ミニ MINI Clubman 「実用性の高いミニ」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

実用性の高いミニ

2023.1.11

年式

2015年11月〜モデル

総評

好きになったら買え！……以上です。クラブマンは家族持ちなど、ベーシックなハッチバックボディのMINIでは実用性が低すぎるという人のためのクルマと言えるでしょう。

満足している点

最大の魅力はやっぱり独特の世界観ですよね。ライバルと比べるのではなく、世の中のクルマについて「ミニか、それ以外か」と思える人のためのブランドだと思います。そんなミニの中でクラブマンを選ぶ理由は、他のボディよりも実用性が高いからでしょう。

不満な点

言葉を選ばず言えば、クルマはいいんだけどちょっとお高い（笑）。まあミニというのはそういうクルマですね。惚れてしまったらもうほかのクルマなんて眼中にないことでしょう。わかります。

デザイン

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言うなれば「車体を伸ばして実用性を高めた」ミニ。だからプロポーション的には通常のミニに比べると前後に長くてミニらしくないといえばミニらしくないのですが、ダックスフンドみたいで愛嬌を感じられるのが個人的なツボです。また、丸いヘッドライトを組み合わせたフロントのデザインは誰がどう見てもミニですね。ちなみにこの世代のモデルは、先代と違ってドアが5枚となり実用性は大きく向上。ただしそれと引き換えにオリジナリティは失われたと判断できそうです。

走行性能

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車体が伸びようが、実用性が大きく高まろうが、やっぱりミニはミニ。ハンドルを切る一瞬のタメのあとにクイックに向きを変えるハンドリングの感覚はしっかり備えています。好き嫌いはわかれるかもしれませんが、MINIらしいですね。エンジンは複数用意されていますが、実用重視なら低回転トルクが厚くて運転しやすいディーゼルエンジンの「クーパーD」が、燃料代を抑えられることも含めオススメ（ただしエンジン音はちょっとうるさい）。動力性能的には「クーパー」で十分ですが、いちど「ジョン・クーパー・ワークス」に積むハイスペックエンジンの躍動的なフィーリングを知ってしまうと、ほかのエンジンはちょっと物足りなくなってしまうかも。

乗り心地

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結論から言えば、乗り心地を気にする人はMINIは選ばないほうがいいかもしれません。サスペンションが硬くて乗り味やハンドリングにミニらしい雰囲気を感じさせる一方で、乗り心地も期待を裏切らない「ミニらしさ」があります。段差を越えたときの車体の上下動は大きめですね。というわけで、購入の前に試乗しておくのがいいでしょう。

積載性

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荷室容量は360Lで、Cセグメントハッチバックとしては一般的。フォルクスワーゲン「ゴルフ」と大きく変わらないけどホンダ「シビック」ほどは広くない、といったところ。ちなみにテールゲートは上へ開くのではく左右へ開く観音開きで個性的。そして、使ってみると意外に便利です。左右開きなのに仕様によっては電動で開閉するのもおもしろい。

燃費

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どのエンジンを選ぶかによって燃費は違いますが、WLTCモード11.7km/Lのジョン・クーパー・ワークスこそあまりすぐれないものの、それ以外は15km/L以上走るので悪くないですね。燃料代を気にするのであれば、オススメはやっぱりディーゼル。燃費がいい（FFならばカタログ値17km/L以上）というだけでなく、使用燃料がハイオクよりも2割ほど単価が安いディーゼルなのでサイフにやさしいです。

価格

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ベーシックなタイプでも新車価格300万円台オーバー。このレビューを書いている2023年初めは300万円台後半からと“それなりの値段”で、仕様によっては600万円を超える高額モデルです。ただ、それに見合う魅力があるのもまた事実。「安いグレード買えばいい」と冷静に思いつつも、いっぽうで上位グレードの高性能エンジンの楽しさを知るとそっちが欲しくなってしまうからまた悩ましい。