うとV6やV8ではダメです。実際戦前には、高級車や高回転まで回すレーシングエンジンとして直8が盛んに作られました。(1950年に設定されたF1の初代チャンピオンマシン、アルファロメオ・158『アルフェッタ』のエンジンは、1.5ℓ直8にスーパーチャージャーを装着したものでした。)

質問者からのお礼コメント

2024.1.5 20:47

詳しく説明して頂きありがとうございます。
長年の謎がやっと解けた気がします。
体感していた事はなまじ本当の事だった理由がわかりました。

その他の回答 (2件)

  • 単純にバランスが良いのは1気筒当り500ccと言われてますからそれに沿ってるのでしょう。
    6気筒にするとボアが小さくなってトルクが薄くなるからかと思います。
    6気筒のメリットは振動バランスの良さからくる振動の少なさだと思います。
    トヨタのアルテッツァもスポーツは4気筒、ラグジュアリーは6気筒でした。

  • 自分の素人意見ですので間違って居たらすみません。

    一般的に、小排気量・多気筒エンジンは熱効率が悪いとされて居ます。
    熱効率が悪いという事はガソリンが完全燃焼しにくく、思ったようにパワーが得られないと考えられます。
    よって、綺麗にもやしてガソリンの燃焼力を余す事なくパワーに変えている4気筒車に負けていたのではないでしょうか。

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